りんご『秋映(あきばえ)』といえば、ほかの赤い品種と比べてもかなり濃い、黒っぽい色合いが特徴のりんごです。変わった見た目ですが、けっこう広く出回っているので食べたことがある人も多いのではないでしょうか。
さて、この秋映、中には色が薄いものもあります。
皮の色によって味や食感などに違いはあるのでしょうか?

実際に比べてみましょう

色の違う2種類の秋映を準備しました(11月下旬に購入)。こう見ると薄いほうは普通のりんごとそこまで変わらないように見えます。
手触りや香りなどはこの時点では変わりないように感じます。

断面はこんな感じ。こう見ると、皮の色が濃い秋映のほうは果肉の色が少し黄色いように見えます。

うーん…肉眼だとそんなに変わらなかった気がするんだけどな
わたしの記憶違いかもしれませんし、写真写りの関係かもしれないのでちょっと自身が無い……。そもそも皮付きの場合は皮が透けて実際より果肉の色が濃く見えることがありますし、目の錯覚でそう感じる可能性もある……と思ったので皮を剥いて再確認。

皮を除外した果肉のみの状態。
こう見るとそこまで大きくは変わらないんですが、よく見るとやっぱり色の濃い秋映のほうが果肉の色が黄色っぽいように感じます。

最初はそうでもないように見えたけど落ち着いて見れば違いますね……
切ったときの感想を言うと、色の濃いほうが明らかに硬く感じました。色づいている分、丈夫なのかも。
さて、肝心の味や食感について。
切った時は間違いなく色の濃い方が硬かったんですが、実際に噛んでみるとそこまで大きく変わらないように感じます。包丁で切ったときにはけっこう感触が違ったのでちょっと不思議。
味は両方甘みがしっかりめ、酸味もそこそこあり美味しいです。ただ、赤が濃いもののほうが甘みが強く、より味が濃いように思います。

あくまで両方食べ比べれば、なんですけどね
実は昨年も同じような比較を秋映で行いました。その際は諸事情ありりんごが少し古くなってしまっていたため記事としてはお蔵入りとなったんですが、『色が濃いほうが甘かった』『色が薄い方がやわらかかった』という結果に関しては同様でした。なので一応今回たまたま…というわけではないと思います。
ということで、できるだけ甘く味が濃い秋映を選びたい場合は色づきの良いものを選ぶとよさそうです。ただ色が薄いものも十分美味しいので決して悪いというわけではありません。
万一予想していたよりちょっと物足りないな…と思えば、コンポートにするのもおすすめです。酸味がそこそこ強いのでレモン汁なしでも美味しく仕上がりますよ。


