角オクラと丸オクラ~違いは何だろう?~

角オクラと丸オクラ 野菜類

夏に出回る野菜のひとつ『オクラ』。ネバネバするのが特徴で、『このネバネバが良い!!』という人もいれば『ちょっとヌルヌルして嫌だな……』という人もいるでしょう。好みの分かれやすい野菜です。

オクラといえば、切ると断面が五角形になるカクカクした形も大きな特徴です。一般的に見るオクラはソレなのですが、たまにスラッとした輪郭のオクラを目にすることがあります。それらは『丸オクラ』と呼ばれ、いつものものは逆に『角オクラ』と呼ばれます。

……具体的にはどう違うんだろ?

と、気になったので両方購入してきました。

今回は角オクラと丸オクラの比較をしてみようと思います。

角オクラと丸オクラの違いは何だろう?

角オクラは五角形、丸オクラは丸みがある

まず、見た目から。

角オクラは表面がカクカクして、曲がっていない部分は割とまっすぐな形をしています。よくお店で見る一般的なオクラです。

一方、丸オクラは表面に角がほぼ無く、すらっとした見た目。ちょっと長い。

今回のは丸オクラがちょっと細いんだけど、もっと太くてしっかりしたのも売ってるからものによると思う

切って断面を確認してみます。

ヘタの下あたりと中心に近い部分の2カ所をカットしました。

こっちがヘタに近いほうの断面。

……どっちも五角形じゃない?

思ったより丸オクラの断面が丸くないです。

次にこっちが中心に近い部分の断面。
※うっかりさっきと左右逆に置いてしまいました

あ、こっちは丸いね……

完全に丸というわけではないですが、角オクラのパリッとした五角形と比べるとかなり丸に近いマイルドな形になっています。

輪切りはこんな感じ(※この写真だけ後日撮りました)。

角オクラは星みたいな形なのに対して丸オクラは車輪みたいな形です。

こうして見るとやっぱりだいぶ違うみたい

硬さはそんなに変わらない(と思う)

何となく、見た目から丸オクラの方がやわらかそうに見えます。

ただ、実際オクラの産毛を触ったり表面を指で押してみた感じ、そこまで違いは感じませんでした。

産毛はやわらかいけどたまに痛いから板ずりして取ったほうがいいよ

特にヘタ付近が痛いです。まな板に塩を少し多めに広げてこすると取れます。どっちかというと角オクラの方がまな板に置いたとき安定するのでやりやすいかも。(どちらもあまり強くこすると傷からぬめりが出るので程々に……)

味はほぼ同じ、食感が異なる

さて、肝心な味の違いについて。

正直、味自体はどちらもあまり変わらないように思います。

粘りは角オクラのほうが少し強いように感じました。ただし粘り気は品種にもよったりするので今回はたまたまかもしれません。

明確に違うな、と感じたのは食感生でかじった時、角オクラは独特の形状ゆえか弾力があるというか、噛んだときの跳ねっ返りが強く感じました。薄切りの場合も、角が口の中に当たるので存在感が強い印象。茹でたものだとやわらかくなるので生ほどではないものの、やっぱりちょっと違う感じがします。丸オクラは角オクラと比べると食感がシンプルで食べやすい感じがします。

硬さ自体はそこまで変わらないはずですが、形状による食感の違いはあるようです。

どんな料理に合うの?

味はそんなに変わらないので、丸オクラも角オクラと同様のレシピで使えます。生食のほか、茹でて胡麻和えなどの和え物にしても美味しい。

和え物にするのであれば、下処理として茹でたほうが味が馴染みます。

青物だから塩を入れて茹でると綺麗に茹で上がるよ

今回は丸のほうがちょっと細いですが、オクラは表面が硬いので多少時間オーバーしても問題ないだろうと判断、一緒に茹でました(もちろんあまり長時間茹でると良くないですが……)。

茹であがりはこんな感じです。色味・硬さともに茹でたほうもそこまで変わりません。あえて違う点を上げるなら『箸での掴みやすさ』でしょうか。丸オクラは表面がつるっとしているので角オクラより掴みづらいです。掴んだ時にうっかり落とさないようにご注意を。

お湯からあげたら粗熱をとってヘタを切り取り、食べやすい大きさにカットします。

茹でる前に切っちゃうと栄養が茹で汁に出ちゃうし、かなり汁が粘って取り扱いづらくなるから注意してね

一度火を通したものを素手で触ることに抵抗のある人は、ビニル手袋を使うのも手です。ただし、必ず『食品衛生法に適合したもの』を使ってください(パッケージに記載があります)。

※手袋の選び方はこちらをご参考にどうぞ↓

料理用の使い捨て手袋~違いや選ぶポイントは?~
料理に使える使い捨て手袋。必ず食品衛生法の適合しているものを選ぶこと。また材質による違いを知っておくとちょっと役に立ちます。

また、炒め物にしても美味しいです。炒める場合は茹でる場合と異なり茹で汁への栄養分のロスなどは考えなくていいので生の段階でカットします。

これはオリーブオイルで炒めたオクラに市販の白だしと牡蠣醤油で味付けしたもの。シンプルながら美味しいです(たまたま家にあったから牡蠣醤油を使っただけなので普通の醤油でもOK)。

味噌汁などの汁物にも合います。注意点としてあまり大量に入れると汁が粘って味噌が溶けにくくなるということが上げられるので、飾り程度に考えたほうがいいでしょう。

両方同じように使える、とは言いましたが、使い分けを考えるとするなら、

・見映えや食感の独特さを重視するなら角
・食べやすさを考えるなら丸

……といったところかな、と思います。

まとめ

最後に簡単にまとめておきますね

角オクラと丸オクラのそれぞれの特徴をまとめると、

【角オクラ】
・切ると断面が五角形(星形っぽい)になる
・独特の形状ゆえか、噛んだ時に弾力を感じる
・見映えがするので飾りに向く
【丸オクラ】
・切ると断面が丸っこい形(車輪っぽい)になる
・角と比べると掴みづらいが、食べた時の口の中の違和感が薄い
・角より見映えはしないが食べやすさは少し上?

……と、こんな感じです。

あくまでわたし個人が感じたことなので他の人はもしかしたら違うかもしれませんが、参考になりましたら幸いです。

※変わり種として赤いオクラもあります(品種によって角と丸両方ある)。加熱で色落ちするので綺麗に仕上げたいなら生食がおすすめ。

『赤オクラ』ってどんなオクラ?特徴を見てみよう
見た目が赤い『赤オクラ』。あまり見かけることがないですが、表面が赤紫色をしたきれいなオクラです。角オクラか丸オクラかは品種によります。
タイトルとURLをコピーしました