コンポートから学ぶ~二十世紀梨の果肉の強靱さ~

コンポートから学ぶ二十世紀梨の強靱さ 果物

先日、二十世紀梨を購入したのでコンポートを作ってみました。

8分の1カットからさらにブツ切り3~4等分。わたしがよくりんごでやるカットはコレです。

水と砂糖を入れ、コトコトと煮ること数分。味噌汁を作りながら、さてやわらかくなったかなと思って箸を刺してみたところ、

硬い

…そう、硬いんですよ。

生で食べるよりは多少やわらかいかな?とは思うけれど、りんごのように舌で押しつぶせるようなやわらかさには到底及ばない。かなり頑丈です。

わたしとしてはかなり長めに煮たつもりですが、これ以上は煮詰まるだけと判断しそこで終了。少なくとも普通の鍋でやればここが限界でしょう(圧力鍋だったらちょっとわからないですが……)

噛み応えのあるこの食感は、先日初めて食べた『缶詰のりんご』に似た印象がありますね。缶詰のりんごはちょっとシャリッとした食感が残っているということを先日知ったばかりでかなりデジャヴを感じます。…あれはあれで最初コンポートみたいなものなのかなと思っていたものだから別の意味でちょっとビックリしましたが……。

こちらはリベンジ版。前回の結果よりこの硬さであれば掴んだりしたときに煮崩れは起こさないだろうという判断の下、今度は16分の1に薄くカット。

まあ結果としては薄く切ったところで硬さ自体は変わらないけれど塊よりは少し食べやすくなった……かな?といった感じ。

正直りんごだろうが梨だろうがどんな切り方でも好みでいいんですが、個人的にはりんごの場合やわらかくなるので掴んだときに形が崩れてしまうリスクがあります(薄く切るとちぎれやすくなる)。なのでりんごの場合はある程度大きめにカットした方が良いかな…とは思います。

薄くカットしたのはそれはそれでオシャレですし火の通りも早いと思われるのですが、どうせりんごは塊でも割とすぐ煮えるのでわたしは大きめでいいかなって感じ(再三言いますが好みの問題なので別に正解は無いです)。

わたしにとって『コンポートといえばりんご』のイメージがかなり強いです。手軽だしかなりやわらかくなるため誰でも食べやすく、献立のちょっとしたデザートとして定番と化してます。

ただ、梨は一年中手に入るわけではなく、大抵は生で食べてしまうため、正直コンポートはあまり作らないんですよね……。おかげでこのことに気づくのが遅れてしまいました。…なるほど、

二十世紀梨は煮てもりんごほどやわらかくは仕上がらないらしい

ということをここで発見できました。おそらく果肉の構造の違いによるものでしょう。

…いや、でも確か過去に作ったことはあるはず。前に作ったときはここまで硬かった記憶は無りません。忘れているだけでしょうか?

……その理由に関してはこの後何となくですが判明しました。

このさらに後に使った二十世紀梨は少し時間が経っていたせいで、表面を触るとすこしやわらかくなってしまっていました。それを使ったところ、かなりやわらかく仕上がったんですね。

つまり、

『元々果肉が脆くなっているものを使えばもちろん仕上がりもやわらかくなる』

……ということで、おそらく(当時のことはあまり覚えてないけど)古いものを使ったんだと思います。案外単純な理由でした。

ただ前向きに考えれば、

『古くなってしまった二十世紀梨はコンポートにしたほうが美味しい』

……と思います。

そもそもそこまで甘みの強くない二十世紀梨、古くなれば味も落ちてしまう。それならば、砂糖をプラスして甘く煮た方が美味しい。

もちろん傷んだものはアウトなので多少やわらかくなってしまっても傷むまではいってない、まだ食べられる段階という条件が付きます。傷んだものは残念ながらどう頑張っても美味しくないですし最悪お腹を壊すといけないので諦めた方が良いと思います。

正直、そんなに風味が落ちてしまう前に生のまま食べてしまうのがベストの食べ方…とは言え、時にはそれが無理な場合もあるはず。その時はこういう食べ方もある……ということをお知らせしておきたいと思います。せっかくなら美味しく食べたいですからね。

最後に。別の赤梨でも作ってみたんですが、こちらはやわらかく仕上がる代わりに味が個人的にイマイチかなという気がします。赤梨は生のほうが美味しいかな……多少硬くても二十世紀のほうが甘く煮るとしたら美味しいかも。個人的な感想ですが……。

ただ赤梨のほうはまだ判断するには試行回数が足りない気がするので、また来年あたりに分量変えたりして再チャレンジしてみようかと思います(今年は時期的にもう難しいかな……)。

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