ジャガイモには品種によって『粉質』のものと『粘質』のものがあり、前者はホクホクしており粉吹き芋やポテトサラダに向き、後者は崩れにくいので煮物などに向くとされています。
実際に調理して、どのように違うのか試してみました。
※最初に※
過去に試してみた個人的な記録のようなもので、1回ずつしかやっていないためデータとして見るには不十分です。調理技術や環境、芋の鮮度などで変わる可能性もあります。あくまでコイツが試してみたらこうなったんだなぁ、くらいに見てもらえるといいかなと思います(ちょっとハンパだったので上げるかどうか悩んだんですがせっかくなので上げることにしました)。
使う品種について

今回は
『粉質』の『男爵いも』
『粘質』の『メークイン』
を使用するぞ。どちらもじゃがいもの代表格といっていいほどおなじみの品種だ。


『男爵いも』は丸い形で芽が深いのが特徴。一方、メークインは楕円形で芽が浅いのが特徴です。
(正直な話、下処理は形状的にメークインの方が楽です)
調理してみよう
今回は『粉吹き芋』と『白煮』をそれぞれやってみました。
粉ふき芋
レシピは以下の通り(分量は適当でした)。
①じゃがいもを一口大の乱切りにして水に漬けておく。
②10分ほどで水を切り、鍋にいもを入れ、かぶるくらい(材料が隠れるくらい)の水を加えて火にかける。
③竹串で刺してみて、火が通っていればお湯を捨て、水分を飛ばしながら鍋を揺らしていもをころがす。こげつかないように注意。
④塩をふって味付けする。
⑤角が丸くなり、粉をふいたようになれば完成。
いもと塩のみのシンプルなメニューです。コショウを使えばもっとアクセントのある味になります。
品種別比較
男爵いも
まず『男爵いも』から見ていきます。

名前の通り『粉をふいた』ようになりました。粉状の果肉が細かく、見た目がきれいです。食感はほっこりしています。
(※男爵いもはそもそも果肉の色が白いのですが、照明の関係等で余計白っぽく写ってるみたいです)
メークイン
次はメークイン。

男爵いもに比べると表面が荒く、潰れたりしたところもあります。また、鍋に引っ付きやすい気がします。食感はちょっとねっとり。

こっちだけ見ればそれほどでもないと思うんだけど、比べてみるとやっぱり男爵いものほうがきれいに作れるなぁ…
白煮
レシピは以下の通り。
じゃがいも …2個(180g)
水 …200g
粉末和風だし…4g
砂糖 …5g
塩 …少々
・作り方
①じゃがいもを乱切りにし、面取りをして水に漬けておく。
②いもを水から上げて、鍋に水と入れて火にかける。
③沸騰したら火を弱め、砂糖とだし、塩を入れて煮る。
④やわらかくなったら火を止める。(大体10~15分くらい)
品種別比較
メークイン
こちらは向いているとされるメークインから見ていきます。

煮崩れることなくきれいにできました。火の通りを確認するために竹串をさしたところ割れてしまったものもありますが、割れてもそこからぼろぼろ崩れたりということはなく割と肉質がしっかりしています。
男爵いも
次に男爵いもを見ていきます。

思っていたよりきれいに煮上がりました。食感はメークインより若干やわらかめかな、という印象。煮崩れなかったなと思ったのですが、今回少量で作ったことや、あまりかきまぜずに調理したことが理由じゃないかと思います。また、食べた時にメークインよりやわらかめの印象を持ったので、調理の際にかき混ぜた場合くずれそうだなと思いました。なお、今回作ったものは余ったので次の日また温めましたが崩れませんでした。
まとめ

試してみた結果、下みたいな感じ。
【粉ふき芋】~派手に崩れたり潰れたりという感じはなかったので、『粘質』の芋でも作れないことはない。ただ、見た目や食感を考えるとやはり『粉質』の芋のほうが向いている。
【白煮】~あまり動かさなければ崩さずに作れるが、長く煮込むものやかき混ぜる頻度が多い場合であれば崩れにくい『粘質』のほうがよい。
総括すると、
どの芋でもまったく作れないということはない…けれど、やっぱりそれぞれの料理に向いているとされる性質の芋をつかったほうがキレイにできるし余計な気をつかわなくてすむのでオススメ!

『向く』『向かない』っていうのは最初からわかってたことなんだけど、どのように『向かない』のかっていうのが実際作ってみるとより実感できるので勉強になった(前向き)
上の記録とはまた別になりますが、味噌汁など汁物に粉質の芋を入れるとくずれたり煮溶けたりするのに対し、粘質はくずれずしっかりしているので、素直に『向いている』と言われてる芋を使った方が楽だな…と思いました。参考になりましたら幸いです。それではまた。