赤いじゃがいも『アンデスレッド』~特徴や食べ方を見てみよう~

アンデスレッド
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料理に使う芋の定番『じゃがいも』。よく見かけるものは『男爵(だんしゃく)』『メークイン』などですね。中には赤や紫といった変わり種もあったりします。

じゃがいもにはそれぞれ特色があり、ざっくりと言うと『粉質』と『粘質』のものに分かれます。それぞれ向いている調理法が異なるため、覚えておくと便利。

今回は『アンデスレッド』というじゃがいもについて簡単に書いていこうと思います。

『アンデスレッド』ってどんな芋?

皮が赤っぽい

まず見た目ですぐわかる特徴。名前に『レッド』と入っている通り、皮が赤っぽい色をしています。

やまも
やまも

水に濡らしたから赤みが強いけど、表面が乾燥した状態ならもっと白っぽい色。

男爵のように比較的丸みのある形状です。

果肉は黄色っぽく、ところどころ赤い

果肉は男爵やメークインなどと比べると黄色みが強いです。
(照明の関係か写真だと黄色がかなり強く見えるのですが肉眼だともう少し薄い気がします)

そして特徴的なのが果肉の中にところどころ見える赤紫の模様。アンデスレッドは果肉にこのような色が濃く出るようです。特に問題があるわけではないので心配しなくても大丈夫。

うめ
うめ

じゃがいもは今までに13種類くらい使ったことがあるんだけど(23年7月現在)、こんな色の果肉は見たことが無かったから最初ちょっとビックリしちゃった。

ちなみに同じく皮の赤いベニアカリというじゃがいもがあります。切る前の見た目は似ているのですが、果肉の色がここまで濃くなく、赤い模様もありません。

どんな食べ方が合うの?

さて、気になるのは『調理法』です。どんな料理に向くのでしょうか。

実際に使ってみたのですが、結論から先に言うと

潰して使うサラダにとても向いている。
一方煮物や汁物に使うはかなり厳しい。

…といった感じです。

じゃがいもは『粉質』寄りのものはマッシュ系の料理に向きますが汁物や煮物だと煮崩れを起こすため向きません。逆に『粘質』寄りのものは長時間加熱しても崩れにくいため汁物や煮物に最適ですが、ねっとり感があります。上の特徴を見るにアンデスレッドは粉質寄りですね。

実際使ってみた感じを下に書いておきます。

すごく煮溶けやすい

試しに味噌汁に使ってみよう、と鍋で煮てみたのですが、

水から茹でて15分でこの状態。既に角が溶けています。ちなみに5分前に硬さを確かめたときにはまだ溶けておらず竹串も通りづらい状態だったと記憶しているのでここまであっという間です。
(※強火だったので火を弱めればもう少し違う結果になるかもしれませんが……)

出来上がる頃にはほぼ煮溶けてしまいました。原型を残して調理しようと考える場合、汁物には向かないようです。汁物でこの状態なので、長く煮る必要のある煮物も厳しいでしょう(これに関しては次の項でも触れます)。

溶けると汁も濁ってしまいます。

粉吹き芋も厳しい…かも

煮溶けやすいのは『男爵』など『粉質』の芋の特徴です。なので、粉吹き芋ならきれいに出来るかも?と思い、チャレンジしてみましたが…

やまも
やまも

あ、あちゃぁ……

茹でて火が通ってから鍋を揺することで粉がきれいに吹くのですが、表面が溶けすぎてドロドロになってしまいました。煮すぎたのが原因である可能性は捨てきれないため、タイミングをはかればもしかしたら可能なのかもしれないですが、かなり慎重にやらないと難しそう。

上写真だと鍋を揺すったのが原因でべちょべちょになっていますが、煮物もかき混ぜれば似たような感じになるでしょうし、更に長時間煮ればおそらくほぼ溶けてしまうと思われます。先ほど『煮物も厳しそう』と書いたのはそれが理由です。

ちなみに前に作った男爵の粉吹き芋はこんな感じ↓。

男爵いもの粉吹き芋

ポテトサラダは良さそう

さて、先ほどの粉吹き芋予定のものが失敗したため、さすがにこのまま使うのは厳しいだろうという判断から潰して使うことにしました。

やまも
やまも

あっ…コレはけっこう…良いんじゃ?

ねっとりした感じが全然無いです。潰すとすごくふんわりしますね……。

味見してみたところ、食感がかなりホロホロしているというか、サラッとしています。粉質の男爵もここまでのホロッと感は無い気がします。

シンプルにマヨネーズと塩で味付け。油分が入りましたがそれでもふんわり感が強く、ほろっとしています。

うめ
うめ

今まで使ったことのあるじゃがいもの中でもいちばん『粉質みが強い』かも……

キュウリやハム、卵など他の材料が入れば水分が加わるためまた多少は異なってくるかと思いますが、ふんわりしたポテトサラダに仕上げるにはかなり向いている芋だと感じます。

また、果肉の赤色が潰しても少し残るのですが、ほぼ気にならない程度なので材料と混ぜてしまえばわからなくなるでしょうからその点は心配いらなそうです。

同じくマッシュ系を使うハッシュドポテトなどはどうだろうと思ったのですが、ポロポロする芋なのでほかの芋と比べると成形が難しいかもしれません。しっかりつなぎを使えば大丈夫だろうとは思いますがこれに関してはまだ未試作のため、試してみたらまた追記したいと思います。

試行回数が少ないためもう少し色々試したいところではあるのですが、少なくとも『アンデスレッドの特色を活かすのであれば、汁物や煮物にするのはちょっと勿体ない』んじゃないかと個人的に思います。煮崩れしにくいものであれば『メークイン』や『ニシユタカ』あたりが良いかと思います。

あまり参考にならないかもしれませんが、お役に立てれば幸いです。また何かできれば追記したいと思います。

※先の項目で触れた『ベニアカリ』についてはこちらに記載しています。同じく粉質寄りではありましたが、汁物で完全に崩れるとまではいかなかったのでおそらくアンデスレッドのほうがより粉質の特徴が強く煮崩れしやすいと思われます。↓

皮の赤いじゃがいも『べにあかり』~特徴や適した調理法は?
名前に『紅(べに)』と付いている通り、皮が赤っぽいじゃがいも。果肉は白っぽい。粉質のいもで、粉ふきいもやマッシュポテトなどに向きます。一方煮物にはちょっと厳しめ。
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