料理によく使う『じゃがいも』。男爵(だんしゃく)やメークインを中心に、いろんな品種のものが出回っています。
その中に『ホッカイコガネ』という名前の芋があります。漢字で『北海黄金』、また『コガネメーク』の異名もあり。『えらぶゴールド』という芋も、品種は同じです。
じゃがいもは品種によって合う料理が異なります。ではホッカイコガネはどうなのでしょうか?
『どのような料理に向くんだろう?』
『メークインと何が違うの?』
などの疑問もあるかもしれません。
今回は『ホッカイコガネ』について簡単に書いていこうと思います。
ホッカイコガネってどんな芋?
楕円形でメークインとソックリ
見た目は楕円形で少し細長く、デコボコがあまり見られません(写真のものはちょっと乾燥しているのかちょっと表面がザリザリですがものによります)。
この形状はメークインとよく似ています。
そしてこういった芋の良いところは『下処理しやすい』ってところ
丸っこくゴツゴツした芋と比べると皮が剥きやすく、仮に芽が生えてしまった場合も取りやすいという利点があります。包丁で剥く派の人はもちろん、ピーラー派の人にとっても楽。
果肉はどちらかといえば白っぽい
『黄金(こがね)』と名前に付いているので、黄色みが強い色を想像する人もいるかもしれません。ですが、ホッカイコガネの果肉の色は割と薄い色をしています。
黄金色って果肉じゃなくて皮の色のこと言ってるのかな……
(※違ったら申し訳ないです)
先ほどの写真のものは12月に撮影しているので、春先に出る新じゃがならもっと表面がきれいな色をしているはずです。
汁物や煮物向き
ホッカイコガネは粘質のじゃがいもで、長く煮ても崩れにくいのが特徴。
その特性から汁物や煮物などに向いています。
ちなみに、粘質のじゃがいもの代表格も『メークイン』。つまり、見た目だけでなく、適した調理法も似ている……と言えます。
あくまで個人的にだけど、使用感としてはほぼメークインと同じみたいな印象だね
特に寒い時期によく出回るので、シチューなどに最適です。ちょっと大きめに切ると食べ応えがアップします。
一方、ポテトサラダにも使えますが、男爵などの粉質のものほどのほっこり感はあまり期待できないかも。粘質じゃがいものマッシュはけっこうしっとりめです。ただ好みの問題もあるかな…とは思います。
注意点(※他品種も同様)
一点、使ってて気になったことがあったので一応書いておこうと思います。
ただし、これはホッカイコガネに限らず他品種でも同じことが言えるのでご注意を。
これは3月に撮影した新じゃがのホッカイコガネ。皮剥きの途中です。
何か気になる点は無いでしょうか?
……よく見ると、皮と果肉の間がほんのり緑色になっているのがおわかりになるかと思います。
日光に当たっちゃったかな
どの段階でこうなったのかはわかりませんが、買ってそう経ってないものだったのでおそらくその前にはこのような状態だったのではないでしょうか。
『じゃがいもの芽には毒性がある』というのは有名な話です。それは緑に変色した部分も同様で、しかも加熱しても分解されません。食べた場合食中毒を起こす可能性があります。
この程度であれば芽や緑色の部分を除けば食べられます(完全に緑色が濃くなっているものは諦めた方がいいです)。ただ問題は、
『新じゃがの場合、皮ごと使うレシピがある』
……という点。新じゃがはまだ皮が薄くやわらかいため、そのまま調理することもあります。
新じゃがだから、と油断は禁物。皮が緑色になっていないかどうか、使う前によく確認する必要があります。
サイズが大きくてねっとり系のホッカイコガネはあまりそういう使い方はしないかもしれないんだけど、一応ね
もちろんお店のほうも気をつけているとは思います。ただ取り扱う商品が多いと見落としもあるかもしれないし、長く売れ残っている場合はそういうものも出てくる可能性があります。購入時、また調理時には念のためよく見てみることをおすすめします。
購入後も日に当たると変色してしまうので、新聞や紙袋などにくるんで冷暗所に保管しましょう。せっかく美味しいお芋なので、できるだけロスのないように使いたいですね。
以上、ちょっと補足が長くなってしまいましたがホッカイコガネについてでした。色々書きましたがとりあえず『メークインと同じように使える』と覚えておけば大丈夫だと思います。
参考になりましたら幸いです。