煮豆によく使う『乾燥豆』。『小豆』や『大豆』、『大正金時』などいろんな種類のものがあります。
今回はその中からちょっと大きな『紫花豆』と『白花豆』について書いていこうと思います。
『紫花豆』と『白花豆』について
読み方はそれぞれ
白花豆(しろはなまめ)
になります。
両方『花豆(はなまめ)』という種類の豆で、色が異なります。『紫/花豆』『白/花豆』と区切るとわかりやすいかと思います。
紫花豆は紫(赤)色、白花豆は白色の花を咲かせます。

豆の比較写真がこちら。サイズと形はほぼ同じですが色味は全然違いますね。
紫花豆は紫だけでなく、黒っぽい色も混ざった模様が特徴的。
一方、白花豆は全体的に真っ白に見えます。一応よ~く近くで見ると真っ白でなく少し黒っぽいようですがパッと見た感じだとあまりわかりません。。
どちらも他の豆類と比べると大きく、平たい形をしています。

1粒がだいたい2.0gくらいかな?ちなみに、大正金時やうずら豆はだいたい1.0gくらいだから2倍くらいはある印象
調理するときはあらかじめ水に漬けて戻しておきます。半日ほど漬けると吸水して以下のようになります。


1粒の重さは4.0g前後になっているので大体2倍くらいに膨らむと考えてよさそう。
色の濃い豆は漬けた水に色が出ることがありますが、紫花豆も例に漏れずけっこう色が出ます。それでも豆そのものには色落ちしているような感じはありません。白花豆はちょっとクリーム色になります。
煮豆(甘煮)の作り方

花豆で甘煮を作ってみよう!
準備するものは以下の通り
・花豆 …1袋
・砂糖 …乾燥花豆の重量に対し1/2~2/3くらい(※好みで調整)
・塩 …少々
・水 …たっぷり

補足事項も書いておくから材料を準備する前に読んでみてね
今回は紫花豆の写真を上げていますが、白花豆でも行程は同じです。
※手順などについては個人でやり方が異なるのであくまで一例としてご覧ください。
水に漬けて半日ほど置く
まず、豆を洗います。
洗ったらボウルなどの容器(※場所をとらないなら鍋でもOK)にたっぷりの水といっしょに入れ、半日ほど置きます。夜に水に漬けて一晩おけば、次の日にすぐ使うことができるのでオススメです。


※水が足りなかったようで、家族が朝足してくれました。

あくまで我が家では……だけど、見た目で特に問題がなさそうなら浮いてもそのまま使ってる。今までそれで特に問題なかったし心配はないハズ。ただ、めったにないとは思うけど完全に割れているものがあったらそれは取り除いておいたほうがいいかな……(※小さいヒビくらいだったら大丈夫かと思います)
水からゆでる

漬けていた水から豆をあげて、鍋に水(豆がかぶるより多いくらい)といっしょに入れて火にかけます。
そのまま沸騰するまで待ちます。

今回はきれいな水でゆでてるけど、どっちにしても後でお湯を入れ替えるから戻し水ごと入れて水を足す形でも大丈夫だよ
水を入れ替える
沸騰するとアクがたくさん出てきます。

ここで一回ゆでこぼします(※アクをお湯ごと捨てる)。お湯だけでなく湯気も熱いので、火傷にご注意を。
ゆでこぼしたら先程と同じくらいの水を入れ、また火にかけます。再び沸騰したら、火を弱めてじっくりゆでましょう。水が足りなくなりそうなら途中で足してください。

鍋にふたをぴったりしめると吹きこぼれやすいから、ちょっとずらして隙間をつくっておくといいよ
まだアクは少し出てくるので、おたまで取り除きます。
砂糖、塩を加える
調味は豆がやわらかくなってから。竹串で刺したり指でつぶしたり、実際に食べてみたりして硬さを確認します。

やわらかくなっていたら、砂糖→塩の順で加えます。
完成
味付けしたらもう少し煮て完成。

紫花豆は煮汁が茶色くなり、豆の色も黒っぽく染まりました。模様は目立たないものの、よく見ると残っているのがわかります。
(※撮影時アップにしすぎたので今度作る際にきちんと撮り直そうと思います)


同じように作った白花豆はこんな感じ。全体がクリーム色になり、つやつやに。煮汁はほぼ色はつきません。
花豆の甘煮はほっくりとして甘く、食べ応えがあります。あくまで個人の所感ですが、出来上がりの見た目は大きく異なるものの食味自体にそこまで違いは無いので、どちらを選ぶかはお好みで。

乾燥豆は煮てやわらかくなるまでにだいたい1時間半~2時間くらいかかるんだけど、特に花豆はサイズが大きいからか他の豆と比べると時間がかかる傾向にあるんだ。だから時間に余裕を持って調理するのがオススメ

作ったらしばらく時間を置くと味がなじむよ。夏場とかは気温が高いから傷まないよう温度管理には気をつけてね
『紫花豆』も『白花豆』も、比較的大きなお店であれば大抵取り扱っています(※お店によっては片方しか置いていないこともあります)。ただし価格は少し高めなので大正金時などと比べるとちょっと普段使いはしづらいかも……。
それでも、大きく立派で見映えがするので、お祝い事の時などに作ってみるのもいいんじゃないかなと思います。
21.01.18:『紫花豆』と『白花豆』で別々だった記事を統合
25.05.31:全体の構成を見直し