
今回のテーマは『甘夏と紅甘夏』について。見た目や味に違いはあるのか、写真も合わせて見ていこう。
甘夏と紅甘夏の違い
見た目の違い

左が『甘夏』、右が『紅甘夏』です。こうして見ると、名前の通り紅甘夏のほうが果皮の色が濃いのがわかります。ただ甘夏に関してですが、購入時に他のものも確認してみたところ色が濃いものもあったので、ものによると思われます。


こちらは皮をむいた袋の状態と、さらに薄皮を除いたものです。紅甘夏のほうが少しだけ色が濃いのですが、果肉の色の違いは皮の色ほどはわかりづらいかなと思います。双方、みずみずしい果肉がきれいですね。

近くで見るよりちょっと遠くから見た方が色の違いがわかりやすい気がします。
味などの違い
まず甘夏、という名前から甘みが強い柑橘を連想する方もいるかと思いますが、甘夏はけっこう苦みの強い柑橘です。同じくらいの時期に出回るものといえば『八朔(はっさく)』があり、こちらも苦みのある種類ではありますが、それより少し苦みが強い印象。
そして肝心の『甘夏と紅甘夏の味の違い』について。甘夏はあっさりめの甘みとそこそこ強めの酸味・苦みがあります。一方紅甘夏のほうはそれよりも少し甘い…というか酸味を甘夏ほどは感じないような気がします。苦みはあまり変わらないかな?甘夏は酸味が強い分苦みもシャッキリしている印象です。(あくまで個人的な感想ですが……)

両方ともすっきりした味わいで美味しい柑橘なんだけど、苦みが強いからちょっと大人の味かな。小さい子は苦手かも……。
今回比べてみたものは紅甘夏のほうが果肉がやわらかく、甘夏は果肉しっかりめでサクサクした食感でした。ただ、柑橘類はものによって果肉の硬さが異なるため、おそらくたまたまそういうものを購入しただけで食感に関してはそこまで双方に違いはないのではないかと思います。
苦みを抑えた食べ方は?
この苦みこそ好み、という方もいれば、苦くて苦手という方もいるでしょう。八朔や甘夏といった苦みの強い柑橘類は薄皮や白い部分が特に苦いので、できるだけ苦みを抑えたいのであれば、薄皮を除いて果肉のみ食べることをおすすめします。

上写真は伊予柑ですが、甘夏でも可能です。赤線の部分に包丁やナイフで切れ込みを入れ、そこからむきます。逆に青線の部分はくっついているため、ここからむこうとすると果肉が崩れます。

果肉がやわらかい場合も、むいたときに果肉が潰れやすくなるのでご注意ください。そういうときは『むいてから食卓に出す』より『切れ込みを入れた状態で食卓に出し、むきながら食べる』ほうがいいかもしれません。お好みの方法でどうぞ。
簡単にでしたが、参考になりましたら幸いです。
※八朔と紅八朔の違いについても書いていますので、ご興味ございましたらご覧くださいませ。↓
