
今回のテーマは『ネーブルオレンジとバレンシアオレンジ』。それぞれの特徴や違いを見てみよう。
特徴の違い
見た目


パッと見た感じあまり違いはありませんが、バレンシアの方が少し黄色に近いかなと思います。また、バレンシアの皮は少しゴツゴツしています。重さはどちらも大体200g前後くらいでしょうか。(↑写真のバレンシアは約190gでした。ちょっと小さめ。)


※こちらを見るとネーブルの方が黄色く見えるのですが、別日に撮影しているのでおそらく照明や角度の関係でこのように写ってしまったものと思われます、すみません……
それぞれのオレンジのお尻の部分を撮影しました。ネーブルのほうには窪みがありますね。この窪みが『へそ』のように見えることから、『navel(ネーブル)』という名前が付いています。一方、バレンシアにはへそはありません。

『へそ』ってネーブルオレンジにしかないのか?

今まで食べた柑橘の中では『アンコールオレンジ』にそれっぽい窪みがあるものを見たことがあります。オレンジ以外であれば『南風(なんぷう)』や温州みかんにもたまにあったりとか。なので『へそがネーブルオレンジにしかない』・・・とも言い切れないのかなと思います。ただ先述した品種については全部にあるわけじゃなくたまたまできた、という印象だったので、ネーブルオレンジ以外だとあまり見ない特徴であるのは間違いないかと。
※あくまで私の経験上からの意見なので、探せばもしかしたらあるのかもしれませんが…。
さて、断面もみていきましょう。


まずは縦切り。ネーブルの場合、へそがある部分あたりに小さい房があります。なので、この向きに切るとどうしてもそこが目立ちます。ここから6~8等分にすると全てのカットに小房の跡ができるので、人によってはちょっと気になるかも。一方、バレンシアは断面がきれいです。

バレンシアも中で房がいくつかにわかれているものを見たことがあります。ただ1回しか見たことがないのでおそらくレアケースでしょうね……。


こちらは横に切ったもの。見た目はあまり変わりません。ネーブルには先程も記述したとおり下の部分には小さい房があるので、ここから6等分や8等分にした場合該当部分は断面がきれいにならないためご注意を。
味・食感
ネーブルは酸味がちょっと強い気がしますが甘みも強く、味が濃い印象。苦みは特に感じません。果汁多め。種がほぼ無く、硬くないので食べやすいです。
バレンシアも味が濃く、甘みと酸味のバランスがいいです。市販のオレンジジュースにもよく使われる品種なのでそちらの味をイメージしてもらえればわかりやすいかと思います。こちらも苦みは特になく、果汁多め。こちらには種があるので飲み込まないように注意してくださいね。
使い道について
双方、果汁が多いため、絞ってジュースにしたり、ゼリーなどの菓子の材料にしたりするのもOK。また、果肉をサラダに使ってもオシャレ。
もしマーマレードやフルーツケーキなどのように皮ごと使いたい場合は、2~3月頃に出回る国産のネーブルをおすすめします。愛媛県や熊本県が有名ですね(私の地元は九州なので、出回ってくるのは熊本産です)。一方、バレンシアは国産もあるにはあるようなのですが、現状スーパーなどで入手しやすいものは輸入物しかないと思われます。輸入物の柑橘類は防かび剤などが使用されており、洗ったとしてもどれだけ皮に残っているかわからないため、皮は使わずに果肉だけ使った方が無難です。
生でも調理してもおいしいオレンジ、たくさん出回っているうちにおいしくいただいてくださいね。それでは。
※『カラカラ』というオレンジについてはこちらに記載しています↓
22.01.25:ネーブルオレンジとバレンシアオレンジの記事を統合しました。
22.11.04:『カラカラ』の記事のリンクを追加しました。