『じゃがいもの芽には毒がある』
……という話は有名なので知っている人も多いことでしょう。保管中に芽が出てしまうことがあれば、たまーにお店で売ってるものから多少生えている場合も(出荷から時間が経っていると思われます)。芽だけでなく、表面が緑色になっている場合も注意が必要。
じゃがいもの発芽や変色に関してはかなり気をつけないといけないので、今回はそれにテーマに書いていこうと思います。
じゃがいもの芽は危険!
じゃがいもの芽の毒の正体は『ソラニン』
じゃがいもの芽に含まれる毒素は『ソラニン』と呼ばれる成分。おそらく聞いたことがあるという人も多いかと思います。
このソラニンは厄介なことに熱に強い特性を持ちます。つまり、いくら長時間煮ても焼いても毒を消すのは無理なので注意してください。
食べると腹痛などの食中毒を起こし、最悪命に関わる場合があるため大変危険です。
芽が出たらもう食べられないの?
では、芽が生えてしまったらもうその芋は食べられないのでしょうか?いえいえ、必ずしもそうとは限りません。

芽の小さなうちであれば、完全に除去すれば食べられるよ
まだ生え始めた段階であれば、その部分だけ深めにえぐり取れば食べることができます。ピーラーに付いている『芽かき』(端に付いている輪っかのような部分)を使うか、包丁の角でえぐり取ります。
※個人的には芽かきより包丁のほうがやりやすいのですが、そこは人によるでしょうからお好みで(ただし芽が大きい場合は芽かきだと勝手が悪いので包丁のほうが向くかもしれません)。

例えば、上写真は芽が出たメークイン。
中央部に少し大きめの芽がひとつ、更に右に小さくひとつ生えています(赤い矢印の部分)。中央部のは少し育っていますが、深く広めにえぐり取ればまだ間に合うレベル。これよりもう少し大きくなってくるとその周辺ごと切り取る必要があります。
ただし、流石に芽が大きくなりすぎたものは安全の保証ができないので、無理せず処分したほうが無難です。

芽の芯が内側に残っちゃう可能性があるから、表面だけ削るのは危ないよ。『深くえぐり取る』ことが重要だから注意してね
緑になったじゃがいもも要注意!!
緑色の部分も芽と同様の毒がある
さて、ここまで芽の話をしました。ですが、冒頭でお話したとおり気をつけなければいけない点がもうひとつ。
それは『じゃがいもの色の変化』。
じゃがいもを長く保管していると皮が緑色になってくることがあります。これは日光に当たることでそうなります。保管しているときだけでなく、例えば栽培しているときも土から芋が出ているとその部分だけ緑色になりますし、収穫時に転げ出て落ちた子芋が緑色になっていることもあります。
その緑の部分にも先程お話しした『ソラニン』が生成されます。もちろん、芽と同様に危険です。
緑に変色したらもう食べられないの?
では緑色になってしまった場合はどうすればいいのでしょうか。

変色の程度によるけど『うっすら緑色』のレベルなら厚くむいて完全に除去すればOK
芽と同様、緑色の部分も食べないようにしましょう。

例えば上写真は『デジマ』という品種です。
本来は黄~茶色をしているのですが、表面がうっすら緑色になっているのがおわかりいただけるでしょうか(正直この写真だとちょっと分かりづらいかも……)。

これが先ほどの芋の断面です。よ~く見ると、皮の近くの果肉部分までうっすらと変色しています。

こっちは新しいデジマの断面。まだ皮が変色しておらず、果肉の色もきれいです。

一応もう少しアップで確認してみよう

さっきよりわかりやすくなったでしょうか?
変色しているほうは内側まで緑色がにじんでいるように見えます。
まだこのくらいであれば、厚くむいて緑色の部分が完全になくなれば残りの果肉は食べても大丈夫です。とにかく緑色の部分は絶対に残さないことを心がけてください。
ただし、色が濃くなりすぎたものは果肉のほうも手遅れの可能性があるため、やめておいたほうがいいでしょう。

もったいない、という気持ちはあるかもしれないけど、身の安全には変えられないからね……
芽が出たり変色したりするのを防ぐ方法はある?
芽が生えたり緑色になってしまうのを防ぐ方法はあるのでしょうか。
あくまで個人の回答になりますが、

変色は防げる。芽はちょっと無理かな……
まず、変色する原因は先ほど書いたように『日光』なので、できるだけ日光が当たらないようにします。ただ、影だと思って置いておいても窓からの光程度でも変色してしまうので、新聞紙やペーパーなどにくるんだり紙袋に入れて保存すると良いでしょう。ビニール袋は湿気がたまってカビが生えたり傷んだりする原因になるので長期の保管には向きません。1~2日ならそこまで心配ないかもしれませんが、買ったらできるだけ早めに袋から出し、紙袋などに入れ替えをしてください。風通しの良い、涼しい場所が適切です。

もし芋の表面が濡れていたらカビの原因になるから、新聞紙やペーパーの上に置いて乾かしてから保管してね
ただし、この方法で『緑に変色するのを防ぐ』ことはできますが、『芽が出ることを防ぐ』のは難しいです。温度が高くなければある程度は抑えることはできるかもしれませんが、一般家庭で保存する場合基本的に芽は生えるものと思っておいたほうがいいでしょう。
保存できる場所の確保が難しい場合は必要量だけ購入しなるべく早めに消費するのがベター。少し量が多いなと思う場合はカットして加熱処理してから冷凍庫に保存する…などの方法でもいいと思います。

じゃがいもは温度が低すぎると低温障害を起こしちゃうから、冷凍庫に入れる場合は先に加熱する必要があるよ。あと冷凍したものはどうしても食感が変わっちゃうからそこも注意してね
ほかの種類の芋は大丈夫?
さつまいも、里芋、山芋なども同じように気をつけたほうがいいのでしょうか?
特にさつまいもは保管しているうちに芽が出やすいので『じゃがいも同様毒があるんじゃ……?』と考えてしまう人もいるかもしれません。
ですがご心配なく。ソラニンが生成されるのはじゃがいもだけで、ほかの芋類は大丈夫です。
※さつまいもの芽には毒は無いので、生えてもポキッと折ってしまえばOK。詳しくはこちらにて↓

まとめ

じゃあ最後にまとめて終わろう
・じゃがいもの芽や緑に変色した部分には『ソラニン』という毒がある
・ソラニンは熱に強いので加熱で無毒化できない
・芽や変色した部分は完全に除去すれば残りの果肉は食べられる(ただ度合いによってはやめたほうがいい)
・じゃがいも以外の芋にはソラニンは生成されない
買う場合にも芽が出ていないか、変色していないかよく見ることをおすすめします。
23.10.05:全体的にリニューアル。項目を少し追加+画像をよりわかりやすいものへ差替など。
26.04.07:文章構成の見直し


