5月も後半、そろそろ『アメリカンチェリー』をちらほらと見かける時期。大体同じくらいか遅れるくらいに国産のさくらんぼも出回り始めます。
今回は『アメリカンチェリー』の特徴について、普通のさくらんぼとの違いも一緒に簡単にご紹介したいと思います。
アメリカンチェリーの特徴は?
赤というよりダークな色合い
まず、いちばんわかりやすいのは『色』です。
日本のさくらんぼの代表格『佐藤錦(さとうにしき)』と比較してみましょう。
撮影時の照明などの関係で佐藤錦のほうはちょっと暗く写ってしまっていますが、それでもだいぶ色が異なるのがわかります。
他によく見かける国産さくらんぼといえば『紅秀峰(べにしゅうほう)』というものもありますが、これも佐藤錦と色合いが似ています。このように、国産の品種は大体赤や紅色、薄いピンクといった明るい色合いをしています。一応たま~に黒っぽい品種も売っているのですが、ちょっとレアな存在なのでまだまだ一般的に見かけるまでには時間がかかりそう。
ちなみに、アメリカンチェリーとはそのまま『アメリカ産のさくらんぼ』という意味なので品種名ではありません。一般的に見かけるこのダークな色合いのものは『ビング』と呼ばれる品種です。一応、ほかにもいくつか品種があるようなのですが、少なくとも私は実際に見たことがありません。おそらく大抵の人もこの品種以外を見る機会はそうそう無いのではないでしょうか。
食べる機会があればかなりラッキーじゃないかなぁ
もし今後そういった品種に出会う機会が訪れれば、その時はまた追記したいと思います。
断面も色が濃い!
次に断面を見てみましょう。
中身もだいぶ色が違いますね……
佐藤錦は表面の色は赤いですが、果肉は薄いクリームのような色で、種の色も薄いです。
一方、アメリカンチェリーは果肉も表面と似た濃い色をしています。種の色も濃く、果肉とあまり見分けが付きません。
果汁も濃い色をしているため、切るとまな板に赤い汁が付きます。洗ったらすぐ取れるのでそこまで心配する必要はないかもしれませんが、念のため食べる時には服などに付かないように注意したほうがよさそうです。
かなり身がしっかりしている!
アメリカンチェリーは表面・果肉ともに丈夫でしっかりしています。硬いので洗う際に両手で挟んで多少力を入れてすり合わせるくらいではビクともしません。
正直洗うのがすごく楽。
ちなみに輸入ぶどうも似たような感じで、身がしっかりしているという共通点があります。
歯ごたえしっかりめで味が濃い!
日本のさくらんぼの場合、表面は多少パリッとしていますが中身はやわらかく、割とトロっとしています。それと比べると、アメリカンチェリーは表面が硬く果肉がしっかりしているため、噛むとシャクシャクと音がするくらいの歯ごたえがあります。
味が全体的に濃いですが、しつこくない甘酸っぱさでおいしいです。
注意点は?
出回る時期が短い
国産のさくらんぼもそうなんだけど、ほかの果物類と比べると出回る時期が短いんだよなぁ……
日持ちもしないので生のさくらんぼって貴重なんですよね…
おいしい時期は逃さないようにしたいです。
アメリカンチェリーに限らずですが、さくらんぼの出回る時期は非常に短いです。旬はほぼ6月ピンポイントと言ってもいいくらい。
九州某所だと大体毎年5月下旬から出回りはじめ、6月がピークで7月も少し売ってるかなという印象。ただ地域によると思いますしその年の気候の問題もあるでしょうから多少ずれがある可能性はあります。8月くらいにも見かけることはありますが、本来の時期としてはちょっと遅めなので、念のため古くなっていないかどうかは購入前にチェックしたほうがいいかもしれません。
果実と果実の間とかをよく見たり、パックを下から覗いてみたりして判断しよう。
※激しく揺らしたり押さえたりする行為は傷む原因となるのでNGです。くれぐれもご注意下さい。
生のさくらんぼを味わえる季節はすごく限られているので、おいしい旬のうちに是非ご賞味くださいね。
日持ちはするけど油断は禁物
やわらかく繊細な国産さくらんぼは傷みやすいですが、アメリカンチェリーはそれと比べれば丈夫なのでいくらか日持ちはします。ただ油断してそのままにすると表面にしわができたり風味が落ちてしまうので、買ったらできるだけ早めに食べた方がいいと思います。
23.08.03:栄養成分に関する項目を削除し、見た目や味の比較重視の構成に変更しました。
※佐藤錦についてはこちらにも簡単に記載しています↓