むかご（零余子）って何？～特徴や食べ方、注意点～

『むかご』という食べ物をご存じでしょうか？スーパーなどで小さい小さい、茶色い実のようなものがパックや袋に入って売られていることがあります。それがむかごです。

初めて見た人はたぶん『コレ何？』と思うんじゃないでしょうか。

むかごとは何なのか、どうやって食べるのか？簡単に紹介したいと思います。

『むかご』って何？

元々は『芋』

『むかご』は山芋や長芋などの副産物というか、ツルのワキに生えるものです。

簡単に言うと『すごく小さな芋』のようなもの。芋から生まれた物ですが、分類としては野菜として取り扱われるようです。

旬は秋～冬のあたり。

漢字で『零余子』と書きます（パソコンやスマホにも登録されているので変換可）。他にこのように読む単語が見当たらないため、おそらく当て字と思われます。

とても小さい！！

見た目はそのまま『サイズを小さくした芋』といった感じです。果皮はこげ茶色で、形は丸～楕円形。

上の写真はアップで撮ってしまったためわかりづらいですがかなり小さいです。

写真のものだと大きさは直径が大体1～1.5㎝くらい、重さは1.5g前後でした。

断面。少し緑色がかった白っぽい色です。

味はやっぱり芋っぽい？

生のままかじってみたところ、しゃきしゃきとした食感で、山芋らしい少しぬめりのある感じがありました。包丁で簡単に切れるくらいなのでそこまで硬くはありません。

味は、芋なんだけどちょっとナッツっぽい風味もあり。

むかごの食べ方は？

さて、この小さな芋のような食べ物。一体どのようにして食べるのでしょうか。

生でも食べられるのですが、基本的には加熱して食べます。今回は簡単なもの２つを実際に作ってみました。

感想も合わせて参考にどうぞ。

乾煎りする

洗って軽く水分を拭いたむかごをフライパンに入れ、乾煎りします。こげないようにフライパンを振って転がしたり、ヘラで混ぜたりします。

火が通ったかどうか見た目で判断しづらいため、たまに味見してみてください。コリコリした食感のうちはまだ火が通っていません。

 

できたものがこちら。（ちょっとピントが合ってないですすみません）

食感は噛む瞬間ちょっとふかふかした感じがあります（皮ごとなのでおそらく皮の弾力）。中身はほっくりとしていて、味が濃いです。

今回は煎る際に塩をふりましたが、表面が乾いているためあまりくっついてくれませんでした。むかご自体の味が濃いので、塩なしでもいけるんじゃないかと思います。

加熱直後はパンパンに膨らんでるんですが、冷えたら表面がしわしわになります。

お米と炊く

もうひとつ、むかごご飯を作ります。

米を洗っていつも通りに水を入れ、洗ったむかごと塩少々を入れて炊きました。
（今回は米約２合に対し、むかご100g、塩は小スプーン１杯程度）

むかごのほっくり感がご飯とマッチしておいしいです。

上２つの料理は比較的簡単なので是非お試しくださいね。

注意点

野生のものを採取するのは非推奨！

注意点としてまず『野生のもの』を自分で採取するのは基本的に非推奨です。

採っても大丈夫、と他人から言える条件としては

①私有地、または採る許可が得られている敷地内であること
②『安全なむかご』と『危ないむかご』の区別がきちんとつくこと

……の２点かなと思います。

まず①は当然、他人の私有地などで勝手に採るわけにはいきませんよね。
次に②。『むかご』にも種類があり、中には危険なものもあります。

『ニガカシュウ』という植物のむかごには毒性があることが知られています。

『ニガカシュウ』のむかごはとても苦いそうです。わたし自身は食べたことはないですが、家族が『昔食べたむかごがものすっごく苦くて食べられなかった』と言っていたため、もしかしたらコレだったのかもしれない……と思っています。

ただ、個人が持ち込む直売所などだと万が一……ということは考えられますので、一応頭に入れておいたほうがいいかもしれません（決して疑いたいわけではないのですが本当に万が一という可能性は無いとは言えませんので……）。幸い、ニガカシュウの実は見た目でわかるようなので、興味がある方はあらかじめ調べておくといいのではないかと思います。

買ったら早めに食べること！！

お店で売っているむかごはビニール袋やラップなどで密閉されていることが多いのですが、そのままにしているとカビが生えます。

買ったらまず袋を開けて通気性をよくし、湿気らないようにしたほうがいいです。また、傷みやすいので早めに調理することをおすすめします。