柑橘の一種『オレンジ』。
出回っているオレンジはそこまで種類は多くないのですが、よく見れば種類によって特徴が異なります。今回はポピュラーなものからちょっと珍しいものまで、実際にわたしが今まで食べたことのあるオレンジ(およびそれに似たもの)について簡単にまとめました。
※柑橘総合の記事はこちらです。オレンジのほか、みかんや文旦系などいろんなものを載せています↓
オレンジにはどんなものがある?
バレンシアオレンジ
おそらく一番ポピュラーなオレンジはこれでしょう。ジュースにもよく使われているイメージ。
果汁がたっぷりあり、甘さと酸味のバランスがよく食べやすいです。種があるので飲み込まないようご注意を。
現在日本国内でもごく一部で栽培が行われているようなのですが、一般に出回るものはまず輸入ものです。
ネーブルオレンジ
バレンシアと並び、有名な柑橘のひとつ。こちらも味が濃く美味しいオレンジ。
『ネーブル』の名前の由来は尻の部分に『へそ(ネーブル)』のようなくぼみがあるということから。このくぼみは個体差があり、上のようにただヘコんでいるだけのものやボコボコしているもの、中にはヘソが無いものもあり様々。
バレンシアと異なり、ネーブルは時期になれば国内産が出回ります。大体2~3月あたりでしょうか。オレンジで皮ごと何かに使いたい場合は狙い目です。
大体和歌山産が有名だと思うのですが、筆者は九州在住のため熊本産をよく見かけます。貴方の地元ではどうでしょうか?
ネーブルも細かく見ると品種が分かれるようなのですが、そこまで詳しく記載されているものは見たことがありません。そこは温州みかんと通ずるものがありますね。
ちなみに亜種?として『カラカラ』というオレンジがあります。ネーブルと似た特徴を持ちますがネーブルと比べると果肉の赤みが強いのが特徴です。通常と色が異なるものは少しクセがあることが多いのですが、こちらは思ったよりクセは無く食べやすい一品。こちらは輸入のみと思われます。
ブラッドオレンジ
名前の通り、『ブラッド(血)』のような赤い色が特徴的。
主な品種として、基本色のオレンジに赤が混じったような配色の『タロッコ』、果肉全体が紫のような濃い色をしている『モロ』の2つが上げられます。
タロッコは普通のオレンジに近い味ですが、モロはちょっと独特な風味でそれぞれ違った美味しさがあります。
前2つと比べるとあまり見かけないものの、スーパーで売られている場合は大体国内産かなと思います。
※ブラッドオレンジの単体記事はこちら↓。写真の比較のほか、切り方のポイントなど。
明確にはオレンジではないけど……
『本来の分類はオレンジではないけれど、オレンジに似ている柑橘』もあります。
食べ方も共通していたりするのでオマケにこちらも紹介しておきますね。
清見(きよみ)
正確には『タンゴール』といい、みかんとオレンジを掛け合わせたものになります。
商品名としては『タンゴール』としているものもあれば『みかん』『オレンジ』と表記しているものもあり様々。大きさもみかんのように小さいものからオレンジと同じくらい大きいものまであります。
味はみかんよりオレンジ寄りかな?手で剥けなくもないですがちょっと剥きづらいのでカットしたほうが楽かも。
※清見の単独記事はこちら↓。手で剥いたときの様子も書いています。
ミネオラ
頭がぽこっと出ているのがかわいい柑橘。『ミネオラオレンジ』の名称で呼ばれることもあるのですが正確な分類は『タンジェロ』。国内で出回っているのは輸入のみとなります。
突起が出ているので縦長に見えるのですが実際のところ中身は丸に近い形です。オレンジのようにカットして食べる場合はここを切ってから縦に切り分けると見た目もきれいに仕上がります。
あくまで個人的な経験則だからあてにならないかもしれないんだけど、オレンジと比べるとすっぱいものに当たりやすい気がする……でも甘いものはしっかり甘いよ
※ミネオラの単独記事はこちら↓。ほかの柑橘との比較や手で剥いた様子、切り方についても触れています。
ジューシーオレンジ
名称にオレンジとは付いていますが、別名は『河内晩柑(かわちばんかん)』。文旦のような黄色い柑橘です。(正直前述2つと比べるとオレンジとは似ていないのですが、名称に入っているので念のため載せました)
適度な甘みや酸味のほか、柑橘独特の苦みを持っています。ただ文旦やグレープフルーツといったものに比べると苦みはひかえめで食べやすいように感じます。
文旦など大きい柑橘類と同じように皮を剥いて薄皮ごと、もしくは薄皮を剥いて中身を食べるのがよさそうです
※河内晩柑の単独記事↓。上に結果は書きましたが、どの食べ方がいいかはこちらで3パターンの実践していますのでご興味ありましたらご覧ください。
最後に
輸入柑橘は防カビ剤やイマザリルといった農薬が使用してあります(これは国内に輸入するために必要なものです)。食べる前には必ず食材に使える洗剤で洗うなどの処理を行ったほうが良いでしょう※。また、農薬を落とす処理をしても完全に落とすことはおそらくできないため、皮ごと使うのは避けるのが無難かと思います。輸入柑橘は皮は剥いて中身だけ食べることを推奨します。
もし皮ごと使いたい場合は国産のネーブルなどをおすすめします。