『ミネオラ』ってどんな果物?オレンジとの違いは何?

ミネオラ
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初春に出回る柑橘の一種『ミネオラ』。『ミネオラオレンジ』と呼ばれることも。

少し風変わりな形をしているのと日本ではあまり見かけない名称から、

『オレンジと何が違うの?』
『美味しいのかな?』
『そのまま食べて大丈夫?』

…と、疑問を持つかもしれません。

今回はミネオラについて、オレンジなど他の柑橘との違いや特徴、食べ方などを簡単に書いていこうと思います。

ミネオラの特徴やオレンジとの違いは?

ミネオラは正確にはオレンジではない

『ミネオラオレンジ』という名称で販売されていることも多いので、『オレンジの仲間なんだな』と思ってしまう人もいるんじゃないでしょうか。

ミネオラは『タンジェロ(もしくはタンゼロ)』という分類になります。タンジェロというのは『みかん系と文旦系を掛け合わせた品種の総称』です。よって厳密に言えばオレンジとはちょっと違うものなのです。

個人的には『果たしてそれをオレンジと呼んで良いのか?』という疑問もあるのですが、『タンジェロ』の呼び名は一般的に浸透しているとはあまり言えずどんなものかイマイチ伝わりづらいということ、また食べ方自体はオレンジと共通しているということから、購入者に『オレンジと同じように食べられるものである』と伝わるのならそれはそれでいいのかな?と思っています。(※呼ばれている経緯についてははっきりとわからないのであくまで個人的な解釈です、ご了承ください)

ちなみに、日本で購入できる他のタンジェロには『セミノール』があります。

※セミノールについては下記リンクにて。こちらは温州みかん寄りの形状で種が多く、ミネオラとはまた全然異なる印象を持ちます。

『セミノール』って何?~特徴や食べ方は?~
みかんに見た目がそっくりな『セミノール』。果汁がたっぷりで味が濃くおいしいです。手で剥けますがちょっと剥きづらいので、オレンジのようにカットして食べてもOK。切る向きは縦がオススメ。

ミネオラはヘタ部分がポコッと出ている

さて、では見た目の特徴を見ていきましょう。

まず、ミネオラの最大の特徴として、『ヘタ周辺がポコっとコブのように飛び出ている』点が上げられます。

ネーブルオレンジ

ネーブルやバレンシアといったオレンジ類にはそのようなコブは見られず、丸い形をしています。

縦切りの断面の比較。ミネオラのコブ部分がはっきりわかります。

それ以外は割と似ていますね。

やまも
やまも

コブ部分があるからミネオラのほうが縦長く見えるんだけど、中身を見てみると割とそうでもないな……

ついでに別向きの断面。こっちはソックリ。

どちらも種はあまり見られず。

やまも
やまも

そういやコブがある柑橘って他にもない?

頭にコブがある柑橘はほかにもあります。…というよりこちらを連想する人のほうが多いかも。

『不知火(しらぬい)』といいます。よく『デコポン』と呼ばれているものも同品種(※ただしデコポンは基準をクリアしたもののみに付けられる名称なので注意)

コブがある、という点は共通ですが見れば別物とわかります。こちらは比較的サイズが大きく、ミネオラより表面がゴツゴツ。

ずんだ
ずんだ

今回上げている写真はとりわけコブが立派なのでわかりやすいですね。ミネオラもしらぬいもコブの大きさには個体差があるので、中にはあまり目立たないものもありますよ。

甘みが強いものからすっぱいものまで…

次に食味について。

オレンジは甘み・酸味ともにしっかりしているものが多いです。ミネオラもその点は似ており、味が濃い

甘みが強いものはまったりとした甘みで、酸味はあまり気になりません。酸味が少し強いものの場合は後味に残る感じがあります。苦みは特にありません。

薄皮はやわらかく、果汁が多めで口当たりがよく、種もあまり無いため食べやすいです。

やまも
やまも

風味はちょっとオレンジとは違う感じがするかなぁ

…ただ、あくまで個人的な経験上ですが、オレンジと比べると甘みが強いものとすっぱいものにかなり差があるように感じます。22年度に購入したものはかなりすっぱく、生で食べるのに苦労した記憶があります。ですが、23年度に購入したものは全て甘みが強いものでした21年以前に購入したものは甘みもあるもののちょっと酸味が強めでした。

こう言うと言い方がよくないかもしれませんが、ちょっと当たり外れが激しいのかな…という印象。
(※わたし個人が今まで購入したものがたまたま運悪くすっぱいものが多かった、という可能性もあります。あくまで感想のひとつ程度に考えていただければと思います。)

ずんだ
ずんだ

見た目で判断ができないので、そこは買って食べてみるまでわからないですね……(お店によっては糖度を測ってるのではないかと思うのでそちらを参考にされたほうがよろしいかと……)

23.06.28【追記】
経験上すっぱいものに当たることが多かったため今まで『オレンジよりすっぱいことが多い傾向』として紹介していたのですが、23年購入分は甘いものだったため、上記のように説明の変更をさせていただきました。

もしすっぱいものに当たってしまった場合、無理して食べるのももったいないので果肉や果汁を料理や菓子に利用してもよさそう。すっぱいものは砂糖などの甘みとの相性が良いので、菓子なら逆に酸味を活かせるのではないかと思います。(※本当はそこまで検証予定だったのですが、その後買ったものは甘かったため現段階では未検証となっています。すっぱいものの活かし方についてはまた今後実際に試して具体的に書けるようなら追記したいと考えています)

ミネオラの食べ方は?

手で剥くこともできる

オレンジは外の皮が硬く、反面薄皮(じょうのう膜)は薄く破れやすいという特徴を持つため、手剥きはあまりせずカットが主流となっています(※場合によっては手剥きも可なので絶対というわけではありません)。

ミネオラは皮が比較的剥がれやすいため、手で剥くことができます。

ヘタ周辺のコブ部分に爪をたててもぎ取り、そこから剥くと上写真のように剥けます。一応反対側(尻部分)からも剥けますが、皮が少し硬いため力が必要です。爪が痛くなるのであまりおすすめしません。

薄皮は薄くやわらかいのですが、小房に分けられるくらいの強度はあるので、破れて形が崩れるような心配はありません。

カットして食べてもOK

オレンジと同じように切って食べることもできます。包丁や果物ナイフを使うのが手間じゃなければこちらの方法でもいいでしょう。

まず、手で剥く場合と同様最初にヘタ部分のコブを切り取ります。

オレンジの切り方の図A

コブを取ったら上の画像のように切り分けていきます。

皮と内側はあまり強くくっついていないので、間に切り込みを入れるかどうかはお好みで。

やまも
やまも

たまに頭のコブが目立たない丸いものもあるから、その場合は切らなくてもOK。

もしフルーツサラダやデザートに利用する場合、縦向き8等分から皮を切り離すときれいにできます。

是非チャレンジしてみてくださいね。

食べるのは果肉のみを推奨

輸入柑橘にはイマザリルや防カビ剤が使用されています。代表的なものだとレモンやバレンシアオレンジ、グレープフルーツなどが上げられますね。

ミネオラも輸入物なので例に漏れず。食べる前には食材に使える洗剤で洗ったり塩でこするなど、農薬を落とす下処理が必要です。また、洗ったとしても農薬がどれほど残っているかがはっきりしない以上、マーマレードなど皮ごと使う料理は避けた方が良いと思われます。個人的には中身だけ食べることをおすすめします

まとめ

やまも
やまも

じゃあ今回のまとめをざっと書いてみよう

ミネオラは、

  • 頭にコブがあるオレンジに似た柑橘(でも正確にはオレンジじゃない)
  • オレンジと同様にカットして食べられる
  • 手でも剥ける
  • たまにすっぱいものもあるけれど甘いものはしっかり甘く美味しい
  • 輸入物なので農薬を落とす処理をしてから食べよう

…と、こんな感じです。

ちょっと味については運が関係するかな…という部分があるのですが(※あくまで個人的な感想として)美味しい柑橘だと思います。機会がありましたら是非ご賞味ください。

【最終更新】
23.02.15:全体的にリニューアルしました。
23.06.28:味についての記載修正、食べ方について追記しました。
24.02.26:全体の構成を変更。
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