春から初夏あたりにかけて、さくらんぼが出回るようになります。
さくらんぼと一言で言っても、国産のさくらんぼと『アメリカンチェリー』と呼ばれるさくらんぼがあり、それぞれ特徴が異なります。
今回は『アメリカンチェリー』と国産さくらんぼの違いを簡単に書いていこうと思います。
アメリカンチェリーと国産のさくらんぼを比べてみよう
見た目の色合いの違い
まずいちばんわかりやすい違いは色合い。

アメリカンチェリーはかなりダークな色をしています。赤というより黒に近い赤紫といった感じ。写真だとだいぶ黒く写ってしまいましたが、肉眼だともう少し明るい色合いかも。
アメリカンチェリーというのはアメリカから輸入しているさくらんぼの総称です。主流品種が『ビング』という名前のさくらんぼで、今回紹介しているものも品種の記載は無かったもののおそらくそれにあたると思われます。なので、正確には『アメリカンチェリーの中のビングという品種の特徴』と言ったほうがいいでしょう。ただ、現状出回っている品種はほぼこれなので、『アメリカンチェリーの特徴』と一括りにしても差し支えないと考えます。

こっちは国産のさくらんぼの代表格である『佐藤錦(さとうにしき)』。
アメリカンチェリーと比べるとだいぶ明るい色をしています。普通イメージするさくらんぼの色はこっちでしょう。しっかり色づいているものは紅色、薄いとちょっと黄色みが残っていたりもします。もう少し大きい品種で『紅秀峰(べにしゅうほう)』というものもあり、こちらも色合いは佐藤錦と似ています。
国産の品種でもアメリカンチェリーのように濃い色をしたさくらんぼはあります。ただあまり見かけないので、一般的に出回るようになるにはまだまだ時間がかかるのではないかと思います。

出回ってる国産のさくらんぼって大体『佐藤錦』でたまに『紅秀峰』って感じで、ほかの種類はほぼ見ない気がするなぁ…地域にもよるのかな?
果肉の色の違い
次に断面を見てみましょう。


すごい色をしていますね……
アメリカンチェリーは果肉も表面と似た濃い色をしています。種の色も濃く、果肉とあまり見分けが付きません。
果汁も赤い色をしています。洗ったらすぐ取れるのでそこまで心配する必要はないかもしれませんが、念のため食べる時は服などに付かないように注意したほうがよさそうです。

一方、佐藤錦の場合、表面は赤いものの果肉は薄いクリームのような色をしており、透明感があります。種の色も薄いです。

アメリカンチェリーとは印象が全然違うなぁ……
身の硬さの違い
アメリカンチェリーは表面・果肉ともに丈夫でしっかりしています。
洗う際に両手で挟んで多少力を入れてすり合わせるくらいではビクともしない硬さ。

正直洗うのがすごく楽
国産さくらんぼはそれと比べるとやわらかく繊細。
ちなみに輸入ぶどうも国産のものと比べて身が硬くしっかりしているという共通点があります。おそらく『海外の品種だから』というわけではなく『硬い品種でないと海外からの輸送に適さないから』だと思われます。
味や食感の違い
アメリカンチェリーは味が濃いです。しかししつこくない甘酸っぱさで美味しい。表面が硬く果肉もしっかりしているため、噛むとシャクシャクと音がするくらいの歯ごたえがあります。
佐藤錦は、甘みはさっぱりめでほどよい酸味もあります。表面は多少パリッとしていますが中身はやわからく、トロっとした食感でこちらも美味しい。
(紅秀峰だと佐藤錦より少し甘みが強いです)
栄養成分の違い
アメリカンチェリーと国産さくらんぼの可食部100gあたりの栄養成分の違い(※項目が多いため一部のみ)は以下の通り。
| エネルギー(kcal) | 水分(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | カリウム(mg) | レチノール活性当量(μg) | ビタミンC(mg) | |
| 米国産 生 | 64 | 81.1 | 17.1 | 1.4 | 260 | 2 | 9 |
| 国産 生 | 64 | 83.1 | 15.2 | 1.2 | 210 | 8 | 10 |
※出典元:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』
『米国産』のほうがアメリカンチェリーです。
ちょっと意外なことにエネルギー(カロリー)は両方同じ。カリウムはアメリカンチェリーのほうが50mg多く、割と差があります。ここには記載していませんがほかのミネラルもアメリカンチェリーのほうが大体ちょっと多いか同じくらいといったところでした。逆に、少ないとはいえレチノール活性当量(ビタミンA)は国産のほうがちょっと多いようです。おそらく元になるβーカロテンが皮に含まれているのではないでしょうか。アメリカンチェリーのほうが色は濃いですが、濃い紫色なのでアントシアニンによる色と思われます(※カロテンとアントシアニンに関してはあくまで予想なので違ったら申し訳ありません)。

でもこれはあくまで100g食べたときの数値だから1食分だとそんなに差は気にしなくてよさそうかな……
アメリカンチェリーも国産さくらんぼもエネルギー(カロリー)や炭水化物が果物の中でも多く、カリウムも多めの印象。ビタミンCは少ない傾向にあります。そんなに量を食べることはなかなか無いとは思いますが、カロリー高めなのでダイエット中の人は食べ過ぎに注意してくださいね。
注意:出回る時期が短い
アメリカンチェリーは大体5月後半くらいになると出回るようになります。国産のさくらんぼと比べると少し時期が早め。
ここで気をつけないといけないのは、出回る期間の短さ。アメリカンチェリーに限らずですが、さくらんぼの出回る時期は非常に短く、旬はほぼ6月ピンポイントと言ってもいいくらい。
一応筆者は九州某所在住なのですが、このあたりだと大体毎年5月下旬から出回りはじめ、6月がピークで7月も少し売ってるかなという印象。ただ地域によると思いますし、その年の気候の問題もあるでしょうから多少ずれがある可能性はあります。8月くらいにも見かけることはありますが、本来の時期としてはちょっと遅めなので古いものの可能性もあります。念のため傷んでいないかどうか購入前にチェックすることをおすすめします。チェックする際は激しく揺らしたり押さえたりせずにパックの下から確認したり、果実と果実の間をよく見るといいでしょう。

日持ちもしないので生のさくらんぼって貴重なんですよね…
おいしい時期は逃さないようにしたいです
アメリカンチェリーは国産のさくらんぼと比べれば表面が割と丈夫なので、いくらか日持ちはします。ただ油断してそのままにすると表面にしわができたり風味が落ちたりしますし、最悪カビが生えてしまいます。買ったらできるだけ早めに食べてくださいね。
まとめ

最後にそれぞれ簡単にまとめて終わろう
【アメリカンチェリー(ビング)】
・果皮は黒っぽい、濃い赤紫色
・果肉の色も果皮に似て濃い赤紫色
・皮も果肉も硬め
・味が濃く、甘酸っぱい
【国産のさくらんぼ(佐藤錦)】
・果皮は明るい赤色(紅色)
・果肉の色は薄いクリーム色で透明感がある
・皮は多少硬いが果肉はやわらかい
・さっぱりした甘みとほどよい酸味あり
どちらも味わえる期間が短いので食べたい人は買い逃しの無いようご注意ください。
※国産さくらんぼの『佐藤錦』と『紅秀峰』についてはこちら↓

※ほかにも輸入されてくる果物はたくさんあります。例として以下にまとめています↓

【更新状況】
23.08.03:栄養成分に関する項目を削除し、見た目や味の比較重視の構成に変更
26.06.16:栄養成分に関する項目を再度追加、ほか全体的に構成の見直し


