秋の味覚のひとつ『りんご』。遅くて晩冬くらいまでいろいろな種類が出回ります。一部の保存性の良い品種は春~初夏あたりまで出回るため、ほぼ1年中食べることができる果物です。
今回はその中から『むつ』というりんごについて、食味などの特徴やほかのりんごとの違いも含め簡単に書いていこうと思います。
『むつ』ってどんなりんご?
ちょっと淡い色の赤りんご
『むつ』は赤い色をしたりんごです。
ほかの赤りんごと比べるとちょっと色合いが明るく、パステルピンクのようなやわらかい色をしているのが特徴。
例えばこちらは『弘前ふじ(早生ふじ)』、『あおり27(千雪)』、『サンふじ』の写真。
特に早生ふじやサンふじはよく見かける品種です。これらの多くの赤りんごはピンクというより紅に近かったりちょっと青みが入ったような暗い赤色だったりします。写真だとちょっと分かりづらいかもしれませんが、実際に肉眼で見ればよりわかりやすいかと思います。
一応似たような色合いのものは他にもあるとは思うのですが、あくまで一般的に見かけるものだと今のところ見かけてないかなという印象ですね……(※今後見かけたら書きますね)
横から。色づきがかなり良く、色ムラがほぼ見られません。
赤いむつは有袋りんごなのでこのようにきれいな色合いになります。
りんごには袋をかけて育てたものと袋なしで育てたものがあって、同じ種類でも見た目や食味がちょっと異なるんだ。これは袋をかけているから日焼けも虫食いもないきれいな見た目って訳!
断面。
ちょっとひかえめなクセの無い味
さて、いちばん気になるの食味についてお話しましょう。
むつは甘みはあっさりめ。ちょっとだけ酸味が強いですが食べ進めるうちに気にならなくなる程度でしょう。
特段硬いというわけでもなく、クセが無いため食べやすいりんごです。
ただ人によってはちょっと物足りない感じあるかも……
どうやら『まずい』と感じる人もいるようなのですが、これは味が悪いわけではなく、甘みが強くないことに原因があるのではと思います。現在出回っているりんごは甘みが強く味が濃いものが多いです。それを食べ慣れていれば、味が薄いと感じてしまうのも仕方の無いことかもしれません。
しかし、そんな数々のりんごたちの中で生き残ってきているのは今でも広く愛されている品種であるゆえということでしょう。好みの問題でもありますからね。
もし物足りないなと感じる場合はコンポートや焼きりんごなどにして食べるという手もあります。せっかくなので美味しいと感じる方法で食べることをおすすめします。
意外と見かけない?
むつは袋ありで育てた赤いものと、袋なしで育てた緑色のもの(サンむつ※後述)があります。
袋を付けて育てるのは手間暇かかるためか、赤いむつは意外と見かける機会がありません。また、ちょっと値段が高い傾向にあります。
といってもお店の取り扱いや地域にもよるんじゃないかなと思います。
筆者の行動範囲内だと本当に見かけないんですよ……
個人的な話になりますが今回上げているむつの写真は実は2019年撮影とけっこう古いです。それからというもの地元でなかなか見かけず購入チャンスが訪れません(単にタイミングを逃している可能性もあるのですが……)。サンむつと並べて写真を撮りたいなとずっと思っているんですけどね……。
なので、普通のスーパーなどで見かければラッキーかもしれません。
サンむつとの違い
最後に。先ほど話題に出した『サンむつ』について触れておきます。
『サンむつ』は全体的に緑色。一見むつとは全く別物に見えるほどです。
無袋の赤りんごはほかにも『サンジョナゴールド』とか『サンふじ』とか色々あるけど、大体色ムラがあるだけでここまで色は違わないんだよな……
一般に無袋りんごは見た目はちょっと悪くとも味が良くなると言われています。確かにサンむつの場合、むつと比べるとちょっと甘みが強いように思います。……劇的に違うわけではないんですけどね。
むつと違い、サンむつはお店でよく見かけます。お値段もほかのりんごとそこまで変わらないので、クセが無く食べやすいりんごをお求めの場合はこちらもおすすめです。
……ということで、今回はむつ(+サンむつ)のお話でした。参考になりましたら幸いです。
※サンむつについてはこちら。(一部こちらと内容の被る部分もあります)↓