『古参竹(コサンチク/コサンダケ)』~下処理・茹で方は?~

古参竹(コサンチク/コサンダケ)

春、たけのこが旬をむかえます。新鮮なものはこの時期にしか味わえません。

たけのこといえばずんぐりとした太いものをイメージしがちですが、たまにこのようなたけのこを売っていることがあります。

やまも
やまも

細い……

これは『古参竹(コサンチク/コサンダケ)』と呼ばれるもの。細く、長さは長いものから短いものまであります。

正確には『布袋竹(ホテイチク)』という名称ですが、呼び方は地域によるようです。一応わたしの住む地域…というか我が家では『コサンチク』と呼んでいるので今回はそちらの呼び方で統一しています。

うめ
うめ

ちなみによく出回っている太いものは『孟宗竹(モウソウチク/モウソウダケ)』が主流だよ

少し遅い時期に出回り始めるのですが、そもそも孟宗竹とは別の種類…というだけなので、たけのこの終わり時期だから細いものが余りで出ているとかそういうことではないのでご注意くださいね。

では今回は『古参竹(コサンチク)』の下処理の方法について簡単に書いていこうと思います。

コサンチクの下処理

包丁で切れ目を入れて皮を剥く

まず皮を剥きます。

先端近くに包丁で切れ込みを入れて折り、そのまま皮をむくとやりやすいです。

上画像を参照。万一切り落としてしまうリスクを考えるとまっすぐより斜めに包丁を入れたほうがいいと思います。

細いとはいえ皮は硬いので、折る時にケガをしないように注意してください。

剥いたらこのようになります。

適当な大きさに切る(必要であれば)

好きなサイズにカットします。

小さめなので必ずしも切る必要はありませんが、そのままだと鍋に入らない場合もありますし、薄いほうが火が通りやすいので丸ごとよりは縦か横にカットすることをおすすめします。

やまも
やまも

ただし、あくまでこれは『下茹で』のための作業だから、料理用に細切りや短冊切りにする場合はこの作業が終わってからにしよう!

とりあえず今回は縦半分に切ります。

断面はこんな感じ。細いというだけで孟宗竹とそこまで変わりはありません。



うめ

うめ

中に白いつぶつぶみたいなものが見えるんだけど、コレは『チロシン』という成分によってできたものだよ。食べても問題ないものだから安心してね

鍋に水、お米といっしょに入れて火にかける(※一例)

通常、たけのこはアクが強いので、米ぬかや米のとぎ汁などと一緒に1~2時間ほど茹でる必要があります。この時期米ぬかがよくお店に並んでいるのはそのため。

一方、コサンチクはほとんどアクがありません。なので、米ぬかが必要無く、茹で時間も短くて済むのです。ここがコサンチク最大の特徴と言えるでしょう。

うめ
うめ
 

今回は念のためとぎ汁代わりにお米を少し入れて茹でるよ
(※あくまで我が家でやっている方法なので、米無しで茹でてもおそらく問題無いと思います。もし心配な場合はこのように少し入れてみてください)

・皮を剥いて洗ったコサンチク
・コサンチクが浸かる量の水
・お米(軽くひとつまみくらい)

この3つを鍋に入れ、火にかけます。

火が通るまで茹でる

火が通るまで茹でます。竹串を刺してみてスッと通ればOK。

上写真のものは沸騰して約10分ほどで火をとめました。コンロの火力やタケノコの分量などで時間は多少変わってくると思うので、各自調整してみてください。

軽く洗って使うor保存

火からおろし、冷まします。

ただしお湯に浸けたまま長時間放置すると傷む可能性があるため、できれば早めにお湯から揚げることをおすすめします。

軽く洗って米を取り除きます(米を入れない場合は洗わなくてもOK)。

ここからは料理に合わせて適度なサイズにカットしてください。

保存する場合は次の日には使い切ること!

たけのこは傷みが早いため、基本的には茹でた当日に使うのが好ましいです。当日に調理するのが難しい場合は冷蔵もしくは冷凍保存してください。ただし冷蔵であれば遅くても次の日には使い切ることをおすすめします。

今回のものは袋に入れて冷蔵し、次の日早めに使いました。

やまも
やまも

お店で売っている茹でたけのこも賞味期限は大体当日になってるはず

特に売っている茹でたけのこは早朝に下処理していると思われるので、当日に調理したほうがいいでしょう。自分で茹でたものも同様ですが、万一ぬめりがあったり、変なにおいがする場合は傷んでいる可能性があるため使用を避けたほうが無難です。

今回茹でたものは味噌汁に入れて食べました。おいしかったです。

このように比較的シンプルな使い方でもいいですし、たけのこメインの料理であれば他にも若竹汁や若竹和え、木の芽和えなど、レシピはたくさんあります。せっかく旬の時期なので、作ったことまたは食べたことが無い人は是非チャレンジしてみてくださいね。

やまも
やまも

通常のたけのこに比べると下処理も楽だし、自分で茹でたものを食べたいという人にオススメ

茹でたたけのこや乾燥たけのこなどはほかの時期でも手に入りますが、新鮮なたけのこは春にしか味わえない食材です。時期を逃さないようご注意を。

【更新状況】
24.05.17:全体的に構成を見直し、皮の剥き方のイラストを追加
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