冬の寒い時期、夏に比べ旬の果物が減る中、貴重なビタミン源となるもののひとつが柑橘類。冬から春にかけてたくさんの柑橘が出回ります。
その中に『ぽんかん(椪柑)』というものがあります。一見すると温州みかんにそっくりなので、『みかんと一体何が違うの?』と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は『ぽんかんとみかん(温州みかん)の違い』について、見た目や食味などの観点から書いていきたいと思います。
『ぽんかん』と『みかん』の違いは?
ぽんかんはデコボコ、みかんはなめらか
まず、見た目について。先ほども書いた通り、ぽんかんはみかんと似ているのですが、実際に並べてみると案外違うことがわかります。

左が『ぽんかん』、右が『温州みかん』。
単体で見るとそこまで感じないのですが、見比べてみるとぽんかんのほうがちょっとデコボコというかザラザラというか、皮がごわついている印象を受けます。
一方、みかんは少しざらついてはいるものの前者と比べればつるっとなめらかな輪郭。


こっちはそこまでデコボコ感無いな

皮の状態はものによりますね……

ヘタの部分を見るとこんな感じ。ぽんかんはヘタ周辺が絞ったような形になっています。この部分は触ってみると硬いです。
温州みかんのヘタ部分はそこまで大きく目立つシワはありません。

上の写真だとヘタ周辺のシワはけっこう目立つけど、あまり目立たないものもあるからこのへんもものによるかな~という印象
※24年1月にかなり大きいサイズのぽんかんを購入したのですが、こちらは更にゴツゴツしていました。感想等はこちら(サブブログに飛びます)↓

ぽんかんは中心の空洞が大きい
次は切って中を見てみましょう。

断面はそれぞれこのようになっています。

ぽんかんの方が中心の空洞がひろいな……
別日に撮影したものも上げておきます。


多少差はあれど、空洞がみかんより目立ちます。あと、最初に上げた写真だと種が見られないのですが、ぽんかんは種があることが多いです。

ちなみに、小房に分けるとそっくりでほぼ見分けはつきません。
ぽんかんの方がサイズが大きめ

大きさは大体同じくらい?

今回は家に買い置きしていた温州みかんがたまたま同じくらい(※直径7cmほど)だったのですが、実際のところぽんかんのほうがサイズが大きい傾向にあると思われます。ただ、規格にもよるので必ずしもそうとは限らないでしょう。ぽんかんも小さいものは割と小さいですし……
袋入りで売っているリーズナブルなものは少し小ぶりサイズなことが多いです。一方、箱入りで売っているものだったりするとかなり大きく立派です。
両方手でむいて食べられる
食べ方に違いは特にありません。温州みかん同様、ぽんかんも手で剥くことができます。ただ、ぽんかんの場合皮の厚みはそこまでないものの少し硬めなので、剥くときに皮がボロボロとなりやすいのが人によっては気になるかも。
薄皮ごと食べられますが、ぽんかんの薄皮はちょっと硬めなので、噛む力の弱い高齢の方などだとそのまま食べるのは難しいかもしれません。薄皮は割と丈夫で破れにくいので、食べづらい場合は薄皮も剥いて中の果肉を食べるという手もあり。

もしたくさん入手できた場合は搾ってジュースにしたりゼリーを作ったりしてもいいと思います。前にジュースにしたことがありますが、濃厚で美味しかったですよ。
どっちが甘くて美味しいの?
さて、いちばん気になるのは味だと思います。
コレに関しては結論から言えば、

一概にどっちが確実に甘いとかは明言できないかなぁ
……という感じ。
あくまでわたし個人の所感ですが、双方そこまで大きく違う…というわけでもないのです。
あえて言うなら温州みかんの場合甘み・酸味ともに濃いことが多いのに比べると、ぽんかんは酸味がひかえめかな?というくらい。甘みと酸味のバランスがよく苦みも無く、クセが無いので食べやすいです。
また、前項目と重複しますが、みかんもぽんかんも薄皮ごと食べられる、という点も共通。ぽんかんは少し薄皮が丈夫なので噛み応えがあります。果肉自体はやわらかく果汁をしっかり含みます。
ぽんかんは種ありなので飲み込まないようご注意を。

甘さに関しては何度も言って魔法の言葉みたいになってしまい恐縮なのですが、本当に『ものによる』って感じですね……
柑橘全般…というか果物全般に言えることではありますが、例えば糖度や酸度の基準を設けているブランド名付きのものであれば味の薄いものに当たる確率はほぼ無いと思われます。少々お値段がはりますが、確実に甘いものをお求めの場合はそちらから購入を検討するのも視野に入れた方が良いかもしれません。
※あくまで『確実性を求めればそのほうが失敗は少ないだろう』という意味なので、もちろんそれ以外で甘いものもあるでしょう。お店によっては糖度の計測をしているところもあるのでそちらも確認してみるといいのではないでしょうか。

あと時期が早いものはちょっとすっぱい可能性あるから、そこも頭に入れておいたほうがよさそう
栄養成分
栄養成分についても少し上げておきたいと思います。
可食部100gにおけるそれぞれの成分値(※一部)は以下の通り。
| エネルギー(kcal) | 水分(g) | 炭水化物(g) | 食物繊維総量(g) | カリウム(mg) | ビタミンC(mg) | |
| うんしゅうみかん 砂じょう 普通 生 | 49 | 87.4 | 11.5 | 0.4 | 150 | 33 |
| ぽんかん 砂じょう 生 | 42 | 88.8 | 9.9 | 1.0 | 160 | 40 |
出典:文部科学省『日本食品標準成分表2020年版(八訂)』

砂じょうっていうのは柑橘の果肉のこと。
つまり『果肉のみ』食べたときの成分って意味ね
(※じょうのう膜(薄皮)込みの成分値は温州みかんのほうにしか無く、現状比較が不可能でした)
こう見ると、ぽんかんのほうが若干カロリーが低いです。そこまで大きい差ではないので、個人的にはあまり気にしなくてもいいかなと思います。
食物繊維はぽんかんのほうが温州みかんの2倍以上あります。これはあくまで果肉のみの数値なので、じょうのう膜(薄皮)ごと食べた場合はもう少し多くなるものと予想されます。
ビタミンCもぽんかんのほうが少し多めになっています。人間はビタミンCを自力で作ることができないので食事から摂る必要があります。野菜などにも含まれますが、加熱すると減ってしまうという欠点があります。生で食べられる果物が限られる冬場に少しでも多く摂れるのは助かりますね。
総合的に見ればそこまで大きく変わるというわけでもないですが、不足しがちな食物繊維や壊れやすいビタミンCが多めなのがぽんかんの嬉しい点かなと思います。
ぽんかんもみかんも、1日に何個も食べると果糖の摂りすぎになります。食べ過ぎにはくれぐれも注意してくださいね。
まとめ

じゃあ今回の要点を簡単にまとめてみよう
・ぽんかんの皮はごわつきが強く、温州みかんの皮はなめらか
・両方とも手剥きできる
・ぽんかんは酸味がおとなしめの傾向
・ぽんかんも温州みかんも甘みの強さはものによる(甲乙は付けがたい)
…大体こんな感じでしょうか。
ぽんかんも温州みかんも手で簡単に剥けて気軽に食べられる柑橘。どちらもクセが少なく人を選ばない味でおすすめです。
美味しい旬の時期に是非ご賞味ください。
23.02.03:全体の構成を変更
24.01.17:全体の構成を再度変更
24.02.06:大きいぽんかんの感想を書いたので記事リンクを追加
26.03.09:全体の構成の見直し、小房の画像・栄養成分比較の項目を追加


