りんごの代表格『ふじ』の名前はよく耳にすることでしょう。
この『ふじ』の名前が付くりんごには
『サンふじ』
『早生ふじ』
があります。名前が似ていて文字数が同じなのもありちょっと混同しやすい(正直わたしも未だに一瞬『どっちだったかな』と思うことがあります)のですが、この2つの違いは何なのでしょうか。
今回は『サンふじ』『早生ふじ』の違いについて簡単に書いていこうと思います。
サンふじと早生ふじの違いは?
細かい品種は別!
まず、『ふじ』と名前は付いていますが、以下のような違いがあります。
まず、『サンふじ』。これはおなじみの品種『ふじ』そのものです。
栽培の過程で袋を外して日光に当てたふじには名前に『サン』が付きます。

ほかに上記と同じ理由で名前に『サン』が付くりんごがいくつかあります。その中でよく見かけるものだと
・サンジョナゴールド
・サンむつ
……などが代表的ですね
一方、『早生ふじ』は『ふじ』から派生した枝変わり品種の総称で、本来の『ふじ』とは少し異なります。

ただ総称が付くレベルでまとめられているということは少なくとも消費者側から見た場合ふじとそんなに変わりが無いんじゃないかな……
品種はいくつかあるようなのですが、明確に品種名まで表記されているパターンはあまり見たことがありません。本来の『ふじ』とは少し異なるとはいえ元々はふじから生まれた品種ですし、どれも特徴的に近いのではないだろうかと思っています(これに関してはあくまで個人的な意見になりますが……)。
一応、わたしが今まで(※25年11月現在)見たことのある早生ふじで品種名まで記載されていたのは『弘前(ひろさき)ふじ』のみになります。これに関しては地域やお店で違いがあるかもしれません。
見た目はソックリ
次に見た目について。


上からの写真。

すごいソックリ!
サンふじは日光に当たった関係で色むらが出やすいようです。そして今回上げている早生ふじ(弘前ふじ)も同じ様な色合いなのでおそらくこちらも同じように袋無しでの栽培であると思われます。
ちなみに色づきのいいもの…の写真も一応あるのでこちらも上げておきますね。


残念ながら今のところ『ふじ』の国産物の写真を持っていないので過去に購入したニュージーランド産のもの(小ぶり)になります。また、この早生ふじは正確な品種が不明です。ちょっと照明や時間帯などの関係で色合いの比較としては微妙かもしれませんが、やはり似ている気がします。
どちらが美味しいの?
さて、この『サンふじ』と『早生ふじ』、どちらが美味しいのでしょうか?
……個人的な体感から申し上げると、

どっちも美味しい
…です。と言うより『どちらもあまり大きい違いは無い』ように思います。
双方に共通する部分としては『クセが無く、硬すぎず食べやすい』こと。


例えば、『ぐんま名月』という品種はかなり甘みが強いという特徴を持ちます。また、『秋映(あきばえ)』は甘みも強ければ酸味もそこそこ強く、甘酸っぱい。このように味の濃いりんごは確かに美味しいし、私も気に入っている品種ではあるのですが、逆を言えば『クセが少し強い』ともとれます。好みは分かれやすいかも。
また、『秋映』や『金星』などは身が締まっていて硬いため、噛む力が弱い人は食べづらいと思います。
一方、サンふじや早生ふじなどはそれらに比べれば突出した特徴は持たないですが、甘みと酸味のバランスがよく、硬さもほどよくといった感じです。

でも味が薄いとかじゃないんだよ。甘いものはしっかり甘いしシャキシャキしてて美味しい
ただ時期が早めのものなどちょっとまだ熟れ方が足りてないかな……?というものに当たる場合もあります。もしあまり甘くないものに当たった場合はコンポートや焼きりんごなどにするのもおすすめ。特に冬場は寒いのでたまには調理して温かいりんごを食べるのも良いと思います。
以上、サンふじと早生ふじについてでした。食べやすく、入手もしやすいりんごなのでデザートに是非。
25.11.28:全体的に構成の見直し


