『焼き芋』に合うさつまいもってどんな芋?

焼き芋に合うさつまいもは?

秋~冬の味覚の定番『さつまいも』。中でもほくほくと温かく甘い『焼き芋』は寒い中で食べるとより美味しく、その温かさは心まで解きほぐしてくれるように感じます。

さて、さつまいもと言ってもいろんな種類のものが売っています。その中で『焼き芋に合うさつまいも』というのはどのようなものなのでしょうか。今回はこれをテーマに簡単に書いていきたいと思います。

最初に

今回の記事の『焼き芋に合う芋』の定義として

『芋そのものの甘みや肉質から、素材そのものの味を活かす焼き芋として向いているもの』

……としていますが、個人的に上げたものにすぎません。

芋を好む方々の中には『さつまいもの強い甘みは好まない』『甘みの強くない芋のほんのりとした甘みが好み』という方もいらっしゃるでしょう。最終的には好みになりますし、それを否定する意図はありませんのでご了承ください。

焼き芋に合うさつまいもは?

結論から言いますと、

やまも
やまも

果肉が黄色、もしくはオレンジ色の品種なら合うよ

下に例を上げていきます。

果肉が黄色いさつまいもの例

果肉が黄色…つまり通常よく見かけるさつまいものことを指します。

例えば『紅あずま』『紅はるか』『なると金時』……などですね。種類も多く、特定の品種の手に入りやすさは地域によるでしょう。

肉質は大体ほっくり系のものが多いのですが、『シルクスイート』はねっとり系でやわらかいです。

やまも
やまも

ただ、ものによっては同じ品種でも『ホクホクしてる』時と『しっとりしてる』時があったりするから必ずしも全部ホクホクしてるというわけでもなさそう。

黄色系は普通に甘くもクセがあまり無いため、いちばん食べやすい芋なのではないかと思います。ただし、ものによっては『味が薄い』場合があります。そういったものは焼き芋より料理に使った方が美味しく食べられますのでご検討ください。

果肉がオレンジ色のさつまいもの例

果肉がオレンジ色のさつまいもといえばやっぱり『安納芋(あんのういも)』でしょう。

生だとちょっと赤みがかった色をしているのですが、焼く(加熱する)と鮮やかなオレンジ色になります。

ねっとりとした食感と強い甘みが特徴。焼いている時に蜜が染み出ることも。トースターなどで焼いた場合、表面の皮はしっかり硬い反面中身がすごくやわらかいため、手で割りづらいことがあります。その時は包丁や果物ナイフでカットすることをおすすめします。芋が小さければ割らずにそのまま剥いて食べてもいいでしょう。

やまも
やまも

まあ包丁とか使うと洗い物は増えちゃうけど、せっかくの芋がぐちゃっとなっちゃうよりはいいと思う

あと、ちょっと珍しいものだと『マロンゴールド』というさつまいももあります。特徴が安納芋にとても似ているのですが実際は別物のようです。こちらもかなりねっとりとやわらかく、甘みが強くておいしいです。

オレンジ系でも黄色系同様、おそらくものによってはあまり甘くないものもあるんだとは思いますが、個人的な経験上オレンジの果肉系で甘くないものに当たることはそうそう無いように思います。また、黄色系と比べると少し風味が異なるため、もしかすると好みが分かれるかもしれません。安納芋は割と入手がしやすいので、食べたことの無い方はまずは是非チャレンジしてみてください。

焼き芋にあまり合わないさつまいもは?

逆に『あまり合わない芋』もあります。

うめ
うめ

今まで上げた色以外のさつまいも
…はちょっと合わないかな

決してダメというわけではありません。焼き芋として仕上げることは可能です。

何故向かないと判断するかについて書いていきましょう。

果肉が白いさつまいもの例

果肉…というか全体的に色の薄いさつまいもに『黄金千貫(こがねせんがん)』というものがあります。

本来はお酒を造る用に使う芋なのですが、たまに食用として売られていることがあります。大体ほかの芋と比べると価格が安いです。

やまも
やまも

例、とは言ったけど実は白いさつまいもはコレしか知らないかなぁ(もしかしたら他にもあるのかもしれませんが……)

黄金千貫と紅系さつまいもの比較・加熱後の断面

よく『美味しくない』と聞くのですが、個人的には言われるほど食味は悪くないように思います。

ただ、難点として

①甘みがかなり薄い
②果肉がボロボロになりやすい

…の2点があげられます。

一般的に焼き芋といえばやはり『甘みが強い』『ホクホクorしっとり、ねっとり』というイメージがあり、甘い芋に慣れているとどうしても物足りなさを感じてしまうでしょう。

 

やまも
やまも

味が薄い分クセは無いから料理には割と向く感じ

焼き芋に使うよりは料理やお菓子作りに使うと良いかと思います。

※黄金千貫の専用記事はこちら(調理例を少しあげています)↓

さつまいも『黄金千貫』~特徴や食べ方について
黄金千貫(こがねせんがん)は本来は芋焼酎の原料として使われる芋ですが、食用としても売られていることがあります。味が薄いため、焼き芋よりは料理の具として使うのがおすすめです。工夫次第で美味しく食べられます。

果肉が紫色のさつまいもの例

通称『紫芋』と呼ばれるものです。果肉が濃い紫色なのが特徴。

紫芋は総称なので実際はいくつか品種があるのですが、品種名まで細かく書いているのは(少なくとも私個人は)あまり見たことがありません。たまに書いてあることもありますが……。

ずんだ
ずんだ

例えば『パープルスイートロード』はたまに見かけます。比較的新しい品種で人気もあるようですね。

紫芋の果肉(焼き)

これらの紫芋が焼き芋に向いてないと言う理由は『芋自体の甘みがひかえめ』から。一応、やさしい甘みはあるのですが、普通の芋と比べるとどうしても薄く感じてしまいます。

そもそも紫芋の最大の利点は『美しい濃い紫色』と『紫芋独特の風味』にあります。砂糖との相性が良く、お菓子作りにピッタリの芋です。いざ買おうとするとなかなか見つからなかったりと意外とレアな存在だったりします。むしろそのまま焼いてしまうのはちょっと勿体ないかも。

最後に

紹介は以上になります。最初にも書いたのですが、あくまで個人的な解釈を含むものなので絶対正しい、というわけではありません。まずは色々食べてみて、ぜひ貴方個人の好みに合った芋を見つけてほしいと思います。今回の記事がその手助けのひとつとなれば幸いです。

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