『カタクリ(片栗)』って何?特徴や食べ方など

カタクリ

『カタクリ』と聞いてあなたは何を思い浮かべるでしょうか?

おそらく『片栗粉(かたくりこ)』を連想する人が多いんじゃないかと思います。

では実際『カタクリ』とは何なのか、簡単に書いていこうと思います。

カタクリ(片栗)って何?

カタクリは山菜の一種

『カタクリ(片栗)』というのは実は山菜の一種。小さい紫色の花を咲かせます。茎は白くほっそりしてちょっともやしっぽい。

(残念ながら写真を持ち合わせていないので、気になる方は図鑑を見るかネットで『かたくり 花』などで検索をかけてみてください。ユリの仲間らしく、ユリの花びらがもっと反り返ったような形の花です。きれいですよ)

やまも
やまも

食材として出回る時点で花の形を保っているものを手に入れるのは難しそうだから、実物を見たいなら自分で栽培するしかないかも(※一般に栽培用として入手できる種類が全て食用に該当するかはわからないのであくまで観賞用としての話です)

 

ちなみにこの写真は2020年撮影のもの。パック詰めされていたのでさすがに花は閉じていました。あと右はつぼみですね。

寒い地域で採れるそうで、今回上げている写真のものは新潟産なので当てはまりますね。

旬は春頃。ほかの山菜も大体は春(種類によっては秋)なので似たような時期と考えていいかなと思います。

元々は片栗粉(かたくりこ)の材料にもなっていた

とろみを付けたり揚げ物の衣にしたりといろんな料理に使われる『片栗粉(かたくりこ)』。片栗粉は元々このカタクリの根から作られていました。

やまも
やまも

カタクリ(片栗)から作った粉だから片栗粉って名前だったんだ

ただ、現在の片栗粉はほぼジャガイモ(馬鈴薯/ばれいしょ)から作られているものを指します。原材料が変わっても『片栗粉』の名前は残ったままなのでちょっとややこしいかも。一応区別するためか『馬鈴薯澱粉(ばれいしょでんぷん)』とも呼ばれています。パッケージに記載があるはずなので気になった人は確認してみてください。

うめ
うめ

何カ所かお店をチェックしてみてるけど、本格的な片栗粉って見たことないかも。たぶん売ってるとしても価格はかなり高いだろうね……

カタクリの食べ方・ポイントなど

アク抜きの必要が無い

山菜と呼ばれるものの多くは通常使う野菜と異なりアクが強く、長時間のアク抜きが必要となります。例えばタケノコであれば2~3時間茹でる必要がありますがこれはまだ短いほうで、ワラビなどであれば一晩はかかります。

しかし、カタクリは強いアクを含まないため、アク抜きの必要がありません。山菜としてのカタクリ最大の特徴といえるでしょう。

やまも
やまも

試しに生でかじってみたんだけど、特にえぐみもなくて食べやすかったな。もやしみたいなシャキシャキ感があって、何となく豆野菜っぽい風味(※個人的な感想です)

……とはいえ、食味や消化のしやすさの観点から考えると加熱したほうがいいでしょう(今回生でかじってみたのはあくまで確認のためです)。茹でることでやわらかくなり、味も生の時より少し甘みが出ます。

茹でると花の色が変わる

カタクリはサッと茹でるのがポイント。長時間煮ると食感や色が悪くなる可能性があります。また、茹で時間が短ければ火を通してもシャキッとした食感を残すことができます。

茹であがりはこんな感じ。

茹でると、花の色は紫から青色になります。ちょっと暗いイメージになってしまうかもしれません。

ですが、

酢をかけるとまた紫色に変わります。

うめ
うめ

色素が酸性に反応してこうなるから、レモン汁でも同じようになるはずだよ

※紫カリフラワーでも同様のことが起こります↓

紫色のカリフラワー~特徴・きれいな茹で方は?~
紫色をしたちょっと珍しいカリフラワー。お湯にお酢を加えることで、元の色からあまり変化させずにきれいに茹でることができます。そのまま茹でると暗い青色になってしまいますがドレッシングで和えれば明るい色になりますのでご心配なく。
もしかすると茹で汁に酢を加えれば色の変化が抑えられるかもしれませんが、購入機会がなかなか無く未検証です。今後わかれば追記したいと思います。

どんな料理に使える?

素材の味がやさしくクセが無いのでいろんな味付けに合います。

個人的にはいちばんオススメなのは和え物系。軽く茹でた際に残る食感や色味を活かすならばできるだけシンプルな調理法がいいと思います。

カタクリを茹でるとお湯に花の青色が溶け出てしまうので、汁物や煮物は個人的にはあまりオススメはしません。もし使うのであればカタクリだけ別に茹でておいて後から入れるなどの工夫をしたほうがいいかも。

今回のものはしょうゆと砂糖で和え、美味しく仕上がりました。胡麻やピーナッツ粉を使ってもよさそう。ちょっと味が変わるものの、淡口しょうゆであればもっと白い色に仕上げることができます。

また、先ほどの項目で上げたように花の色を鮮やかにしたいのであれば酢の物もオススメ。

なかなか売っていないので見かける機会もそうそう無いかもしれませんが、せっかく旬のものですしそこまで手間もかからないのでご興味があれば是非食べてみてくださいね。

【更新状況】
25.06.06:過去に一度非公開にしていたものを全体的に見直し、再投稿しました。
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