秋から冬にかけて旬をむかえる果物『りんご』。赤かったり緑だったり、大きかったり小さかったりといろんなものがあります。
さて、今回書いていくのは『シナノピッコロ』という品種。ちょっとあまり見かけないりんごですが果たしてどんなりんごなのでしょうか?
『シナノピッコロ』ってこんなりんご
小さくてかわいい赤りんご
こちらが23年度に購入した『シナノピッコロ』。
色はちょっとピンクがかっていて、パステルっぽい色合い。果点(かてん:りんご表面の斑点)は全体の色が薄めだからかあまり目立たず、全体的にさらっとした見た目。今まで食べたものだと『むつ』が少し色合いが似てるかな?
念のためネットで検索をかけたところかなり色づきが良いものもあるようだったので、今回のものは少し色が薄いのかも。ただわたし個人としてはけっこう好きですね、この色。やさしい色合い。
『ピッコロ』という名前の響きが何ともかわいらしいなと思ったのですが、イタリア語で小さいものを意味するそう。
何だろ…ピッコロって聞くと3種類くらい頭に浮かぶ……
…まあ違うものを想像する人も多いでしょうね……
(ちなみにわたしが最初に思い浮かべたのは楽器でした)
名前の通り、かなりちんまりとしてかわいいサイズのりんごなんですね。実は最初は規格が小さいだけなのかと思っていたのですが実際はこれがデフォルトのようです。量ってみたら大体230gくらい?普通のりんごだと250~300gくらいはあるはずなのでやっぱり小さいです。よく数個入りで売っている紅玉とか規格の小さなりんごも確かこのくらいだったはずなのでそちらをイメージするとわかりやすいんじゃないでしょうか。
あまりベタつきはない?
りんごといえば、表面にベタベタした油みたいなものが付いていることがあります。あれはりんごから出る成分でそうなるんですが、品種によってベタつきが強かったりそうでもなかったりします。農薬とかじゃないので心配しなくて大丈夫。
知ってるりんごでいちばんベタつきが強いのは『ジョナゴールド』かな?
で、このシナノピッコロはどうかな?と思ったのですが、手触りは割とサラサラでベタつきはあまり感じませんでした。感触としてはふじに似てるかな?ただ全然無いわけじゃなくて、特に水で洗ったあとに触るとちょっと油っぽい感じがしました。乾いてるとちょっとわかりづらいんじゃないでしょうか。
少し黄色みのある硬めの果肉
半分に切ってみました。けっこう硬めで力がいるので、果物ナイフよりは包丁のほうがよさそう。切ると一瞬ふわっとりんごの香りがするのがいいですね。
果肉は(写真だとちょっとわかりづらいですが)少し黄色みがあります。この果肉の硬さは個人的に秋映(あきばえ)あたりを彷彿とさせるのですが、あちらと比べると断面のデコボコはあまり目立たなそうなのでそこまで果肉は粗くないのかな~という印象。
甘みはしっかり。でもクセは無い
さて、肝心の味や食感について。
甘みは割としっかりあります。酸味はそこまで強くない。そこまで味が濃いという印象ではないですが決して薄くも無い。ほどよい案配でクセが無く食べやすいです。『如何にもりんごらしい風味』という印象。
ふじりんごをちょっと濃くしたような感じかな……?
(※あくまで個人的な感想)
食感はシャキシャキかつサクサク。果汁はしっかりあります。
小さいながらも噛み応えがありますし、満足感も得られます。たくさん食べる人だとちょっと物足りないかもしれませんが、ちょっと食べたいなという人にはちょうどいいかもしれませんね。
ひとつ敢えてネックな点をあげるとすれば『果肉の硬さ』でしょうか。普通に何でも噛める人なら問題無い程度ですがそこそこ硬いので、噛む力の弱い人だとちょっと食べづらいかもしれません。その場合は薄めに切ったりすりおろしたりといった工夫をしてみてください。
塩水に浸けた方がいい?
最後にひとつ。りんごといえば『切ると茶色くなってしまう』という特徴があります(桃やすもも、梨なども同様)。その対策として『塩水に浸ける』という方法がとられます。
シナノピッコロの場合、切ってしばらくして見てみたところ、あまり変色している感じはありませんでした。おそらく多少は変色しているとは思いますが目立つほどではない、という感じ。なので、すぐに食べるのであれば漬ける必要はあまり無いかなと個人的には思います。もちろん心配な人は漬けてOK。(といってもさすがに数時間とか経ったものだと変色が目立つので食べる分以外はできるだけ切り分けない方がよさそう)
…というわけで今回はシナノピッコロについての話でした。あまり見かけない品種なのですが、小さいながら美味しいりんごなので、購入の機会がありましたら是非ご賞味くださいね。