
今回のテーマは『ネーブルオレンジ』について!『ネーブル』って何?

英語の綴りで『navel』と書きます。日本語になおすと『へそ』という意味ですね。どうしてこのような名前なのか、この後ご説明します。
【最終更新】
20.08.25:栄養成分の項目に表などを追加しました。
特徴
見た目
外皮は明るめのオレンジ色。また、外皮の厚さはオレンジ類の中ではちょっと薄いかなという印象。


上の写真は、ネーブルオレンジのお尻部分(ヘタと正反対の部分)を撮ったものです。くぼみがありますね。このくぼみが『へそ』のように見えることから、『ネーブル』という名前が付いています。

こちらは比較用に撮ったバレンシアオレンジの写真。これには『へそ』がありません。

『へそ』ってネーブルオレンジにしかないのか?

今まで食べた柑橘で言うと『南風(なんぷう)』という品種にはそれっぽいくぼみがありましたね・・・探せばまだあるかもしれません。なので、ネーブルオレンジにしか『へそ』がない・・・というわけではなさそうです。
※20.04.23追記:『アンコールオレンジ』にもそれっぽいくぼみを確認しました
ただ、知名度の高さや出回る量などを考えれば、『ネーブルオレンジ』は『へそ』を持つ柑橘の筆頭といえるのではないでしょうか。
食べ方(切り方)
皮は硬くて手でむけないため、他のオレンジ同様カットして食べます。

縦に切った写真。

横に切った写真です。
ネーブルオレンジには種がほぼありません。そのため、切り口がとてもきれい。
ただ、縦向きに切った写真の切り口の下部分を見ると、小さい房のような部分があります。そのため、縦切りからの8等分にすると下写真のように端に模様ができてしまいます。

場合によってはちょっと気になるかも…?
横向きに切ってからの8等分のほうがまだあまり目立たないかもしれません(といってもへそに面する部分はやっぱり不均等にはなりますが・・・)。
あくまで見た目の話なので味には全然影響はないんですけどね。
味・食感
酸味がちょっと強い気がしますが甘みも強く、味が濃い印象。苦みは特に感じません。果汁多め。種がほぼ無く、硬くないので食べやすいです。
果汁が多いため、絞ってジュースにしたり、ゼリーなどの菓子の材料にしたりするもオススメです。
栄養成分

ネーブルオレンジとバレンシアオレンジの栄養成分(※一部)は以下の通り。
※可食部100gあたり | ネーブル、砂じょう、生 | バレンシア、米国産、砂じょう、生 |
エネルギー | 46kcal | 39kcal |
水分 | 86.8g | 88.7g |
たんぱく質 | 0.9g | 1.0g |
脂質 | 0.1g | 0.1g |
炭水化物 | 11.8g | 9.8g |
食物繊維 | 1.0g | 0.8g |
カリウム | 180mg | 140mg |
ビタミンC | 60mg | 40mg |
出典:文部科学省『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』第2章 日本食品標準成分表 PDF(日本語版)7.果実類
ネーブルオレンジはバレンシアオレンジと比較してエネルギーや炭水化物がちょっと多め。
カリウムはそこそこの量を含みます。ビタミンCは60㎎と、柑橘類(※すだちやレモンなどといった香酸柑橘は除く)の中でもトップクラスの量を誇ります。
ビタミンCは肌を守ったり、鉄の吸収を助けてくれたりする大事な栄養素です。ですが、人間は自分で作ることができないため食事からとる必要があります。野菜もビタミンCは含みますが、ビタミンCは加熱すると減ってしまうデメリットがあるため、オレンジのように生でとれる果物は特にオススメ。また、ビタミンCは免疫力を高める働きもあります。特に冬は風邪をひきやすいので、冬頃に旬をむかえる柑橘類は最適といえるのではないでしょうか。(※ただし、果物は糖分も多いため、食べ過ぎにはご注意を。)

上の表だけ見るとネーブルオレンジのほうが栄養価が高く見えるのですが、ご紹介しているのはあくまで一部の成分です。(主要な成分のみご紹介しようとしたところ今回はたまたまネーブルのほうが上回るような書き方になってしまいました)それ以外の成分ではバレンシアのほうが多いものもあります。もっとくわしく知りたいという方は出典元のホームページ(※表の下のリンク)よりご確認いただくとよろしいかと思います。
補足:国内産もある
お店に出ているものは輸入物が多いのですが、旬の時期(冬~春あたり)になると国産のものも出回るようになります。代表的なものは和歌山県や熊本県など。(地域で異なると思います。私の地元は九州なので熊本県産を多く見かけます。)