秋~冬の旬の果物のひとつ『りんご』。りんごは種類が多く、様々な品種が出回っています。赤かったり緑だったり、色が濃かったり薄かったり、味も甘かったりすっぱかったりとそれぞれ個性が強いのも特徴。
今回はその中から、私が食べたことのある17品種について、感想も交えながら簡単にご紹介していこうと思います。よろしかったら参考にどうぞ。
※写真も上げていますが、撮影環境(時間帯など)が異なるため色味の正確な比較にはならないと思います。ご了承ください。
りんご品種一覧表(五十音順)
秋映(あきばえ)
ほかの品種と比べても特に濃い(黒っぽい)赤色が特徴的なりんごです。台形のような形をしています。表面のベタベタした感じはそこまで強くは無いですが物によります。
果肉は少し硬めで、シャキシャキ感が強いです。酸味が少し強めですが、甘みもしっかりあるため味が濃い印象。まさに『甘酸っぱい』といった表現がぴったりです。
紅玉ほどではないですが酸味がそこそこあるので、コンポートにしてもおいしい。
王林(おうりん)
緑色~黄緑色で、少し縦長のすっきりした形。
果肉はちょっと硬め。とびぬけた甘さではないものの、まろやかな甘みを持ちます。酸味はちょっと強めかな?
りんごのヒビ割れのような模様は『サビ』と呼ばれるもので、王林は特にサビが出るものが多いんだけど、特に品質には問題なくおいしいから心配ご無用。
メジャーな品種のひとつで、時期外でもたまに売っていることがあります。
きおう
漢字で『黄王』と書くこともあり。名前のとおり黄色っぽいのですが、上写真のように青っぽいものもあります(色味がだいぶ異なりますが両方『きおう』です)。
表面はあまりベタベタしません。鼻を近づけるとさわやかな香りがし、切ると更に甘い良い香りがします。
果肉はあまり硬くないので噛み切りやすく、しかしシャキシャキしていて、果汁がたっぷり。甘みがほどよくあり酸味はひかえめです。
りんごの中では比較的早い時期に出回るりんごです。大体9月くらいかな?
金星(きんせい)
果皮は黄色。ほかの品種と比べて特に淡い色合いをしています。形は少し縦長。
あまり強い香りではないですが、鼻を近づけるとまったりとした甘い香りがします。切ってみると今度は少し酸味がプラスされたようなさわやかな香りも。
果肉はちょっと硬めでサクサク感があり、果汁もしっかりあり。酸味はあまり強くなく、甘みはまろやか。ほかの品種と比べるとちょっと味がひかえめな感じですが、クセが無く食べやすいりんご。
※金星とサンむつの見た目の比較や『サン金星』についてはこちら↓
ぐんま名月(ぐんまめいげつ)
略して『名月』と呼ばれることも。青りんごなのですが、ところどころ赤い部分があり(※無いものもあります)美しい色合い。果肉は白っぽいクリーム色。
表面のベタつきは少なく、すべすべした触感。
甘みがとても強く、酸味もほどよくあり味が濃い印象。写真のように蜜が入っているものはもちろんですが、入っていなくてもかなり甘いです。果肉はしっかりめで、シャキシャキとした歯ごたえがあります。果汁をたっぷり含み、噛むと口の中に広がります。
紅玉(こうぎょく)
明るい赤色のりんごです。経験上、小さいサイズで売っていることが多い気がします。可食部だと通常のりんごの半分くらいかな?
最大の特徴は酸味の強さ。生食できないほどではないものの、かなりすっぱいです。ただし、このようなりんごは菓子加工で力を発揮します。砂糖と煮ると酸味が味を引き立ててくれるのでよりおいしく仕上がります。
※紅玉の単記事。コンポートのレシピ例も載せています↓
さんさ
鮮やかな赤りんご。写真のものは大体こぶし大より少し大きいかな?という感じで、量ってみたら230gほどでした。触ってもベタベタ感は特に強くなさそう。
ちょっと酸味が強いかな?という感じはありますがほどよく甘みもあります。一口目で酸味が全面に出てくるものの、二口目からはほぼ気になりませんでした。
ほかの紹介している品種と比べるとあまり見かける機会が無いのでちょっと入手難易度が高いかも。
サンつがる
『つがる』という品種に袋をかけずに栽培したもので、色つきがばらけています。上のものはそこまでないのですが、ものによってはもっと色むらが強いものもあり。
『きおう』と同じくらいの比較的早い時期にお店に並んでいることが多いです。『きおう』と比べると少し酸味が強いですが、特段すっぱいというわけでもなく、二口目くらいからは気にならなくなる程度。甘みも酸味もほどよくあり、バランスのとれたりんごという印象です。
食感は今まで食べたものだとちょっと硬いものから程々に柔らかめのものもあったんで、鮮度や時期によるかもと思います。
サンふじ
昔ながらの品種『ふじ』を袋をかけずに栽培したもの。表面はものによっては少しベタつきはありますが比較的すべすべしていることが多いです。見た目は少し色むらがあったり、かすれたような色合いだったり。
ほどよい甘みと少しの酸味があります。全体に落ち着いた味ですが、後味がさわやかでクセがなく食べやすい。『いかにもりんごらしい味』という印象。食感は少し硬めでシャキシャキ感が強く、果汁もしっかりあり。
サン北斗
ちょっと大玉のりんご。『北斗』の袋無し版です。果皮は赤と緑が混じった色。写真のものは緑の部分が多いのですが、別日に購入したものは赤い部分が多かったのでものによりますね。スーパー等で見かけるものはちょっと見た目が良くないな…と思うものが多かったりするのですが、実際に食べてみると果肉は柔らかめで、適度に酸味と甘みがありおいしいです。
シナノスイート
これもよく見かける品種。油上がりが目立ち、ベタベタ感が強いです。ですがその分発色がよくきれいに見えます。果肉はちょっと黄色みが強いクリーム色。
スイートの名の通り、甘みがしっかりあります。逆に酸味はひかえめ。果肉が柔らかく果汁が多く、食べやすい。
シナノピッコロ
小ぶりのかわいいりんご。果点があまり目立たず、色合いもきれい。
小さいながらもしっかりとした噛み応えがあり、味は甘さと酸味がバランスよくクセがありません。如何にもりんごといった風味。
ジョナゴールド
『ふじ』とこの品種は時期外にも出回るので見かける機会が特に多いです。上の2つ並んでいる写真は左が『ジョナゴールド』右が『サンジョナゴールド』。サンジョナゴールドのほうは少し色むらがありますが、お店に並んでいるものを見るとそこまで色むらは激しくない気がします。
こちらも『シナノスイート』同様に油上がりが目立ちますが、あちらと比較するとこちらのほうが少し明るい色をしています。
少し酸味が強いですが、甘みもしっかりあります。硬すぎず、クセがないため食べやすいりんごです。
千秋(せんしゅう)
名前は『せんしゅう』と読みます(あおり27の商標名が『千雪(ちゆき)』なのでそっちを先に知ってると読み間違えるかも……)
比較的色づきがよく、果点が目立ちます。
甘さじゅうぶん、酸味はほどよく。硬すぎず食べやすいりんごです。
弘前ふじ(ひろさきふじ)
『早生ふじ』とよばれるりんごのひとつ。見た目も『ふじ』とかなり似ています。また、ふじ同様に触ってもあまりベタつきを感じません。
酸味は少なく、甘みはほどよくあります。クセがなく落ち着いた味わい、という印象。食感はそこまで硬くは無いので噛みきりやすく、小さいお子さんや噛む力の弱い高齢の方でも食べやすいのではないかと思います。
※個別記事↓(もう少し具体的に書いています)
未希ライフ(みきらいふ)
赤いりんごで、少し平たい形。断面はきれいな白っぽいクリーム色。
果肉は少し硬めで、果汁は十分にあり。甘みがしっかりあって酸味はおだやか。
他の品種と比べるとあまり見かけないかも。出回る時期は早めです。
むつ/サンむつ
赤いほうが『むつ』、緑色のほうが『サンむつ』。写真だと少しわかりづらいかもしれないのですが、『むつ』は他の赤い品種と比べるとパステルピンクっぽいような、明らかに違う色合いをしています。
どちらも甘みはそこまで強くはなく、どちらかというとあっさりめの味なのですが、クセが無く食べやすいりんごです。
※むつとサンむつの単独記事はこちら↓もう少し詳しく書いています
ほか、気になる品種があったら今後も追加したいと思います。
ここまで書きましたが、味や食感に関してはあくまで私個人の感想も入っていますので、みなさんにも是非自分の舌で確かめてみてもらいたいなと思います。食べ比べてみるとお気に入りの品種が見つかるかもしれませんね。
それではまた。
23.12.05:『弘前ふじ』の個別記事作成につき項目の簡略化+リンクの追加。また、『千秋』と『シナノピッコロ』の項目を追加。
24.01.12:紅玉の記事とコンポートの記事を統合したため、リンクの差替。
24.01.16:むつとサンむつの記事を分けたため改めてリンクを追加。