花野菜のひとつ『カリフラワー』。普段わたしたちが食べているポピュラーなものは白色です。
一方で白以外のカリフラワーも存在します。見かけるのは稀なものの、オレンジ色や紫色、緑色と意外とカラフル。
今回はその中から『紫色のカリフラワー』に焦点を当てていこうと思います。
紫カリフラワーってどんな特徴があるの？
花の部分が紫色
本来白い花の部分が紫色をしています。この色はアントシアンによるもの。
写真だとちょっと青っぽく写ってしまっているのですが、肉眼ではもう少し赤っぽい紫色です。
※写真のものはところどころ濃い部分が見られます。買って少し経っているため、圧迫された部分が変色したものと思われます。本来はもっときれいです。
アントシアンは赤や青、紫の植物の色の素になっていることが多いよ。
例えば野菜なら『なす』『紫キャベツ』、芋なら『紫芋』、果物なら『ブルーベリー』『ブラッドオレンジ』などがあるね。
白のカリフラワー・オレンジ色のカリフラワーの写真も比較用に上げておきます。
こう比べてみると紫ってかなりインパクトがある
上のオレンジカリフラワーはちょっと色が薄いので、濃いものだともっと見栄えがするはず。
半分に切ったもの。外側からじんわりとにじむように紫が広がっており、芯は白。
断面の比較用。白は色付きのものと比べると断面がちょっとのっぺりして見えますね。
味はそこまで変わらない
さて、気になるのは味ですが…個人的には白のカリフラワーと大きくは変わらないように思います。
どの色のカリフラワーも基本的にあっさりとした味。食感は生だとポリポリ、茹でるとホッコリ感が出ます。
クセの無い味なので、いろんな味付けに合う食材です。
ただ『ロマネスコ』は形状が特殊だからちょっと食感が違うかな……
※ロマネスコはこんな野菜（これもカリフラワーの仲間）↓
きれいに茹でるには？
前項で『味はそこまで変わらない』と記述したこの紫のカリフラワー。
注意すべき点に『茹で方』が挙げられます。カリフラワーは生でも食べることができますが、どちらかというと茹でて食べる人が多いんじゃないでしょうか。
紫カリフラワーは白やオレンジ色と比べて茹でることによる変色が激しく、普通に茹でると暗い色になってしまうのです。味には問題ないものの、せっかくのきれいな色がもったいないので、ちょっと手を加えます。
そのポイントは簡単、
『お酢を加えたお湯で茹でる』
…ということ。
これは白や黄色のカリフラワーでも有用な方法で、特に紫カリフラワーだと大きい効果が得られます。
※ロマネスコだけ試したことが無いのですがおそらく有用かと思います。今後試したら追記します。
じゃあ実際に茹でて色の変化を見てみよう
そのまま茹でると青色に……
まず、何も入れていない普通のお湯で茹でてみます。
カリフラワーは青く変色、茹で汁も青くなります。
ちなみに、茹で汁をペーパーに垂らしてみたのですが特に色は目立たなかったので、茹で汁の色は見た目ほど濃くはなさそう。
お酢を加えて茹でると明るい紫に！
次にお酢を加えたお湯で茹でてみます。
茹で汁だけ見ても明らかに色が違います。赤紫色です。
アントシアンが酢（※酸性）と合わさると、このように明るい色になります。
例えば紅大根はちょっと紫っぽい色なんだけど、酢漬けにすると鮮やかなピンク色になる。これも同じ原理。
比較してみよう
実際に茹でたものを図にしてみました。
茹でた直後は色がぼけたような感じがあるんだけど、時間がたつと落ち着いた色になるというか、ちょっとだけ色が濃くなるかな……？
そのまま茹でると暗い青色になりますが、お酢を加えて茹でたものは生のものとそこまで大きく色が変わらないようです。
お酢は少量であればできあがりの味にあまり影響ないと思いますが、入れすぎるともしかしたらすっぱくなってしまうかもしれないので注意してくださいね。
青くなっちゃったものもドレッシングをかけてみたら赤っぽくなったから、そのまま茹でた後でも酢に反応するっぽい。もしそのまま茹でちゃって色が気になる場合はドレッシングや酢を和えるといいかも。
※オレンジ色のカリフラワーは紫と比べるとあまり目立たないですがやっぱり酢を入れて茹でたほうがきれいです。こちらの記事に上げています↓。
※緑色のカリフラワーの場合、酢を入れて茹でると色あせてしまいました。緑に限っては塩茹でのほうが良いと思われます。詳しくはこちら↓
オマケ：『紫カリフラワー』と『紫ブロッコリー』の違いは？
たまに混同されてるパターンをお見かけするのですが別物です。
カリフラワーはちょっとパステルっぽい淡い色合いに対し、ブロッコリー※は濃い色をしています。
さらに大きな違いは『茹でた場合の色の変化』。
紫カリフラワーと違い、紫ブロッコリー※は茹でると紫色が溶け出て緑色に変色します。
料理の色合いに影響が出るため、購入したものがどちらであるかは把握しておいたほうが良いかと思います。
断面や茹でた後の色の変化等については別記事にまとめましたのでよろしければこちらからご覧ください↓。
22.01.20：画像をアドレス入のものと差替。また、紫ブロッコリーについて現段階で不確定情報があったため最後の項目に追記（※23.11.27に更新した紫の花野菜比較記事のほうに改めて記載）
23.12.18：全体的に構成を見直ししました。
24.02.21：緑色のカリフラワーについての記事リンクを追加しました。
