金時人参~普通の人参と何が違うんだろう?~

金時人参

野菜の定番のひとつ『人参(にんじん)』。本来の旬は夏頃ですが、現在は1年中売っています。

そんな中、ほぼ冬の一時期にしか見かけないのが『金時人参(きんときにんじん)』と呼ばれる人参。見た目がちょっと違うので、見慣れていない人も『ちょっと変わった人参だな』と思うんじゃないでしょうか。

では具体的にどのような点が違うのか、味はどうなのか?今回は金時人参について簡単に書いていこうと思います。

『金時人参』ってどんな人参?

普通の人参より『赤くて長い』!

金時人参の最大の特徴はその『赤さ』

普通の人参はオレンジ色をしていますが、金時人参は濃い赤色をしています。

わかりやすいように並べてみました。上が『金時人参』、下が普通の人参。

比べてみると違いがよくわかるかと思います。写真だと少し暗めに写ってしまっているので、肉眼であればもっと明るい色をしていると思います。

うめ
うめ

ちなみに、普通のにんじんは一般に『西洋人参』って呼ばれるものだよ。いろんな品種があるんだけど、ポピュラーなものは『五寸にんじん』かな。種もお店でよく見かけるね。

また、形は普通のにんじんがどっしりしているのに比べ、金時は細長いのが特徴。上写真のものはそこまで大きくないので普通のにんじんより細いのですが、大きく立派に育ったものだと太さはそこまで変わらず、もっと長いです。(ただそういったものは上等なので価格も高めです)。

真ん中あたりの断面です。中まで色が濃い。

金時人参は『人参の風味が強い』!

金時人参と西洋人参で異なるのは見た目だけではありません。食味も少し異なります。

やまも
やまも

『生のもの』と『茹でたもの』でそれぞれ食べ比べてみた簡単な感想は下のような感じ。

【金時人参】
・生 :『西洋人参』より少しやわらかい食感で味が濃い。
・茹で:更にやわらかくなる。味の濃さはやはり『西洋人参』より強い。
【西洋人参】
・生 :歯ごたえがあり、割とあっさりめの味。
・茹で:やわらかくなり、ほんのり甘みが増す。

金時人参のほうが『味が濃い』というか、『人参の風味が強い』といった印象です。

人参自体もともと独特な味なので好みがわかれやすい野菜ですが、金時はそれ以上に風味が強いので、人参が苦手な人にとっては食べづらいかもしれません。逆に人参好きなら美味しく食べられると思います。

やまも
やまも

といっても、人参をメインに食べる料理は別としてそこまでたくさんは使わないものだから、普通に炒め物や汁の実にする程度なら味の違いはあまり気にしなくてもいいんじゃないかなとは思う……

余談ですが、普通の人参より色が薄い『黄色の人参』の場合は逆に人参の風味がひかえめです。なかなか見かけないですが、苦手な人はチャレンジしてみるといいかも。

黄色い人参(にんじん)~オレンジ色と何が違うんだろう?~
黄色の人参はオレンジ色のものと比べるとクセが少なくあっさりめ。人参独特の風味が苦手という人におすすめです。

どんな料理が合うの?

さて、金時人参はどういった料理に合うのでしょうか。

結論としては、

やまも
やまも

普通の人参と大体同じでOK

人参の風味は強めですがそこまで大きく違うわけじゃないですし、人参は丸ごとメインで使うより他の食材と組み合わせて彩りよくする役目のほうが多いと思うのでそこまで気にしなくていいと思います(もちろんメインで使ってもいいです)。

正月用の料理……で言うなれば『紅白なます』『雑煮』『含め煮』……などでしょうか。特に縁起を担いで紅白を意識するならより赤みの強い金時のほうが適していると言えます。

人参に含まれるビタミンAは『脂溶性ビタミン』と呼ばれ、油と一緒に摂ることで吸収率が上がります。なので、普通の人参も金時も、『栄養素を効率的に摂りたい』のであれば、炒め物にしたり、サラダにしてドレッシング(※ノンオイルでないもの)をかけたり、油揚げと煮物にしたりといった調理法がおすすめです。そこまで気にしないのであれば、汁の実にしてもいいし、お菓子の材料にしてもOK。

おすすめ…とは言いましたが、あまり固定観念にとらわれてしまうと料理のレパートリーが減ってしまいますから、個人的にはその辺はあまりこだわりすぎずに、食べやすさとか好みなどを最優先にしたほうがいいかなとは思います。わたし個人は汁物に使うことが多いです。おいしいですよ。

12~1月あたりしか見かけない

冒頭でも書いたことなのですが、1年中どの時期でも入手可能な西洋人参と比べ、金時人参は冬の間、主に12月~1月あたりによく出回り、それ以外ではあまり見かけません。

うめ
うめ

大体お正月前後の時期かなって思うよ。紅白なますとかのお祝い料理によく使うからね。

時期が限られるものの、そこまで珍しい野菜ではないので時期になればスーパーなどでも入手可能です。ただお店によっては取り扱いが無い可能性もあります。あとは直売所にも売ってるかもしれませんね。

今回撮影した写真は2019年に購入したもので、確か2本か3本入りの少し小さめサイズだったと記憶していますが、もっと小さいものも葉付きの状態でまとめて売っているのも見たことがあります。大きさを見るに間引きしたものかなと思います。おそらくそういったものは直売所のほうが見つけられるでしょう。

ちなみに、正月をひかえた時期にはほかに『ちょろぎ』『百合根(ゆりね)』など、普段あまり見かけないものもお店に並ぶことがあります。ご興味がある方はその時期を狙って探してみるといいでしょう。ただし、遅い時期まで店に残っている場合は古くなっている可能性もありますので、買う前によく確認することをおすすめします。

【更新状況】
22.03.02:成分表を七訂から八訂に差替、全体的にリニューアル。
23.12.15:全体の構成を変更するに伴い、成分表を削除。
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