秋の味覚の定番『柿』。種類がたくさんあり、形も一目見てわかりやすいものからよく見れば違いがわかるというものまであったりと幅広い個性を持つ果物です。
今回は柿の中でも代表的なもののひとつ『次郎柿(じろうがき)』について、どんなものなのか簡単に書いていこうと思います。
次郎柿ってどんな柿?
よく見るとモコモコとした形
次郎柿を上から見たらこんな感じ。まん丸というより少しだけ四角ばっているように見えます。
斜め上から。
…ちょっと凹凸があるのがおわかりになるでしょうか。
次郎柿は四方(葉が出てる方向)に入っているすじが少し深く凹んでいます。なので、モコモコとした形に見えます。
何て言うかな…ちぎりパンみたいなイメージ?
断面を見た方がわかりやすいかもしれません。
それぞれ横半分、縦半分に切った断面。
横に4カ所凹みが見られます。また、尻の部分も凹んでいますね。
この形状から、次郎柿は見た目がちょっとゴツく感じます。今回写真で説明しましたが、実際見てみた方がわかりやすいと思うのでお店で買う際に他の柿と比べてみてください。違いがよくわかると思います。
柿と言えば丸いものをイメージする人が多いんじゃないでしょうか。おそらく多く出回っている『富有柿』のイメージなのではと思います。
比較用に富有柿の写真も置いておきます。富有柿は比較的全体的に丸くふっくらとしており、尻部分もほとんど凹んでいません。尻のほうから見るとトマトみたいな曲線を描いているように見えます。
※例として代表的な『富有柿』を挙げましたが、実際のところ柿の形は種類で大きく異なります。西村早生ならハートのような形、平核無や刀根早生なら平坦な形……と千差万別です。柿のまとめの記事に断面の写真も挙げているので、どれがどのような形なのか気になった方は是非こちらをご覧ください。↓
少しゴマが入った果肉
先ほどの写真ですが、果肉に少し茶色っぽい小さな斑点が入っています。これは『ゴマ』と呼ばれ、甘柿によく見られるもの。品種によってはかなり目立つものもありますが、次郎柿はそこまでじゃないです。
悪いものじゃないから心配しなくて大丈夫!
同じくらいの時期に売ってる柿だとそれこそ『富有柿』などにも入っています。逆に『富士柿』や『きよた柿』などの渋抜き柿にはあまり見られません。
しっかり甘く、少し噛み応えが強い
柿らしい甘みとちょっと硬めの食感が特徴。切る際はそこまで感じなくても、実際食べてみるとちょっと噛み応えがあるなと感じます。
追熟するので、しっかりと熟すればもっと甘く、やわらかくなります。ちょっと甘みが物足りない&硬いかな?と感じる場合は待ってみてもいいかも。
今回の写真の中で2~3枚目に挙げてる斜め撮りの次郎柿はだいぶ熟したものでかなり甘くてやわらかかったよ。ただ、追熟させる場合見極めは大事かも……。
横から包丁を入れた断面の写真が該当のものだったのですが、よくよく見ると端がちょっとだけ崩れかけてます。熟させると更に美味しくなる、というのは確かにそうなのですが、けっこう傷み始める段階とギリギリなところがあるように思います(※あくまで個人的な体感ですが……)。
次郎柿は元々身が硬いためある程度日持ちはしますが、油断は禁物。追熟させる場合は毎日硬さを確認したほうがいいでしょう。
柿は秋~冬の決まった時期にしか味わえない果物です。旬の時期に是非ご賞味くださいね。