『色の濃い葉野菜』というと貴方は何を思い浮かべますか?ほうれん草・小松菜・チンゲンサイ…いろんな種類がありますね。
今回は、その中から『空心菜(くうしんさい)』という野菜について、特徴や食べ方を簡単に書いていこうと思います。
空心菜の特徴は?
濃くて細長い葉っぱ
葉野菜は種類によって色や葉の形が大きく異なります。空心菜は全体的に濃い緑色で、葉柄もそこまで色は薄く無いようです。形は細長く、シュッとしています。何となく剣みたいな感じ。
葉野菜というとアブラナの仲間が多いけど、空心菜はヒルガオの仲間。葉がそっくりだ。
例えば菊の仲間の『春菊』の葉は菊と似ている…というように、空心菜もヒルガオと葉が似ています。(残念ながらヒルガオの写真は手持ちに無いので上げられないのですが、気になった方は是非図鑑やネットで確認してみてください)
中は空洞になっている!
芯を切ってみると以下のようになっています。
中が空洞になっています。このことが『空心菜(または空芯菜)』という名前の由来となっています。
一応『ヨウサイ』とも言うんだけど『空心菜』のほうがなじみがありそう?
少しぬめりはあるが、クセは少なく食べやすい
香りはちょっと苦みが強そう…というか、チンゲンサイに似た印象があります。しかし、味はそこまでクセも無く、食べやすいです。
試しに生でかじってみたけど葉っぱはそこまで苦みが無く食べやすい。芯はちょっと苦かったな……。
(※一応生食は可能のようですが、個人的には加熱調理をオススメします)
芯は加熱したほうが苦みが強く感じますが、味付けしてしまえば特に気にならない程度。
また、加熱すると少しぬめりが出るのも特徴です。ただオクラなどのようにネバネバするというほどでもないのでそこまで心配はいらないと思います。
調理時のポイント
油と相性が良い
色の濃い野菜で脂溶性ビタミンを多く含むため、それらを効率良く吸収するためには油と組み合わせるのがおすすめです。油炒めにしたり、和え物であれば少し油を加えたり油揚げを混ぜたり、いろんな方法があります。
とはいえあくまでより効率良く…と考えればの話なので、味噌汁やスープ、和え物など好みの食べ方がいちばん良いと思います。
汁物の場合はできるだけ後から入れたほうがいい
空心菜に限らず青物全般に言えますが、長時間茹でたり調理後時間が経ったりすると暗い色に変色してしまいます。
これはできあがり直後。まだ色がきれいなのですが、1時間後にはもう変色していました。
よって、空心菜を汁物にする場合はできるだけ後から加えたほうが良いでしょう。葉の部分はすぐやわらかくなりますが芯の部分は少々硬いため、やわらかく仕上げたい場合は芯の部分だけ早めに加えて時間を調整してみるなどの工夫をしてみてください。
炒め物や汁物だとぬめりがあまり気にならない?
あくまで個人的な感覚なのですが、『加熱したものをそのまま食べた時』と『炒めて食べたとき』『汁物にしたとき』ではぬめりの感じ方が違う気がします。加熱してそのままだとぬめりが少し強く感じました。なので、できるだけぬめりを抑えたい場合は炒め物や汁物がいいかも。
(おそらく人によって感じ方が異なりそうなのであくまで一意見として……)
調理例:空心菜と豚肉の油炒め
・豚肉こま切れ …200g
・空心菜 …200g
・うすくちしょうゆ …大さじ1
・塩 …少々
・油 …大さじ1
小さめのフライパンを使う場合はたぶん入りきらないから、この半分くらいの分量がいいかも。
空心菜を切る
空心菜をよく洗い、4~5cmくらいの長さに切ります。
特に根元の枝分かれしている部分は土が付いていることがあるから、よく見ながら丁寧に洗った方がいいよ。
フライパンで豚肉→空心菜の順で炒める
熱したフライパンに油をひき、豚肉から炒めます。火が通ったら空心菜を加え、少し混ぜてからフタをします。そのまま弱火でじっくり蒸し焼きにします。
そこまで水分は出ないから焦げないように注意してね
味つけ・完成
やわらかくなったら、塩・うすくちしょうゆで味付けし、少し炒めて完成。
こんな感じです。
シンプルながら、豚肉との相性も良く美味しいです。おかずはもちろん、おつまみにもおすすめ。
今回は塩としょうゆだけ使用しましたが、炒める際にニンニクを入れたり、塩やしょうゆをひかえめにしてオイスターソースを足したりなどいろんなアレンジが可能です。お好みの調味料でどうぞ。
ちなみに、冬や春などに旬を迎えることの多い葉野菜には珍しく、夏頃が旬の野菜です。おいしい野菜ですので、スーパーなどで見かけたら是非お買い求め下さいね。それでは。
23.08.31:調理のポイントについての項目を追加。また画像を追加しました。