冬から春にかけて、国産の柑橘類がたくさん出回ります。
今回はその中のひとつ『清見(きよみ)』について簡単に書いていこうと思います。
清見(きよみ)ってどんなみかん?
『タンゴール』の一種
柑橘類にはいくつかの分類があり、清見は『タンゴール』と呼ばれるものに含まれます。

タンゴールはみかんとオレンジを掛け合わせた品種の総称なんだ。日本でよく見かけるタンゴールにはほかにも『たんかん』『天草(あまくさ)』などがある
『タンゴール』の名称で売られていることもあれば、『清見みかん』『清見オレンジ』などの名称が付いていることも。清見と名前が付いていればどれも同じと考えていいでしょう。

サイズが小さいものはみかん、大きいものはオレンジの名称が付いていることが多い気がしますね
(※おそらくメーカーによるので明確に分けられているわけではないと思います)
タンゴールという名称はあまり聞きなれず覚えづらいかもしれないので、とりあえず『温州みかんやオレンジとはちょっと異なる柑橘』くらいの認識を持っておけばいいかなと思います。
オレンジと似たサイズ感

果皮は少し黄色がかったオレンジ色。表面は少しデコボコしています(一見つるっとしていても触ってみるとデコボコがあったりします)。
サイズは大体バレンシアやネーブルといったオレンジ類と同じか少し小さいくらい。例えば写真のものだと約200gありました。

過去にもいくつか計りましたが、もう少し小さいもので約160g、大きいものだと約350gはありましたね。規格によってばらつきが大きい印象です
見た目はみかん寄り、中身はオレンジ寄り
次に断面を見てみます。

縦に切ったもの。少し横広く、どっしりとしています。
この形状は温州みかんなどに似ています。果肉の色味もどちらかといえばみかんっぽい。
オレンジは比較的真ん丸で高さがあるため、あまり似ていません。

一方横に切ったもの。
果肉が中心のほうまで詰まっています。この構造はオレンジに近いように思います。

温州みかんとかぽんかんとか、皮を剥いて食べるみかん類は大体中心に空洞があるんだ。だからこの部分はあまり似てないかな
味は少しオレンジ寄り、クセはあまり無い
味が濃く、甘み十分で酸味もほどよくあります。酸味は後にひくようなさわやかさがあり、風味はみかんよりもオレンジ寄りの印象。
ただ、実際にネーブルオレンジと比較してみたところ、それよりも少し落ち着いた感じの味だと感じました。オレンジも美味しいですが少し独特な風味があるので、こちらのほうがクセが無く食べやすいかもしれません。

そこは好みにもよるでしょうから一概には言えませんね
果肉がやわらかく果汁多めでジューシー。薄皮もやわらかいのでそのまま食べることができます。
ものによっては種があるので、飲み込まないようにご注意ください。

ちなみに、このように黒い斑点が付いているものもあります。ほかの柑橘類にもたまに見られるもので、見た目は悪いものの食べる分には問題ありません。
清見の食べ方は?
手で皮を剥いて食べる
清見の皮は手で剥くことができます。
ただ、簡単に剥ける温州みかんなどと比べると少し難しい印象。

皮が中身とくっついてるからはがれにくいんだ……

また、薄皮が薄くやわらかいため、分けようとすると写真のように破けてしまうことも。
うまくいけば破けずに分けられることもありますが、破けたり果肉が潰れてしまったりというケースもけっこう多いです。
オレンジのようにカットして食べる

こちらはオレンジのようにカットする方法。
皮がはがれにくいので、皮と果肉の間に切れ込みを入れると食べやすくなります。
包丁や果物ナイフを使う必要があり少々手間ですが、一度切ってしまえば食べるときは楽。

どちらの方法も一長一短ありますので、お好みの方法で召し上がってください
まとめ

じゃあ最後に簡単にまとめて終わろう
清見は、
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タンゴールの仲間
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オレンジと同じくらいのサイズ(※ものによる)
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見た目や果肉の色はみかん寄り、中身の形状はオレンジ寄り
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味が濃く、しかしクセは少なく食べやすい
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手剥きできるが少し難しい。場合によってはカットもおすすめ
果汁が多いのでゼリーなどのお菓子に加工するのもいいかもしれませんね。
※清見とオレンジを比較してみた記事はこちら↓

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