『小菊かぼちゃ』~特徴や食べ方、切り方のコツは?~

小菊かぼちゃ

野菜のひとつ『かぼちゃ』。収穫時期は夏ですが、秋にはハロウィン、冬には冬至に食べるイメージが強い人も多いでしょう。

かぼちゃはいろんな種類があり、特に日本かぼちゃは見た目が大きく違います。今回はその中から『小菊かぼちゃ』について書いていきたいと思います。

『小菊かぼちゃ』の特徴は?

上から見たら菊みたいなかぼちゃ

まず、『小菊』と名前が付いている所以はその見た目にあります。

やまも
やまも

何か花っぽいな

上から見たとき、菊の花のような形に見えることから、このようなかぼちゃを『菊かぼちゃ』と呼びます。

更に、その中でもサイズの小さいものが『小菊かぼちゃ』

やまも
やまも

今回のは大体こぶしより一回りくらい大きいかな?

確かに普通のかぼちゃと比べるとかなり小ぶりな印象

小さいかぼちゃには『ペポかぼちゃ』という観賞用のものもあるので食べられるか心配になるかもしれませんが、こちらは小さくても食用。たまに『坊ちゃんかぼちゃ』という小さいかぼちゃをお店で目にすることがありますよね。イメージとしてはあれの菊かぼちゃ版みたいな感じと思っていただければと思います。

やまも
やまも

そういやこんな形の緑のかぼちゃあるような……

うめ
うめ

黒皮かぼちゃのことかな?

やまも
やまも

あ、それだそれ

日本かぼちゃの代表格とも言える『黒皮かぼちゃ』も似たような形をしています。ただこちらはもっと大きく色も全然違います。

うめ
うめ

写真のものはちょっと日焼けしちゃってるみたいで形もすごくボコボコなんだけど、本来は(というかものによっては)黒に近い緑でもう少し形が整ってるはずだよ

小菊かぼちゃは緑色のものもあるようです。茶色い種類に『会津小菊かぼちゃ』というものがあるそうで見た目も似ているのですが、購入時の記載が特に無かったためそれかどうかは定かではありません。とりあえず今回は『小菊かぼちゃ』として統一しておきます。

ちょっと粉っぽい見た目?

横から撮った写真。

表面が白っぽくなっているのがおわかりになるでしょうか。

これを見た時、

『コレ大丈夫?』
『農薬の残り?』

……といった心配をしてしまうかもしれません。

ですがご安心を。表面に粉が吹いたようになるのは日本かぼちゃの特徴なのです。特に体に害のあるものではありません。

やまも
やまも

大丈夫なんだけど、表面の汚れは落とさないといけないからどっちにしても丁寧に洗う必要はあるよ!

さっきの黒皮かぼちゃだとこんな感じ。やっぱり白っぽいところがあります。

果肉は赤みがある

切って中身を見てみます。

内側は色が濃いですが、外側(皮に近い部分)は色が薄く、明るい黄色になっています。

個体差はあると思いますが、小菊は大体赤みが強いようです。

やまも
やまも

西洋かぼちゃ(『えびす』や『くりかぼちゃ』など)は大体オレンジがかった黄色だからそれに比べるとかなり赤っぽいように見える……

黒皮かぼちゃの果肉はこちら。逆に黄色みが強いです。

果肉の色に関しては『品種の違い』のほかに『成熟具合』による違いもあります。例えば濃い色のものでも若いかぼちゃは黄色っぽかったりします。なので、今回の写真もあくまでひとつの目安としてご覧ください。

加熱した果肉はやわらかく、上品な味

加熱するととてもやわらかくなります。西洋かぼちゃはほっくり系であるのに対し、こちらは舌に馴染むなめらかな食感。

味はやさしい上品な甘み

普段食べる西洋かぼちゃと比べるとちょっと甘みが物足りないかもしれません。これに関しては日本かぼちゃ全般が持つ性質なので致し方ないことですが、そこはしっかり味付けしたり調理法を変えたりといった工夫をすれば問題はありません。

小菊かぼちゃの食べ方は?

どちらかといえば潰して使う系だが煮物もOK

加熱によって崩れやすいので、どちらかといえば形を残す調理法よりも潰してスープにしたり液状から固めるプリンなどの調理法が合います。ただ、全く煮物に使えないというわけではありません。

上写真は実際に家族が作ってくれた煮物。

味が染みててとろけるような食感、美味しい(だたちょっと皮が口の中に残るかも)。

注意点としては果肉がかなりやわらかくなるので箸で持つと崩れやすいという点(写真でもへこんでる部分が見られます。盛り付ける際に箸で掴んだ部分がへこみました)。煮ている間は落とし蓋をしておけばそこまで気にすることは無いですが、盛り付けの際は要注意。

うめ
うめ

あとは強火にしないこととあまり長時間加熱しないことかな。果肉が繊細だから気をつけてね

皮は剥いた方がいい?

皮自体はほかのかぼちゃと同じように食べることができます。

ただ、『皮ごと使うかどうか』は作る料理によります。加熱によって果肉はやわらかくなるのですが、皮は少し硬めで場合によっては口に残ってしまいます。潰してペースト状で使うのであれば皮は剥いたほうがいいでしょう。

逆に煮物のように形を残したい場合は果肉のみだと崩れるので皮付きのまま調理するのがおすすめです。

やまも
やまも

そこはケースバイケースで

切り方のコツは?

さて、このかぼちゃをどうやって切るか、デコボコしてるので迷う人もいるんじゃないでしょうか。

『どのように調理するか』で変わってきますが、今回は小分けにするときの切り方の例を上げておきます。

切り分ける際は、上写真のようにくぼみ溝部分)に沿って切るのがおすすめです

うめ
うめ

溝が深いからここを残しちゃうと洗いづらいんだよね

やまも
やまも

あー、確かに……

切り分けると上のような感じ。写真では煮物にするので面取りしています。この後きれいにワタと種も取ります。

下処理の工程は人によって異なりますが、

①軽く洗う
 ↓
②切り分ける
 ↓
③面取りや種・ワタをとって仕上げにもう一度きちんと洗う

……という手順がいいかなと思います。ちょっと手間ですが……。

もしペーストにするのであれば③の時点で皮を剥いたほうがいいでしょう。

ちなみに、生の状態だとかなり硬いです。なかなか包丁が通らないので切る際にはケガをしないよう注意してください。

まとめ

やまも
やまも

それじゃあ簡単にまとめて終わろう

小菊かぼちゃは、

  • 上から見ると菊の花のように見える小さいかぼちゃのこと
  • 果肉がやわらかくやさしい甘みがある
  • 崩れやすいので潰して使うのに向く
  • 煮物にもできるが、崩れないよう工夫が必要
  • 切る際は溝に沿って切ると洗いやすい

……と、こんな感じ。参考になりましたら幸いです。

【更新状況】
24.09.10:2024年版として全体の構成を大きく修正
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