スーパーの野菜売り場でたまに見かける、ちょっと見慣れないトゲトゲの野菜『ロマネスコ』。いつでもは売っていないですが、近年はわたしの住む田舎の店でもたまに見かけるようになりました。都会に近ければもっと見かける機会もあるのかも……?
さて、一体これはどんな野菜なのか、どういうふうに食べればいいのか?
今回は『ロマネスコ』について簡単に書いていこうと思います。
ロマネスコって何?
ロマネスコは花野菜、カリフラワーの一種とされています。別名『カリブロ』『カリッコリー』などと呼ばれることもあるとか。
(ただ個人的には『カリブロ』と呼ばれているのはたまに見かけるものの『カリッコリー』呼びは見たことがないです。お店によるんじゃないかと思います)
別名に関してはおそらくカリフラワーとブロッコリーを掛け合わせような見た目だからと思われますが、現段階ではっきりと証明されているわけではないようなのであくまで一説には、と考えておいた方がよさそうです。
元々はイタリアの野菜。日本ではあまりなじみがないものの、作っている農家さんもけっこういらっしゃるようで、スーパーでたまに並んでいるのを見かけます。また、他のブロッコリーやカリフラワー同様、家庭で栽培することもできます(自分も1回育てました。最後に記載しています)。
カリフラワーは白以外にオレンジ色や紫色のものもあるけどなかなか売ってないんだよな。どっちかというとロマネスコの方がよく見かけるイメージ。もちろんお店がどのような野菜を取り扱っているかにもよるけど……。
※ほかのカリフラワーについては別に記事にしています↓
ロマネスコの特徴を見てみよう
トゲトゲした形で緑色
ロマネスコは先がとがったトゲトゲしい形と薄い緑色が大きな特徴(写真は横から見たもの)。
実際に通常見かけるカリフラワーと並べてみるとだいぶ違うのがわかります。カリフラワーはオレンジや紫といった品種もあるものの、形状は白と同じふっくら丸みのあるドーム型なので『カリフラワーである』という判断は難しくありません。一方ロマネスコは形状からして異なるため、初見でカリフラワーの仲間とわかる人はそうそう多くはないんじゃないかなぁと思います。
ちなみに『普通の形で緑色の品種』も存在するみたいなんだけど、売ってるところは見たこと無いな……
【追記】24年2月に運良く購入できました!
縦に切って断面を見てみます。
カリフラワーは丸っこく横に広がるような形をしており、色は少し緑がかった白。
一方ロマネスコは全体的に円錐状なので断面は三角形になります。表面近くは緑ですが内側に行くほど色が薄くなっています。
例えるならカリフラワーは広葉樹っぽくて、ロマネスコは針葉樹っぽい形
うずまきが連鎖した不思議な形状
よく見るとトゲは渦を巻いたようにらせん状になっているのですが、そのトゲに更に同じような小さいトゲがあります。
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拡大すると上のような感じ(先の部分が黒くなってしまっていたので少し削っています)。
小さい突起部分に更にらせん状に小さな突起が見えます。目視だとちょっとわかりづらいですね……(これ以上小さい突起があるのかどうかは写真だと判断が不可能でした。実際どうなんでしょうか……)
この形状は『フラクタル』と呼ばれるのですが、なかなか面白いです。
これを美しいと感じる人もいるでしょうし、ちょっとゾっとしちゃう人もいるかも。
感じ方は人それぞれ
においはあまり青っぽくない
生の場合、カリフラワーは少し野菜の青っぽいようなにおいがします。
ロマネスコはカリフラワーほどにおいは無いように思います(むしろちょっと甘いにおいがするような気がします)。
味はそこまで大きく変わらないけど……
生の場合、カリフラワーもロマネスコも、花蕾部分はぼろっとした食感、芯の部分はシャキッとした食感です。
生のキャベツに似た風味がある
(ちなみにキャベツはカリフラワーと同じアブラナ科)
ロマネスコの花蕾や芯の上部分は辛味やえぐみをほとんど感じませんでした。あえて言うならカリフラワーの方が少しえぐみがあるかな?と思います。ただ下の部分は硬く、ちょっとえぐみがあります。
茹でると、食感だけでなく味もやわらかくなり、甘みが出て食べやすくなります。カリフラワーと特に大きく味が違うわけではないかなぁ…と個人的には思うのですが、あまり好きじゃないという人もいるようです。人によっては少しクセが強く感じるのかもしれません。あと食感がゴツゴツしていて普通のカリフラワーより食べづらい…というのもあるかも。
口当たりが違うだけでも感じ方は変わるからね。あとは好みによるかなぁ……?
ロマネスコの食べ方は?
基本的に普通のカリフラワーと同様と考えていいと思います。その際のポイントについてちょっと書いていきます。
切ってから洗うのがおすすめ(※個人的に)
本来、野菜は切ってから洗うと栄養分が抜けてしまうので洗ってから切ることが多いです。
ただ、カリフラワーやブロッコリーの場合、そのまま丸ごと洗うと、細かいすき間の汚れがとれない可能性があります。なので、個人的には小房に切り分けてから洗うほうがいいと思います。
ロマネスコは芯に沿ったように花蕾がびっしりとついているので、切り離す際ちょっと勝手が悪いのですが、芯に沿って包丁を入れると切り分けやすくなります。
塩を加えて茹でるときれいに仕上がる
生でも食べられるけど、茹でたほうが食べやすいかな
上写真は左が生のもの、右が塩茹でにしたものです。
鍋にたっぷりのお湯を沸かして塩少々を加え、その中にロマネスコを入れて茹でます。そこまで時間はかからないと思うので、しばらくしたら竹串で刺したり実際にちょっと食べたりして硬さを確認してみてください。食べられる硬さになったらザルに上げます。
尖った部分は崩れることなくしっかり残り、カリフラワーとは違う食感を楽しむことができます。また、写真は残していないのですが、このときは芯の部分もスライスして一緒に茹でました。芯までおいしくいただけます。
レシピ例:ロマネスコのマヨサラダ
花野菜はマヨネーズと相性がいいのですが、ロマネスコも同様です。今回はレシピをひとつご紹介。
材料(3~4人分)
・カリフラワー …1/2個
・にんじん …4㎝
・マヨネーズ …大さじ2強
・淡口しょうゆ …小さじ1
・塩 …少々
今回は一緒に購入した比較用の白カリフラワーを一緒にを使っているんだけど、もちろんロマネスコ1個でもOKだよ。
ツナやハムなどを入れてもいいかも。
調理手順
②鍋に湯を沸かし、①の材料を茹で、ザルにあげる。
③粗熱がとれたらマヨネーズ、しょうゆ、塩を混ぜ、完成。
②についてはレンジでチンしてもOK。あと、今回のように色の白い食材のときに使うしょうゆは濃口より淡口のほうが色が付きにくいよ。
あと、料理というほどでもないのですが簡単なものだったら茹でたものをそのままマヨネーズやごまみそで食べるのもおいしいです。手軽に食べたい場合はそちらもオススメ。
オマケ:家庭菜園で栽培してみました
最後に。2020年に1株育ててみました。
結果がこちら↓
こ…こいつは……
崩れちゃったね……
肥料の分量がよくないのか、時期がよくないのか(たぶん肥料が足りなかったのかな)…よく見るとかろうじて原型はわかるものの、丸っこいモコモコになってしまいました。なかなか難しいですね……これはこれで愛着がわくのですが……。
勉強しなおして次の機会にまた育ててみたいなと思っています。
22.01.19:画像をアドレス入りのものと差し替え、及び全体的に少しリライト。
23.12.18:全体的に構成を見直し。
24.02.21:緑のカリフラワーの記事を新たに追加、およびそれ関連の追記を行いました。