『赤オクラ』~普通のオクラと何が違うの?~

赤オクラ

夏野菜のひとつ『オクラ』。あのネバネバがたまらない、という人もいらっしゃることでしょう。

一般的なオクラは緑色をしています。ですが、たまに赤いオクラを目にすることがあります。

やまも
やまも

本当だ赤いや

ちょっと珍しいので、

『普通のオクラとどう違うの?』
『食べ方は同じでいいの?』

などの気になる点もあるかもしれません。

今回は、赤いオクラについて特徴や緑のオクラとの違いを簡単に書いていこうと思います。

赤いオクラの特徴は?

表面が赤い!

名前の通り、赤いのが大きな特徴。純粋に赤というよりちょっと赤紫っぽい感じ。

通常のオクラと違い、角張っておらずスラッとした見た目です。これは赤オクラだから、というわけではありません。

オクラには角張った形の『角オクラ』と角張っていない『丸オクラ』があります。今回のものはたまたま『丸オクラの赤い品種』であっただけで、赤い角オクラもあります。

輪切りだとこんな感じ。丸オクラはよく見ればまん丸というわけではないものの、角オクラほど角張ってはおらず丸みのある形をしているのがわかります。角オクラが星形ならば、こちらは車輪のようなイメージ。

うめ
うめ

緑のオクラで出回っているものは大抵『角オクラ』だね。丸オクラは直売所とかにたまに売ってるのを見るよ

※角オクラと丸オクラを比べた記事はこちら(サブブログ)↓

角オクラと丸オクラ~違いは何だろう?~
角オクラと丸オクラ。味自体はそこまで違いはありませんが、形状による食感の違いがあります。角のほうが見映えがし、丸は食感がシンプルで食べやすい。もちろんどちらも美味しいです。

半分に切った断面。さっきの輪切りのものも見てわかるんですが、濃い赤色なのは実は表面のみで、中は白っぽい色をしています。

緑の丸オクラの断面と比較。赤オクラの中身は緑より薄いようです。

赤オクラを板ずりすると、ところどころ色が剥がれて緑色が現れました。この写真と合わせて考えると、表面の赤い部分はかなり薄いと思われます。

加熱すると……?

赤いオクラで注意しなければいけないこと。それは、

『加熱すると変色してしまう』

……ということです。

やまも
やまも

試しに茹でてみよう

先ほど半分に切ったものを片方だけお湯で茹でました。

そしてしばらくすると、

やまも
やまも

ん?うっすらと緑色に……。

もう少ししてから取り出してみたのがこちら↓

やまも
やまも

おお、全然違う……!!

緑色になりました。変色した、というより色落ちした、というほうが正しいかもしれません。赤色はアントシアニン由来のものですが、これはお湯に溶けやすい性質があるのです。

うめ
うめ

同じように茹でると緑に変わる野菜には
『紫ブロッコリー』
『紫アスパラガス』
といったものがあるよ。これらも同じように表面だけ紫色なんだよね

内側。加熱したことで透き通った色になりました。

やまも
やまも

ん~~~、でも何か色があまり良くないな……

普通のオクラと比べると黒ずんでいるというか、あまりきれいな茹であがりとは言いがたい印象。

緑色のオクラの茹でと生の比較写真がこちら。塩茹でするとより色よく仕上がります。

こう見るとやはり変色した赤オクラは色が暗いというか、青に近い色合いです。

味や食感に違いはある?

実際に緑の丸オクラと食べ比べてみました(緑の丸オクラは角オクラとほぼ味は変わりません)。

生の状態だと、赤のほうは少しだけえぐみがあるように感じました。最初は甘いかな?と思ったのですが後からえぐみが来る感じ。ただ、あくまで違いを意識してよく味わえばそうかな、というくらいなので、味付けすればそんなに気にならないんじゃないでしょうか。

油炒めを比較したところ、ほぼ味の違いは感じませんでした。表面の色素が落ちたからかもしれません(実際のところはわからないのであくまで予想ですが……)。

粘り気や食感は大体同じ。生だとサクサク、加熱すればやわらかくなります。

適した調理法は?

先ほどの食味の違いを考えるに、基本的には通常のオクラと同様に使用していいと思います。

ただし、先述したとおり加熱するときれいな色には仕上がりません。せっかく鮮やかな色ですし、珍しいものなのでちょっともったいない気がします。

やまも
やまも

う~ん、茹でる以外の方法じゃダメかな?炒めるとかレンジとか……

うめ
うめ

加熱するという手段をとる以上、野菜から水分が出て色が流れちゃうだろうから色落ちは覚悟してたほうがいいんじゃないかな……

実際に試してみたところ、

赤いほうは板ずり時にこすれた部分が緑色になっています

油炒めの場合は色落ちしました。レンジはちょっと失敗したので写真は無いのですが、暗い緑色っぽい感じだったのでやっぱり厳しいと思います。基本、加熱調理で赤色を残すのは諦めたほうがよさそう。

せっかく珍しい色のオクラなので、加熱して使うのは少々もったいない気がします。生であれば色落ちを心配する必要がないため、個人的には生食がおすすめ。輪切りにしてサラダや冷や奴の飾りなどにしてもいいと思います。

ちょっと古くなってきたものや鮮度が不明な場合は生食より加熱調理をおすすめします。

もちろん、色を気にしないのであれば加熱調理でもOK。炒め物や和え物、汁の実などいろんな使い方ができます。

味噌汁だとぬめりが生の場合ほどは気にならないので、苦手な人でも食べやすいと思います。

オクラを切って茹でた場合、ぬめりが茹で汁に出ます。量が多いとお湯にとろみが付くため味噌が溶けにくくなってしまいます。オクラを入れる前に少しだし汁をとっておき、それで味噌を溶かしてから入れるとちょっと溶かしやすいです。あと一手間かかりますがオクラを別に炒めておいて、味噌を溶かした後に入れるという手もあり。

ちょっと珍しい赤オクラ、見かけたら是非購入して食べてみてくださいね。

※同じように加熱すると色が変わる紫の野菜、ブロッコリーとアスパラガスはこんな感じです↓

紫色のブロッコリー~緑色との違いは?~
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【更新状況】
24.08.28:全体的に構成の見直し、画像の追加など
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