『富士柿』ってどんな柿?ほかの柿との違いは?

富士柿(甲州百目)ってどんな柿?

秋の味覚のひとつ『柿』。いろんな種類があり、時期によってお店に出回るものも移り変わっていきます。

その中で特に目を引く柿に『富士柿』というものがあります。

一体どんな柿なのか、簡単に書いていきたいと思います。

富士柿ってどんな柿?

山みたいな形をしている柿

まず大きな特徴として『形』があげられます。

横から見た富士柿はこんな感じ。逆三角形のような形をしています。

通常よく見かける柿は上写真のように丸っこい、平たいものが主流です。柿と言われて大体この形を連想する人は多いでしょう。

また、縦に長く尻がとがっている種類もあります。少し似てはいますが、これらと比べると富士柿はヘタまわりがだいぶ広くどっしりとしているのでまた違う印象。

出回っているほかの品種のどれとも異なる個性的な形といえます。

やまも
やまも

この形が富士山に似ている…というのが名前の由来だそう

確かに逆さにすると山のような形になります。

ちなみに『甲州百目(こうしゅうひゃくめ)』という別名があり、おそらくこちらのほうが正式名称と思われます。ただ一般的に『富士柿』の名前のほうが広まっているのか、店頭に並んでいるところを見ると大体富士柿の記載となっています(※そこはお店によるとは思います)。

ずんだ
ずんだ

『富士に似ているから富士柿』のほうが覚えやすいし、何となくなじみやすいのかもしれませんね……

かなりのビッグサイズ!

もうひとつの特筆すべき特徴は『サイズ』普通の柿と比べるとかなり大きいです。

見るからに大きいのですが、実際手に持ってみるとずっしりとした重みを感じます。

それもそのはず、大きいものだと500gくらいはあるのです。

ずんだ
ずんだ

500gといえばりんごや梨よりも大きいですね……

今までに買ったものの中には600g近くのものも1回あったように記憶しています(流石にそこまでのサイズはなかなか無いかもしれませんが……)。

もちろん小さめのものも店頭に並ぶので必ずしもそこまで大きいわけではありません。ですがほかの柿と比べればそれらもちょっと大きいように思います。

やまも
やまも

ちなみにでっかい分、お値段はけっこう高め

小さいものでも200円くらいした記憶があります。最近は物価高なのでもしかするともっと高いかも。その年の収穫量などでも変わってくる可能性があるのでそこははっきりとは言えないですが……。

表面の傷は気にしなくてOK

柿は表面に黒い傷が付いていることがあります。

今まで購入してきた経験上、富士柿は黒い傷がよく見られるように思います。むしろスーパーなどで入手できるものに関しては傷が無いもののほうが珍しいかもしれません。

やまも
やまも

表面積が広いから傷が付きやすいのかな……
(※そこに関しては詳しくなく勝手な予想なので違ったら申し訳ないです)

ですが、剥けば中身はきれいですし、特に食味に問題は無いので心配しなくて大丈夫。

このとおり、中身はきれいです。

おそらく贈答用などならもう少し表面がきれいなのではないかと思います。

種はあまり無い(あることもある)

富士柿には種はあまり見られません。ただし全く無いわけではなく、たまに種が入っていることもあります。

普通の柿の種と比べると細長い形状。上写真のものはちょっと時間がたって乾燥してしまっていますが取り出した直後ならもっとハリがあります。

ここまでしっかりサイズが大きくなくても、ごく小さい種が残っていることもあります。

ずんだ
ずんだ

小さいお子さんが飲み込まないよう、念のため切る時は注意したほうがいいかもしれませんね。食べやすく一口大に切っていれば見落としはほぼ無いと思います

甘く、しかしさっぱりめの味

さて、肝心の味について。

甘みが強く、果汁もしっかりあり口当たりがなめらか。強い甘みがある一方、後味はさっぱりしている印象。初めのうちは少し硬いことがあるので、その場合は少し追熟させるといいでしょう。

元々渋柿なのですが、渋は抜いてあるので渋みやえぐみは特に感じません。

ずんだ
ずんだ

ただ、味覚が敏感な方だと渋みの名残をちょっと感じてしまうことはあるかもしれません(これは富士柿に限らず渋抜き柿全般に言えることではあります)

追熟させる際はタイミングに注意

あくまで体感なのですが、ほかの柿と比べてやわらかくなるのが早い気がします。油断するとやわらかくなりすぎている……ということも。

やまも
やまも

そもそも甘柿と違って渋抜き柿の場合はほぼ追熟させる必要無いと思うから、あまり日を置かないほうがいいと思う……

特に富士柿は大きく重いので、果肉がやわらかくなりすぎた場合ほかの柿より処理が大変です。食べ時は逃さないよう、できるだけ早いうちに食べることをおすすめします。

まとめ

やまも
やまも

最後に簡単にまとめよう

富士柿は、

  • 別名『甲州百目(こうしゅうひゃくめ)』
  • 逆さにすると富士山のような形
  • かなりサイズが大きい
  • 甘みが強くさっぱりした後味、舌触りはなめらか
  • 体感傷みが早いので、買ってあまり日を置かないほうが吉

こんな感じでしょうか。

大きさゆえに少々値は張りますがその分食べ応えは抜群で、おいしい柿です。

柿の中では少し出回り始めるのが遅く、大体11月くらいにたくさん見かけるようになります。

ご興味がありましたら是非ご賞味ください。

【更新状況】
23.09.05:全体的に構成の見直し
25.08.27:全体的に構成の見直し、比較用にほかの柿の写真を追加
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