秋の味覚のひとつ、『柿』。柿と一口で言ってもいろんな種類があります。
今回はその中から甘柿『西村早生(にしむらわせ)』について簡単にご紹介します。
西村早生ってどんな柿?
見た目


少し赤っぽいオレンジ色をしています。上から見ると少し角張っているように見えますが、割と丸っぽい形です。
一見、何の変哲も無い普通の柿のように見えますが、この品種の最大の特徴は切ったときに見ることができます。


すごい茶色だ!!
果肉が全体的に濃い茶色をしています。柿は果肉に黒い斑点が入ることがよくあり、『ゴマ』と呼ばれます。この西村早生はそれが格段に多く、よってこのように果肉が茶色く見えます。

参考までに、甘柿『富有柿』の断面がこちらになります。うっすらとゴマが入っていますが、先ほどの西村早生と比べると見た目が全然違うのがよくわかります。
味・食感
少し硬めで歯ごたえがあり、シャキッとした食感です。味はとびきり甘い…というわけではないのですが、ほどよい甘さでおいしいです。
噛む力が弱い方だとちょっと食べるのが大変かもしれません。追熟しますので、その場合は少し日にちを置いてみるといいと思います。

ある程度は日持ちしますが油断すると熟しすぎてしまいますので、食べ時を逃さないように注意してくださいね。
時期
地域によるとは思いますが、8月終わりまたは9月始めあたりから出回るようになります。その年度に最初に見かけるようになるのは大体この品種です。しばらくして平核無や富有柿などが出回り始めます。
オマケ:熟れすぎた場合
追熟が進みすぎると、以下のようになってしまいます。



黒くなってしまった……
ここまで進んでしまうと、果肉が切り分けられないくらいドロドロになってしまい、風味も落ちてしまいます。上写真のものをそのまま食べてみましたが、果肉はやわらかいのに筋っぽい部分が口の中に残り、舌触りが良くなく、あまりおいしいとは言えませんでした。
ただ、食べられないわけではないので、もったいないなと思った場合はジャムなどに加工してみてもいいかも。