カラフルな『もちとうもろこし』~特徴や茹で方などを見てみよう~

いろんなもちとうもろこし

初夏あたりから出回るようになる『とうもろこし』。甘い『スイートコーン』が主流ですね。

そんな中、たまに小さくてカワイイ『もちとうもろこし』(※または『もちきび』)というものを売っていることがあります。あまり見かけないので

『普通のとうもろこしと何か違うの?』
『どんな味がするんだろう?』

と気になる人もいるんじゃないでしょうか。

今回はこの『もちとうもろこし』について簡単に書いていきます。

『もちとうもろこし』って何?

やまも
やまも

ものすごくざっくり言うと『もっちりしたとうもろこし』

例えばわたしたち日本人の主食である米はご飯として食べる『うるち米』、餅やおこわ等に使う『もち米』にわかれています。とうもろこしも同様にうるちともちで分かれているのです。普段茹でて食べているスイートコーンは『うるち』になります。

炊いたもち米がうるち米よりもちもちとして歯ごたえがあるのと同じように、もちとうもろこしは普通のとうもろこしと比べてもっちりとしていて硬くしっかりしているのが特徴です。

『もちきび』と呼ぶこともあります。とうもろこしを『とうきび』とも言うので『もち種のとうきび』という意味合いがあるものと思われます。ただし『黍(きび)』という穀類もあり、それのもち種も『もちきび』と呼びます。あまり目にする機会はありませんが、そちらとは別物となりますのでご注意ください。

また、もちとうもろこしはスイートコーンと比べると小さく細身です。大体15cm前後といったところ(よく売ってる文房具の定規が15cmなのでイメージ的にはあれより少し短いくらい)。

あと、あくまで個人的な印象だとスイートコーンより粒の並びがちょっと不規則に感じます。

※もちとうもろこしとスイートコーンの違いについてはこちらにもう少し詳しく書いたのでご興味ありましたらご覧ください(ここと記述と被る部分もあります)↓

『もちとうもろこし』と『スイートコーン』の違いは何だろう?
もちとうもろこしはスイートコーンと比べると小さく、食感がもっちりと硬めで素朴な甘みを持ちます。硬いのでスイートコーンより長く茹でてくださいね。

いろんな色の『もちとうもろこし』

もちとうもろこしにもいろんな色のものがあります。今回はその中から3つ紹介します。

※黄色もあるようなのですが、まだ入手ができていないため除外しています。今後入手機会があれば追記したいと思います。

白くやさしい色のもちとうもろこし

まず、白色のもちとうもろこし。ほぼ真っ白。

茹でるとこのようになります。

やさしい透き通った黄色で、ツヤがあり美しい。

※スイートコーンにも白い品種があり、茹でる前の色合いはよく似ています。茹でるとほんのり濃く色づくのですが、もちとうもろこしほど濃い色ではありません。↓

白いとうもろこし~特徴や茹で方を見てみよう
白いとうもろこし(スイートコーン)。色は薄いですが、黄色いとうもろこしと同様に甘くておいしいです。茹で方も同じでOK。

インパクト抜群の紫とうもろこし

次はこちら。さっきの白とは一転、ぶどうのような濃い紫が印象的。

色が濃いため一粒一粒の輝きがよくわかり、写真も映えます。

茹でるとこんな感じです。赤っぽくなりました。

紫系野菜の宿命とも言えますが、色が変わってしまうのはちょっと残念かもしれません。ですが、赤色の中にうっすらと隠れた黄色が透けて見えるところや一粒ごとに色が微妙に異なって模様のようにも見えるところなど、これはこれで美しい色合いだと思います。

紫色のスイートコーンも存在するようですが、珍しいのでスーパーなどで見かけることはほぼ無いと思います。『紫とうもろこし』と言われれば大抵もちとうもろこしのことを指しているものを考えていいでしょう。地元の人が栽培していたら直売店でワンチャン見かけるかも?わたしは今のところ見たことは無いですが……。

うめ
うめ

いつか見かけたら買ってみたいね

変わり種のバイカラー

最後に、バイカラーのもちとうもろこし。

こちらは白と紫、さらに黄色の混ざった配色

やまも
やまも

ちょっと石チョコ思い出す……

色合いは同じくバイカラーのスイートコーン『ウッディーコーン』に似ていますが、あちらはもう少し黄色みが強いように思います。

ほかの1色のものと異なり、全体的に白っぽいものもあれば色がかなり混ざっているものもあったりと個体差が大きいように思います。

茹でたものがこちら。

先2つの特徴と一致するように、白や黄色といった薄い部分は濃くなり、逆に紫だった部分は薄い色になります。

やまも
やまも

グミっぽいというかお菓子みたいな色でこっちもきれいだなぁ

 

この3通りのもちとうもろこし、どれもまあまあ見かける印象なので『どれがいちばん多い』かは地域とかお店によるんじゃないかと思います。あえて言えばバイカラーはあまり見ない気がしますが、わたしがいちばん最初に買ったのはバイカラーでした。運にもよるかな……?

もっちり硬め、ほんのり甘い!

さて、気になる味や食感について。

試しに生の状態で数粒かじってみたのですが、ポリポリとした食感で、味・食感ともにナッツのようなイメージ。この段階では香りはほぼしません。

おそらく消化に悪いと思われるため個人的には生食は非推奨です(上記は数年前の初回購入時に食味の確認のため行いました)。

茹でると、スイートコーンとほぼ同じ香りがします。特に茹でたての香りが良いですね。

食感は名前通りもっちりしていて粒がしっかり硬く、噛み応えがあります。

スイートコーンと比べると甘みはひかえめ。味を例えるならちょっと豆っぽいかな?スイートコーンとはだいぶ違う印象を受けます。

スイートコーンの強い甘みに慣れているとちょっと物足りないかもしれません。また、噛む力の弱い人だと食べづらいかも。

しかし、このほんのりした甘みと歯ごたえはクセになります。よく噛む必要があるため、食べ応えもバッチリ。

うめ
うめ

かぶりつくのが難しい場合は粒の部分を包丁とかナイフで削いでから食べてもいいと思うよ

ちなみに、色による食味の違いは今のところあまり無いように思います。食味より見た目の違いのほうが大きいかも。

色が濃いもののほうが少し歯ごたえがしっかりめかな?という気もしたのですが、たまたまかもしれないので断言はひかえます。今後比較できる機会があれば確認してみます。

もちとうもろこしの茹で方は?※例

では、実際に茹でてみましょう。※あくまで一例です

やまも
やまも

とは言っても普通のとうもろこしの茹で方と手順自体はそんなに変わらないから心配しなくて大丈夫

鍋に水ともちとうもろこしを入れて火にかける

とうもろこしがかぶるよりも多めの水を入れます。とうもろこしが浮いてしまうので最初は浮かないよう押さえながら水量を確認してみてください。

入れたら火にかけます。

沸騰してから30分ほど茹でる

沸騰したら、たまに箸で転がしながらそのまま茹でていきます。

途中で塩を少々加えます。

やまも
やまも

スイートコーンならもっと短い時間でいいんだけど、もちとうもろこしは硬めだからちょっと長く茹でたほうがよさそう

余熱で蒸らす

火を止めて、ふたをしたまま蒸らします。大体10分くらいでOK。(蒸らし時間は無くても食べられますが、少し蒸したほうが少しやわらかく仕上がります)

やまも
やまも

けっこう前にスイートコーンを茹でたときの失敗談なんだけど、数時間放置してしまって水っぽくなっちゃったんだ。もちとうもろこしでも似たようなことになるかもしれないから注意したほうがいいかも……

 
うめ
うめ

栄養も余分に流れ出ちゃうかもしれないし、特に夏場は衛生面のリスクもあるからあまり長い時間置いておかない方がいいと思うよ

蒸らし終わったらざるにあげます。

24.05.14追記
当初茹で時間を『沸騰後15分+蒸らし40分』と記載していたのですが、かなり硬めの仕上がりになってしまうため、再度調整し『沸騰後30分+蒸らし10分』に変更しました。

※茹で時間の調整についての経緯。途中失敗してたりしてます……↓

もちとうもろこしの茹で時間はどのくらい?
もちとうもろこしの茹で時間。4回中、ベストは沸騰後30分加熱+余熱10分。余熱はしてもしなくてもいいですが、きちんとしたほうが少しやわらかく仕上がるのでおすすめ。

スイートコーンもおいしいのですが、もちとうもろこしも違ったおいしさがあります。見かけたら是非購入して食べてみてほしいなと思います。

あと最後に。

とうもろこしは鮮度が落ちやすいので買ったらできるだけ早めに調理するのが美味しくいただくコツのひとつです。すぐに食べない場合は茹でてから粗熱をとって冷蔵もしくは冷凍するのも良いかと思います。

【更新状況】
23.07.27:全体的にリニューアル。白と紫のとうもろこしの項目および茹で時間についての補足追加。
24.05.14:全体の構成変更、茹で時間を調整、リンクの追加。
24.05.17:もちとうもろこしとスイートコーンの違いについてのリンクを追加。
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