『西洋かぼちゃ』と『日本かぼちゃ』~種類と特徴は?~

いろんなかぼちゃ

ほくほくとして甘く美味しい『かぼちゃ』。冬至に食べる野菜としても有名ですね。

かぼちゃと一言で言っても、実はいろんなかぼちゃがあります。今回はかぼちゃの種類について簡単に書いていきたいと思います。

『西洋かぼちゃ』と『日本かぼちゃ』の見分け方

まず、かぼちゃを大きく分けると『西洋かぼちゃ』『日本かぼちゃ』に分けられます。さらにそれ以外の『ペポかぼちゃ』というものもあり。

やまも
やまも

ものすっごいざっくりとした見分け方は下のような感じ

まず普段スーパーで見かけるものは大抵『西洋かぼちゃ』。表面にデコボコが少なく、丸みをおびた形をしています。果皮は緑色に薄い斑のある模様だったり全体的に濃い色だったり、たまに白っぽい色だったりしますが、形状は基本的にそこまで変わりません。ただ例外的にロロンなど形状の違うものもあります

一方『日本かぼちゃ』は、西洋かぼちゃと比べると形状に個性があるものが多いです。デコボコしていたり、ひょろ長かったり、ひょうたんのような形をしていることが多いです。変わった形のかぼちゃを見かけたらまずこちらの可能性が高いです。よく見ると表面に白っぽい粉が吹いているのも特徴。ちなみに、水分が多く鮮度が下がりやすいからか、カットされて売っていることはあまりありません(見かけたことはあるので絶対ではないですが……)。

最後に『ペポかぼちゃ』。上記2つのどちらにも属さない特殊なかぼちゃです。食用と観賞用があります。

西洋かぼちゃの種類

では、それぞれどんなものがあるのか例を見ていきます。

くりあじかぼちゃ

スーパーなどで見かけるスタンダードなかぼちゃの一例。

やまも
やまも

『えびす』が有名で『こふき』もたまに見るかな?

上写真のように1/4にカットしてあることが多いですが、1/2だったり煮物や焼き物に使いやすいカットサイズで売っていることもあります。もちろん丸ごと売っていることもあり。

冬辺りは北海道産をたくさん見かけるようになります。それ以外はニュージーランド産など輸入物がメイン。

坊ちゃんかぼちゃ

上で紹介したスタンダードな西洋かぼちゃの『小型版』といった感じのかぼちゃです。小さいですが、中身はしっかり熟れており、おいしく食べることができます。

小さいので煮物などだとちょっと量的に物足りないかも(1人分くらいはあるかな?)。切って果肉を使うなら他の材料と組み合わせてかさ増しするとよさそう。

また、サイズが小さいことを活用し、中をくりぬいて具を詰め、そのまま蒸したりといったオシャレな調理法も可能。

スイートシュガー

こちらは見た目が白いかぼちゃ。中は黄色っぽい色です。

普通の西洋かぼちゃと比べると少し甘さがおとなしめかな?という印象でしたが(熟れ具合にもよるかも)ほっくりした食感であまり煮崩れもしません。

※使用感などこちらにもう少し詳しく書いています↓

かぼちゃ『スイートシュガー』~特徴や使用所感について~
スイートシュガー、果皮は白っぽく、中は明るい黄色のかぼちゃ。通常の西洋かぼちゃ以上にほっくりとした食感が特徴。煮物にしたところ、思ったよりも崩れにくいようです。

ロロン

西洋かぼちゃとしては珍しい形しているのが特徴的。上写真は1/4カットなのですが全体はレモンみたいに両端(というかヘタと尻の部分)がちょっととがったような形状。大きいとヘタあたりが曲がったりといったものも見られます。

直売所で購入した大きいロロンかぼちゃ・断面

果肉の色はしっかりオレンジ色。

えびす等と比べると煮たときに少ししっとり系のやわらかい仕上がりになります。

※個別記事はこちら↓

個性的な形『ロロン』かぼちゃ~特徴・美味しい食べ方は?~
個性的な形をした『ロロン』。日本かぼちゃっぽい見た目ですが実は西洋かぼちゃ。煮物にすると甘くやわらかく仕上がります。スーパーではあまり見かけませんが、直売所など地元のお店にはあるかもしれません。

日本かぼちゃの種類

日本かぼちゃは個性派揃い。見た目にも楽しいですよ。

黒皮かぼちゃ

日本かぼちゃの中ではよく見かけるかぼちゃ。

名前の通り、黒っぽい果皮が特徴。果肉は黄色っぽい。

ゴツゴツしていて力強い見た目ですが、西洋かぼちゃと比べるとちょっとサイズが小ぶりなことが多いです。

やまも
やまも

本来出回っているものはもっと黒っぽくて果皮もきれいなものが多いと思うんだけど、上みたいにちょっと日焼けしちゃったかな?というのもあるよ。(田舎だからかもしれないけど……)

ちなみに、日本かぼちゃは大体お手頃なお値段のものが多いのですが、しっかり黒く形が整った黒皮かぼちゃは例外的に価格が高いです。高級なかぼちゃと言えます。(上写真のものはだいぶ前に購入したので記憶してないのですが見た目があまりよくないのでたぶんそこまで高くなかったんじゃないかなと思います)

バターナッツ(緑)※おそらく

ひょうたんかぼちゃと呼ばれるものの一種。上写真のものははっきりとはわかりませんが形状と外皮および果肉の色から見るにおそらく『バターナッツ』の若いものではないかと推測しています(※違ったら申し訳ありません……)。
種は下の膨らんでる部分にあります。

※一部のひょうたん型のかぼちゃは『ひょうたんかぼちゃ』と呼ばれています。↓

『ひょうたんかぼちゃ』どんな種類がある?~特徴や食べ方について見てみよう~
『ひょうたんかぼちゃ』は『ひょうたん』のような形をしたかぼちゃの総称。種類はバターナッツや鶴首かぼちゃなど。日本かぼちゃに分類され、いずれも西洋かぼちゃよりやわらかい食感を持ちます。少し味がひかえめなので料理で味付けを工夫すると◎。

バターナッツ

ピーナッツの殻みたいな薄いクリーム色。中身は濃いオレンジ色。

種は先ほどのものと同様に下部の膨らんだ部分に集中しています。

つるくびかぼちゃ

鶴の首のような形をしていることからそう呼ばれます。

中の色は明るめの黄色。

※個別記事はこちら(羊羹を作ったときのレシピも載せていますのでよかったら参考にどうぞ)↓

『鶴首かぼちゃ』~特徴や美味しい食べ方は?~
鶴首かぼちゃは名前の通り鶴の首のような形をしているのが特徴。日本かぼちゃの一種で、西洋かぼちゃと比べるとやわらかめ。崩れやすいですが、気をつければ煮物にも使えます。あとは潰してスープにしたり固めてプリンや羊羹などの菓子の材料にも。

小菊かぼちゃ

ぼっちゃんかぼちゃのように小さいサイズのかぼちゃ。

上から見ると菊のような形をしていることからこのような形状のものを『菊かぼちゃ』と呼びます。更にこれは小型サイズなので『小菊かぼちゃ』。

やまも
やまも

こういった形状のかぼちゃはくぼんだ部分に包丁を入れて切り分けると後が楽だよ

※個別記事はこちら↓

『小菊かぼちゃ』~特徴や食べ方、切り方のコツは?~
『小菊かぼちゃ』は上から見ると菊の花のような形をしている小さめサイズのかぼちゃ。日本かぼちゃのひとつで、加熱前は硬いですが過熱するとかなりやわらかくなります。煮物にする場合は落とし蓋をすることをおすすめします。

ペポかぼちゃ

最後に『ペポかぼちゃ』。西洋かぼちゃとも日本かぼちゃとも違う、どちらかといえばツルっとした果肉が特徴。見た目も全然違います。

そうめんかぼちゃ

そうめんかぼちゃ

果皮は黄色く、サイズは大きめ。

見た目からはあまり想像できませんが、茹でるとそうめんのように果肉がほぐれるのが特徴。

そうめんかぼちゃの果肉・ほぐしたもの

こんな感じ。

かぼちゃという名にしては甘みはほぼ無いと思って良いです。下茹でした果肉は長く茹でてもシャキシャキ感が強めで、溶けることもないので炒め物や和え物などに合います。

下茹でにちょっと時間がかかるので調理する際は余裕をもってとりかかることをおすすめします。

※そうめんかぼちゃを茹でたときの様子↓

『そうめんかぼちゃ』って何?特徴や調理方法など
そうめんかぼちゃ、または金糸瓜と呼ばれる一風かわったかぼちゃ。加熱してもほくほくとはならず、シャキシャキの食感。素材自体のクセがなく、味がしみやすいため、和え物や炒め物などいろんな料理に使えます。

コリンキー

頭がとがった形の個性的なかぼちゃ。

他のかぼちゃと大きく違うのは生食が可能という点。薄く切ってサラダにするとシャキシャキで美味しい。きれいで鮮やかな黄色が映えます。

加熱してもほっくりとした食感や濃い甘みは無く、にんじんのような食感とほんのりとしたかぼちゃの甘みが感じられます。崩れないので炒め物や汁物にも使えます。

やまも
やまも

果皮はオレンジっぽい黄色だよ
(※撮ったと思ってたんですが撮り忘れたようでファイルに残っていませんでした……)

ズッキーニ

夏野菜のひとつで細長い野菜『ズッキーニ』。アレもペポかぼちゃ。かぼちゃというより瓜のイメージが強いかもしれませんね。

油いためや天ぷら、洋風の煮物などにおすすめ。

今回紹介したもの以外にもいろんな種類のかぼちゃがあります。今後新しいものを使ったときは随時追加していこうと思います。以上、参考になりましたら幸いです。

※調理法についてはこちら↓

かぼちゃの美味しい食べ方は?~種類で異なる調理法~
西洋かぼちゃは煮物や焼き物、汁物、菓子などオールマイティに使えます。一方日本かぼちゃは崩れやすく味がひかえめなので工夫が必要。つぶしてポタージュにしたり固めてプリンにしたりするのがオススメ。味はしっかりめに調整。
【更新状況】
23.08.14:全体の構成を変更、他記事の個別リンクを追加。また一部の品種を追加しました。
24.09.12:全体の構成見直し、調理法についての項目削除(別記事にしました)。
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