柑橘類ってどんな種類があるの?それぞれの特徴を見てみよう

柑橘類まとめ

柑橘類(かんきつるい)、と聞くとあなたは何を思い浮かべますか?

『温州みかん』『オレンジ』『グレープフルーツ』『文旦』など、人によって様々かと思います。実際、出回っている柑橘類には多くの種類があり、それぞれ色や形、大きさ、味などが異なります。

今回はその中から27種類、筆者が今までに食べたものを中心にまとめてみました。

ずんだ
ずんだ

今回は種類が多いので、一部の属性だけまとめた記事も置いておきますね

※オレンジ及びそれに類似した柑橘のまとめ↓

オレンジにはどんな種類があるの?それぞれの特徴を見てみよう
オレンジにもいろんな種類があります。ポピュラーなバレンシアやネーブル、中身の赤いブラッド。ほか、正確にはオレンジではないものの清見やミネオラなどもオレンジのように食べることができます。

※黄色い柑橘のまとめ↓

皮の黄色いみかん(柑橘)にはどんなものがあるの?
皮が黄色い柑橘の仲間は国産なら『文旦』『河内晩柑』『日向夏』など、輸入ものなら『グレープフルーツ』『オロブロンコ』などがあります。またレモンやゆずなど酸っぱいものも。

※外国から輸入される柑橘のまとめ↓

輸入柑橘にはどんなものがあるの?(13種まとめ)
海外産の輸入柑橘にはグレープフルーツやオレンジなどがあります。種類によっては国産で手に入るものもあれば、海外産のものしか無いものも。イマザリルや防カビ剤が使ってあるので食べる前に落として食べてくださいね。

柑橘類の種類と特徴

天草(あまくさ)

形は温州みかんに似ています。皮が薄いにも関わらずとても硬く丈夫なのが特徴。ちょっと手剥きしづらいので、剥くときは中身が潰れないよう慎重に。

風味はどちらかというとオレンジ寄り。甘み・酸味ともに濃く、果汁をたっぷり含み、やわらかい食感。種はけっこう多め。

甘夏(あまなつ)

割と大きめサイズ。果肉は黄色っぽいオレンジ色。

さっぱりとした甘みと酸味を持ちます。ただ、名前に付けられた『甘』という文字のイメージと反し、苦みがちょっと強め苦みが気にならない、もしくは苦みのある柑橘が好みの人向けと言えます。

袋ごと食べられますが、少し硬いので食べづらければ剥いてもOK。

やまも
やまも

赤みのある『紅甘夏』は通常の甘夏よりちょっと甘いのでそちらもオススメ

※別甘夏との比較記事はこちら↓

『甘夏』と『紅甘夏』、どこが違うの?~特徴や味を比較してみよう~
甘夏は黄色い果皮、果肉で味はあっさりした甘みとそこそこの酸味、苦みがあります。一方紅甘夏は色が濃く、甘夏と比べると少し甘みが強め。どちらも苦みがけっこうあるので大人の味。

アンコール

ずんだ
ずんだ

赤みが強く写ってしまったんですが実際はもっと色は薄いです(今後機会があれば撮り直します)

見た目は温州みかん似。皮が少しゴツゴツして一見硬そうですが、手で剥けます。

ほかの味が濃い柑橘類と比べるとちょっとひかえめというか、あっさりめの味かな?という印象。ですが決して薄いわけではありません。

酸味があまりきつくなく、クセもないので食べやすいです。

伊予柑(いよかん)

果汁が多めで甘みもしっかりあり、適度に酸味もあります。苦みはほぼなし。

皮は厚く少し硬いですが、手で剥けます。中の袋も丈夫なので、かみ切れない場合は剥いてもOK。

やまも
やまも

みかんの缶詰みたいに伊予柑も缶詰で売ってることがあるんだ

生のものは旬の時期でないと味わえない一方、缶詰であれば年中入手が可能。

温州みかん

温州みかん

日本ではおなじみの柑橘。濃い甘みとほどよい酸味があり、薄皮もやわらかめなので袋ごと食べられます。生食だけでなくトースターで焼いて焼きミカンにしたり、給食みたいに冷凍しても美味しい。

温州みかんにも品種があり、有名な例として『青島温州』があげられます。ただ、販売されているものは細かい品種が記載されていないことも多いです。

やまも
やまも

温州みかんは品種名よりブランド名が付いていることが多い印象あるなぁ

ブランド名の付いている温州みかんは他のものより価格が高い傾向にあります。おそらくそういったものは糖度や酸度に厳しい基準を設けて選別しているでしょうから、美味しさに関するお墨付きのようなものと考えていいのではないかと思います。

オロブロンコ/スウィーティ

早い時期は緑色で、後になって黄色いものが出回ります。緑のものでも食べられますが、黄色のほうが酸味が落ち着いているので食べやすい。

ポメロ系の柑橘らしく、さっぱりした甘みとほどよい酸味、苦みがあります。

カラマンダリン

温州みかんそっくりの見た目に反し、味はちょっとオレンジ寄り。甘みも酸味もしっかりめ。

手で皮が剥きやすく、薄皮もそこまで硬くないので袋ごと食べやすいのも良いところ。オレンジのようにカットして食べてもOK。

国産のものと外国産のものがあるので表記はよくご確認ください。

河内晩柑(かわちばんかん)

黄色い柑橘。風味はグレープフルーツに似ていますが、それより苦みがひかえめで食べやすい印象。果汁が多いので、それを利用してゼリーやジュースなどにするのもオススメ。

『ジューシーオレンジ』とも呼ばれており、寒い時期に出回ることの多い柑橘類の中では割と遅い時期まで出回ります。大体初夏あたりまでなら入手は難しくないでしょう。

※ゼリーを作った時の記事です↓

【レシピメモ】河内晩柑の寒天ゼリーを作ってみよう!
河内晩柑と寒天を使ったゼリーを作ってみました。果肉を入れると色濃く柑橘の風味が豊かなゼリー、汁のみだとすっきりした見た目のさっぱりしたゼリーができます。お好みで調整してみてくださいね。

清見(きよみ)

オレンジ寄りのさわやかな風味を持ち、甘く、果汁がたっぷり。

『清見みかん/オレンジ』の名称で販売されていることもありますが、正確には『タンゴール』というみかんとオレンジの掛け合わせ。

ずんだ
ずんだ

商品名はメーカーによって異なるようで、みかんやオレンジ表記のものもあればタンゴール表記のものもあります。ちょっとややこしいですがとりあえず『清見』と書いてあればすべて同じものを指すと考えていいでしょう

グレープフルーツ

苦みがちょっと強めの柑橘。甘みや酸味もほどよくあります。

よく見かけるものは果皮が黄色で果肉が薄い黄色(ホワイト)ですが、写真のように赤いもの(ルビー)もあります。どちらかというと赤いほうが甘みが強いです。

そのまま食べてもいいし、サラダの具やジュースにしても◎。

サワーポメロ/大橘(おおたちばな)

文旦の仲間で見た目も似ています。皮が分厚いという点も共通。

さっぱりめの甘さの中に程よい苦みと酸味があります

名前に『大』がついているのでかなり大きいものを連想するかもしれませんが、実際のサイズは文旦などとそこまで変わりません。

ジャクソンフルーツ

グレープフルーツの仲間ですが、サイズは小さめ。見た目的には日向夏に近い印象があります。

グレープフルーツ特有の風味は残しつつも苦みはほぼ無く、甘くてとても食べやすい。おそらく苦い柑橘が苦手な人でも食べやすいと思います。

不知火(しらぬい)

頭の部分(ヘタ)がぽこっと出ているのが大きな特徴。ただし個体差があり、ものによってはあまり出ていないものもあります。

皮はあまり厚くはないものの、けっこう硬いです。手で剥くのが難しい場合は上の部分だけナイフでカットすると剥きやすくなります。

甘みじゅうぶん、ほどよく酸味もあり。

やまも
やまも

ちなみに、『でこぽん』は不知火のうちJAの基準を満たしたものだけに付けられる商標名だから元々は同じ品種

セミノール

形や大きさは温州みかんに似ていますが、ちょっと赤みが強いのが特徴。

味が濃く、やわらかくジューシー。果汁が多いのでジュースにも◎。

『タンゼロ(みかんと文旦またはグレープフルーツとを掛け合わせたもの)』の一種。

桶柑(たんかん)

丸っこい形をしています。少しだけゴツゴツしているかな?

甘みが強く、酸味はひかえめ。やわらかくて食べやすいです。

皮が少し剥がしづらいですが、手で剥けます。

南風(なんぷう)

オレンジほどの大きさで、尻にくぼみ(へそと呼ばれるもの)がよくあります。

甘みはほどよく、酸味はひかえめ。

ネーブルオレンジ

ネーブルオレンジ

『バレンシア』と並びオレンジの代表格。へそのような窪みがあることから『ネーブル(へそ)』と呼ばれます。

少し酸味が強いですが甘みも強いです。種はほぼ無く(※小さいものもありますがあまり気にならない程度)、食べやすい。

ずんだ
ずんだ

バレンシアはほぼ輸入物ですが、ネーブルは国産のものも多く出回っています。時期は大体1~3月あたりが目安です

ノバ

皮や果肉は赤みの強いオレンジ色。表面がごわごわしているので、見た目はちょっとゴツく感じるかも。皮は少し厚めですが、そのおかげでカットがしやすい。

味はどちらかというとあっさりめに感じるかもしれませんが、酸味が少なくクセがないため食べやすい

八朔(はっさく)

果皮や果肉は黄色寄りの色合い。

少し苦みや酸味があるものの、甘みが強いのであまり気にならないと思います。果汁が多くジューシー。

やまも
やまも

甘夏と同じようにこっちも『紅八朔(べにはっさく)』というのがあって、八朔よりちょっと甘みが強いんだ。八朔より遅れて出回るっぽいから食べたい人は時期を逃さないよう注意

※八朔と紅八朔の比較はこちら↓

『はっさく』と『紅はっさく』の違いを見てみよう!
すっきりとした甘みと酸味、独特な苦みが特徴のはっさく。紅はっさくは赤みが強く、少しだけ甘みが強いのが特徴。

はるか

明るい黄色の何となくすっぱそうな見た目に反して酸味はひかえめ、落ち着いた味でクセが無く食べやすい。

この色合いと丸いフォルムは日向夏にソックリですが、ひっくり返すと尻部分にコブ(溝?)があるため違いが一目でわかります。

はるか(みかん)尻部分のコブ

個体差があるのでものによってはあまり目立たない場合もあります。

バレンシアオレンジ

オレンジの代表格。味が濃く、甘みと酸味のバランスが良い。また、どの向きからカットしても断面がきれいなので、飾り付けするにもオススメのオレンジ。

ずんだ
ずんだ

現状出回っているものはほぼ輸入物なので、食べるときにはよく洗って表面の農薬を落としてからにしてくださいね

日向夏(ひゅうがなつ)

果皮は明るい黄色。わたの部分も食べることができるのが大きな特徴です。丸ごとくるくると皮を剥いて、削ぐように薄めに切ったり乱切りにして食べるのがオススメ。

ほどよい甘みと酸味があります。ちょっと酸味が強めかも。苦みが少しありますが、そこまで気にならないと思います。果汁は多め。

やまも
やまも

種有りと種無しがあって、種無しはちょっと値段がお高め

ブラッドオレンジ

『ブラッド』の名の通り、赤い色合いが特徴的な小ぶりのオレンジ。

代表的な品種は『タロッコ』と『モロ』。あくまで筆者の経験上から言うと、ブラッドオレンジの名称で出回っているのは大体タロッコだと思われます。モロはちょっと珍しいかも(この数年で1回しか見てないです)。

タロッコは普通のオレンジに近い甘酸っぱい味ですが、モロはちょっとベリーっぽいような独特の風味があります

ずんだ
ずんだ

ブラッドオレンジと一言で言ってもこれだけ違いがあるのは面白いですね

文旦(ぶんたん)

『ざぼん』とも呼びます。有名なのは『土佐文旦』(※写真の持ち合わせが無いので代わりに高岡文旦を上げています)。

皮が分厚く少し硬めですが、包丁で切れ目を入れて中身と皮の間に親指を入れ動かしながらだときれいに剥けます。もちろん包丁で切ってしまってもOK。

ほどよい甘みと少しの酸味、苦みがあります。ちょっと苦いので好みは分かれるかも。

種がけっこう多いので飲み込まないよう注意。

ずんだ
ずんだ

飛び抜けた大きさの『晩白柚(ばんぺいゆ)』というものがありますが、それも文旦の仲間です

椪柑(ぽんかん)

温州みかんと同じくらいかちょっと大きいサイズの柑橘。前に買ったものをいくつか量ってみたところ、100~160gくらいだったのでご参考までに。

酸味が少なく、甘みがしっかりあります。皮はちょっとごわついているというか少し硬めかな?と感じますが、手で簡単に剥けます。

※ぽんかんと温州みかんの比較↓

『ぽんかん』と『みかん』の違いを見てみよう!
ぽんかんとみかん。一見似ていますが、ぽんかんはみかんよりサイズが大きく、少し皮がごわついており、中心の空洞が広いのが特徴。甘みと酸味のバランスがよく美味しい。

ミネオラ

頭にこぶがあるのが大きな特徴。同じようにこぶがある柑橘には『不知火』がありますが、それと比べると表面がなめらかで形が整っています。

甘みが強く、オレンジのような濃い味(すっぱいものに当たることもあります)。種はあまり無く、食感はやわらかめ。

『ミネオラオレンジ』の名称で販売されていることもありますが、正確には『タンゼロ』と呼ばれるものです。

メロゴールド

果皮は黄色がかった緑。もう少し時期が後になると黄色いものが出回ります。

オロブロンコと似ていますが、こちらのほうがちょっと大きいと思われます。写真のものを量ったところ、540gとけっこう重さがありました。

グレープフルーツのような風味でさっぱりした甘みと苦みあり。

 

ずんだ
ずんだ

今後も随時追加していく予定です。

ここまで読んでいただきありがとうございました

補足(※薬を服用している方へ)

グレープフルーツやぶんたん系など、柑橘の中には薬(降圧剤など)と相性が悪いものがあります。服用している方は、食べていい種類かどうかを確認してください。よくわからない場合は自分で判断せずに必ず主治医等専門の方に相談してください。
【更新状況】
23.12.01:オレンジのまとめ記事へのリンクを追加
24.04.10:『はるか』の項目を追加
25.06.04:全体的に修正、『温州みかん』『オロブロンコ』の項目を追加
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